いつも空想の中にいるような夢見がちな妹が誤解から姉の恋人を告発し、彼は犯罪者となる。姉は家族を捨てて家を出る。恋人は出所後兵隊となり、孤独なまま戦地へ赴く。
大人になり小説家となった妹の視点から、60年という長い期間を描く物語。
mixiのレビューを見ていたら、前半(上巻?)が読みにくいという感想が多かったけど、上巻の細やかな心理描写が醸し出す繊細な雰囲気に私は恍惚となった。
思い込みが引き起こす過ちと、保身に走るあまり他人を犯罪者に仕立て上げる傲慢、過ちを犯した他者を許せない人間の頑なさには鳥肌が立つ。
人間が犯しがちな過ちがぎっしりと詰まっていて、とてもリアルだ。
そして、最後はとても救われない。
今年の四月から日本でも映画版が公開されていたようで…。出会うのがちょっと遅かった模様。
結構好きなタイプの小説だったので、アマゾンでマキューアンの小説を大人買いしましたよ。初期の作品から読んでいるけど、『贖罪』とはだいぶ毛色が違っていて面白い。
大人になり小説家となった妹の視点から、60年という長い期間を描く物語。
mixiのレビューを見ていたら、前半(上巻?)が読みにくいという感想が多かったけど、上巻の細やかな心理描写が醸し出す繊細な雰囲気に私は恍惚となった。
思い込みが引き起こす過ちと、保身に走るあまり他人を犯罪者に仕立て上げる傲慢、過ちを犯した他者を許せない人間の頑なさには鳥肌が立つ。
人間が犯しがちな過ちがぎっしりと詰まっていて、とてもリアルだ。
そして、最後はとても救われない。
今年の四月から日本でも映画版が公開されていたようで…。出会うのがちょっと遅かった模様。
結構好きなタイプの小説だったので、アマゾンでマキューアンの小説を大人買いしましたよ。初期の作品から読んでいるけど、『贖罪』とはだいぶ毛色が違っていて面白い。