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便秘の娘たちに伝えたい トイレの悩み…正しい排便とは?

2012-09-23 11:37:37 | 徒然草

大人の女性の悩みというイメージが強いが、実は子供にも増えているという。トイレの中での子供の習慣、親子で見直してみませんか。

4割の子供が、ウンチが出ない日もあるんです!(上図)

 子供の排便習慣把握していますか?

 便秘や痔(じ)は大人の悩みかと思いきや、そういった排便のトラブルで悩む子供が増えているという。

 「小中学生でも痔や便秘で受診に来るお子さんが結構います。つい最近も、中学生の女の子が切れ痔で来院しました。その原因のほとんどは、排便の仕方や食事といった生活習慣です。子供のうちから正しい排便習慣を身につけることが大切です」

 そう話すのは、『スーパー便秘に克つ!』(文藝春秋)などの著書がある、社会保険中央総合病院大腸肛門病センター部長の山名哲郎氏だ。

 考えてみたら、排便は生命の維持に不可欠で誰もがしている行為なのに、仲の良いママ友にさえ相談しにくいのがトイレの悩み。乳幼児のトイレトレーニングの時期はともかく、小中学生になった子供の排便がどうなっているのか、あまり気にしていない親も多いのではないだろうか。

 しかし、「実際には、便秘や下痢といった排便の異常を訴えて来院する子は、以前より多くなった」(山名氏)とのこと。では、便秘や痔にならないようにするには、どうしたらよいのだろうか。

 「当たり前のことですが、朝食は必ず食べること。食物繊維が豊富な納豆や根菜をメニューに取り入れた和食の朝食が理想です。また、朝、排便してから学校へ行くようにする習慣をつけるのも大切。それから、排便のときに強くいきむと痔になりやすいので要注意です」と山名氏。

 排便をするときには踏ん張ったり強くいきんだりするのが普通だと思い込んでいる人がいるが、通常は便意を感じてトイレに座れば、特に肛門に力を入れなくてもすっと便が出るもの。ところが、強くいきんで肛門周辺の筋肉に力が入ると、便の出口である肛門がかえって閉まるので逆効果。

 楽に排便できる姿勢もある。実は、背筋を伸ばして姿勢よく座った状態のときには、肛門へ通じる直腸はほぼ直角になるので便が出にくい。「ロダンの考える人のような感じで、少し前かがみになって軽くかかとを上げると、直腸から肛門が緩いカーブを描くようになって便が出やすくなります」と山名氏は話す。便が出ないからといって、のけぞったり、いきんだりしないほうがいいというわけだ。

 便は、食べたものが胃や十二指腸で消化され、残った繊維と水分と腸内細菌からできている。ところが、食物繊維が不足すると便のかさが小さくなり、大腸が刺激されにくくなるため、腸のぜん動運動が起こらず、直腸や肛門のほうまで進まなくなる。これが一般的な便秘である「弛緩性便秘」だ。朝食を抜いたりダイエットで食物繊維が不足したりすれば便秘になりやすく、出ないからといっていきんだりすればうっ血を繰り返し痔になる。痔が痛いから便を出すのが怖くなり、食事量が減って便秘がひどくなる悪循環に陥ってしまう子もいるので要注意だ。長い時間座りっぱなしでいるのもうっ血、そして痔の原因になるので、トイレで本を読むのもNG。子供が漫画などを持ち込んでトイレに長居しているようなら、今すぐやめさせたい。

 また、女性の場合、肛門に力を入れて長くいきむ習慣がついてしまうと、「スーパー便秘」とも呼ばれる「直腸性便秘」になる危険性がある。長年、肛門に力を入れていきむと、直腸が膣(ちつ)のほうへ膨らんでポケットのようなもの(直腸瘤<りゅう>)ができ、便が肛門のほうへ行かずに、そのポケットに入るようになるというのだ。

 出産経験のある中高年の女性に多い症状だが、中学生から便秘気味で長年いきみ続けた結果、出産経験がなくても30代前半で直腸瘤ができてしまったケースもある。「食物繊維をたくさん取っているのに強くいきまないと便が出ないし、常に残便感がある」というお母さんは、もしかしたら、すでに直腸性便秘になっているのかもしれない。

 一方、「排便の習慣でもう一つ気をつけたいのは、便意を我慢しないこと」と山名氏は指摘する。小中高生の場合には、学校で排便するのが嫌で、便意を感じても我慢してしまう子が少なくない。親も経験があると思うが、便意というのは不思議なもので、我慢すると一度遠のく。腸のぜん動運動によって、通常は空の状態である直腸に便が到達すると、脳のセンサーが働いて便意を感じるが、我慢してトイレへ行かないとセンサーはいったん解除される。一般的には、またしばらくすると便意が生じるが、何度も我慢しているうちに排便リズムが狂ったり、便が直腸で硬くなって出にくくなってしまったりする。便がカチカチに固まって出なくなり、救急車で運ばれる人もいるというから、我慢は禁物なのだ。

 ところで、そもそも、何日ぐらい出なかったら便秘なのだろうか。「排便回数には個人差がありますが、一般的には週に2回以下の人は便秘です。また、頻度に限らず4回に1回以上は強くいきまないと出ない、残便感がある、便意がないといった症状がある人もやはり便秘といえます」と山名氏は言う。

 ピンク色のかわいい薬、実は劇薬!?

 毎日出ないと気になって薬を飲むという極端な人もいるが、便秘薬に頼り過ぎるのも禁物。市販の便秘薬は、見かけはかわいらしいものでも「刺激性下剤」が多く、習慣的に服用すると、下剤による強い刺激がないと腸のぜん動運動が起こらなくなるからだ。「できるだけ生活習慣を改善することで便秘を解消してほしいのですが、薬を飲む場合には、刺激性下剤ではなく、酸化マグネシウムが主成分の薬を選ぶようにしてください」(山名氏)

 さらに、受験ストレスなどで子供にも増えているのが、腸に特に異常がないのに便秘や下痢を繰り返す「過敏性腸症候群」だ。過敏性腸症候群は、不安や緊張、ストレスなどが脳に感知されて自律神経の働きが乱れ、腸が過剰に動いて腹痛が生じ下痢になったり、腸がけいれんして停滞しガスがたまったり便秘になったりする病気。

 大人も子供も、検査で腸の異常がみつからず、下痢、便秘、腹痛といった不調が1カ月以上続いている場合に、過敏性腸症候群と診断される。

 「なかには、授業中に下痢になったりガスが出たりしたら嫌だからと、食べる量を減らすお子さんもいます。そうなれば、成長にも悪影響ですし、学校へ行けなくなる場合もあります。過敏性腸症候群の薬を服用すれば必ず改善する病気ですから、下痢や便秘が続いたり、整腸剤や下痢止めなどで治らないときには、消化器科や心療内科や児童精神科で相談してみてください」

 ウィミンズ・ウェルネス銀座クリニック心療内科・精神科の皆川恵子氏は、そう強調する。

 子供にも増えている病気であるにもかかわらず、治療できる病気だと親が知らなかったり、「プレッシャーに弱い子だから仕方がない」と放置したりして、適切な治療を受けるのが遅れるケースも少なくない。

 しっかりしなさい! は逆効果

 過敏性腸症候群を治すためには、薬による治療と並行して、やはり三食をきちんととり、自律神経を整えるためにしっかり眠るといった基本的な生活習慣も重要。便秘型の人は食物繊維をしっかりとり、下痢型の人は冷たいものや刺激物を避けたほうがよい。

「親の過干渉や心配しすぎは逆効果。『気が弱いからすぐにおなかが痛くなるのよ。しっかりしなさい』などという根性論も捨てましょう。心配だとは思いますが、『そのうち治るから大丈夫だよ』と声をかけ、受験生ならときどき思い切り好きなことをやらせる日をつくるなど、メリハリをつけるようにしてください」(皆川氏)

 トイレが気になって、そのせいで緊張が高まってしまう場合もある。受験の時期が近づいたら、下見をしてトイレの位置を確かめておくと安心だ。スポーツのプレッシャーに弱い子も、試合会場ではまずトイレの位置を確認する習慣をつけさせるなど、病気と上手につきあっていくことも大事だ。

 また、自宅では布団の上に横になり、思い切り手足に力を入れてからパッと全身の力を抜くリラックス法も有効。専門家に自律訓練法の指導を受けることも役立つという。「両手両足が重たい」「心臓が静かに規則正しく打っている」「おなかが温かい」などと自己暗示をかけ、自律神経の切り替えがうまくできるようにする方法だ。

 「過敏性腸症候群で下痢や便秘がひどかったお子さんでも、受験期などつらい時期を乗り切れば症状も治っていきます」と皆川氏は話す。

 あまり深刻に考えず、親子でリラックスする方法を見つけたい。

 


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