
旅行や出張の前は、様々な準備に追われがち。列車や飛行機の手配くらいはスムーズに済ませたいものです。鉄道会社や航空会社のネットサービスを使うと、手間はもちろん、旅費も節約できます。
例えば、面倒な切符や航空券の予約。ネットで空席状況の確認や予約をすれば、駅や旅行代理店に行く必要はありません。出発日の変更や予約の取り消しも簡単です。
今回紹介するJR東海や全日空のサービスでは、出発当日の手間も省けます。通常、購入した切符や航空券は事前に発券しておかなければなりませんが、これらのサービスでは駅や空港で会員カードやおサイフケータイを出すだけで、乗車・搭乗手続きができるのです。
サービスを活用するには会員になりましょう。切符や航空券が割引になったり、利用状況に応じてたまるポイントでグレードの高い座席と交換できたりします。
各社のホームページで申し込めます。
【なるほど絵解き事典】カードがあればチケットレス(発券不要)
チケットレスサービスでは、予約時に会員IDと購入情報が関連付けられる。駅や空港では、会員カード内の会員IDを読み取り、購入した切符や航空券を参照する。
【鉄道】指定席が自由席より安くなる会員限定の新幹線予約
鉄道会社の多くは、インターネットで特急券を予約できます。JR東海の「EX予約」を例に説明しましょう。
EX予約では、東海道・山陽新幹線の指定席を、同区間の自由席より安い料金で購入できます。利用するには指定のクレジットカードが必要ですが(図1~図4)、度々乗車する人にはお得です。[注]
[注]JR東海の「EXPRESS CARD」かJR西日本の「J-WESTカード」が必要です。年会費はいずれも1050円です。
カードを申し込む
図1 「EX予約」のホームページを開き、「はじめての方へ」をクリックする。
図2(上) 「ご入会方法・資料請求」をクリック(1)。ここではJR東海のカードを申し込む。「JR東海エクスプレス・カードをご希望の方」をクリックする(2)。
図3(下) 「申込はこちら」をクリック。開く画面の案内に従って、住所や氏名、指定金融機関の口座情報などを入力する。申込が完了すると、受付完了メールが届く。
図4 審査を経て、問題がなければ、カードが届く。「EXPRESS CARD」(左)はクレジットカード決済、「EX-ICカード」(右)はチケットレスで乗車できる「EX-ICサービス」を利用するときに使う。
予約するときは、EX予約のページにログインし、画面の指示に従って列車や乗降駅を指定します(図5~図11)。運賃は、クレジットカードに請求されます。
ログインする
図5 「EX予約」のホームページを開き、「会員ログイン」をクリック(1)。「JR東海エクスプレス・カード会員の方」に会員IDとパスワードを入力して(2)、「ログイン」をクリックする(3)。
切符を予約する
図6 ログインすると、「エクスプレス予約メニュー」のページが開く。ここでは「ご希望時間の列車を検索して予約」をクリック。
図7 乗車日、乗車駅、降車駅、出発/到着時刻を選択して(1)、「次へ」をクリックする(2)。
図8 候補となる列車の一覧の中から、希望の列車を選んで「選択」をクリック(1)。「次へ」をクリックする(2)。
図9 列車を確認(1)。普通車またはグリーン車、座席位置、人数などを選択して(2)、「次へ」をクリック(3)。
【もっと便利に】座席表から選べる
図9の「座席位置」で「席番リクエスト」を選択して「次へ」をクリックすると、座席の見取り図から希望の座席を指定できる。
図10 予約する列車、予約条件を確認して(1)、「確定」をクリックする(2)。
図11 予約内容を確認して(1)、問題なければ「購入」をクリック(2)。画面が変わり、予約が確定する。
【もっと便利に】よく使う列車を登録できる
予約完了後の画面で「いつもの列車に追加する」をクリックすると、よく使う列車を登録しておける。
図6で「いつもの列車を予約」をクリックすれば、乗車駅、降車駅、時間などを選ぶ手間が省ける。
「EX-ICカード」を使えば発券は不要。自動改札機にカードをタッチして乗車します(図12)。家族旅行などで複数人分の切符を購入した場合は、駅の発券機で切符を発券しましょう(図13)。
駅で乗車する
図12 EX-ICサービスを利用する場合は、自動改札にEX-ICカードをタッチする。
図13 複数人の切符を買った場合など、EX-ICサービスを利用しない場合は、駅の発券機でチケットを発券する。
東北・九州新幹線にもそれぞれ予約サービスがある
新幹線は路線によって運営会社が別。別の会社のホームページで新幹線を予約すると、切符の受け取り方法が制限されたり、料金に差が出たりするので注意しましょう。
図A JR東日本の「えきねっと」は東北上越新幹線や成田エクスプレスの予約に便利。
図B JR西日本の「JRおでかけネット」は山陽・九州新幹線の予約がお得になる。
【航空】割引航空券を上手に利用、会員になればマイルもたまる
航空券の予約手順は、鉄道とほぼ同じです。全日空(ANN)の場合、クレジットカードを取得したり会員登録をしたりしなくても予約できますが(図1~図4)、継続して使うなら、ANAマイレージクラブに登録すると便利。毎回、氏名や連絡先を入力する手間が省けるうえ、「マイル」もたまります。無料のコースもあります。
航空券を予約する
図1(上) 「ANA SKY WEB」のホームページを開き、出発/到着空港、搭乗日などを選択して(1)、「検索する」をクリック(2)。
図2(下) 一覧から希望する便を選ぶ。ここでは「ANA133」の「普通運賃」をクリックする。
図3 復路も購入する場合は「復路・乗り継ぎ」をクリック(1)。図2と同じような画面が開くので、便を選択する。ANAマイレージクラブに登録している場合は「会員の方」を、登録していなければ「一般の方」をクリックする。ここでは「一般の方」を選ぶ(2)。
図4 搭乗する人の氏名や年齢、性別、連絡先を入力して(1)、「次へ」をクリックする(2)。
【もっと便利に】ANAの会員ならお得になる
ANAマイレージクラブに入会すると、会員カードが送付される(上)。スマートフォン用アプリ(右)、おサイフケータイ用アプリも利用できる。手続きが簡単になるうえ、利用に応じたポイント(マイル)が付く。
予約が完了したら(図5)、表示される二次元コードを印刷。これが航空券の代わりです。会員登録している場合は、ANAカード、もしくは専用アプリをインストールした携帯電話やスマートフォンでも搭乗手続きができます。
図5 内容を確認して(1)、「予約する」をクリックする(2)。この後に表示される二次元コードを印刷する。会員の場合は、ANAカードやおサイフケータイが搭乗券の代わりになる。
空港で搭乗手続きをする
図6 手荷物カウンターや保安検査場、搭乗口では、カウンターの端末に二次元コードを読み取らせるか、ANAカードやおサイフケータイをかざすことで、手続きができる。
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