第3弾リメイク「もとめの父の信じるカミサン伝説34」
「二人の死人を生き返らせるために、
一人は死に、一人はこの世から消える?
これって、絶対真カミサン伝説よ」
ネネが少し興奮気味に言う。
「でも、ひさめは祈っていたような気配はないぞ」
みはるがネネに向かって言うと、
「だから、
もとめ先生のおとうさまが...。
あー、でも、そうだと、生き返るのは」
ネネはそこで黙り込んだ。
「まさか...」
「どうしただすか?ふうた?」
ふうたは、
たまおに訊かれて、
たまおだけに、
「カミサンに祈っていたのは、別人だとしたらどうなる」
と
囁いたのだった。
第3弾リメイク「もとめの父の信じるカミサン伝説35」
「どういうことだすか?」
たまおがふうたの耳元で囁く。
「だから、賢明が助かっているのが不自然なんだよ。
もとめ先生のおとうさんが祈っていたなら、
もとめ先生のお姉さんが生き返るはずだろう」
「そう言われてみれば、そうだすな」
「だとすると、祈っていたのは、
賢明を助けたい人間だったんじゃないか?」
「永久はどうなるんだすか?」
「それはだな」
たまおとふうたがこそこそ囁き合っているのに、
気づいた、
ケンタが、
「おい、おまえら、何話してる」
と
二人を睨むと、
「謎の解明をしてるだけだすよ」
「そうそう」
二人はそう答えてごまかした。
「ねえ、謎の解明って、真カミサン伝説のこと?
みんなの前で堂々と話せばいいんじゃない。
ねえ、みんな」
ネネが二人の顔を見た後、残りの人間に同意を求める。
「俺たちは」
「俺も」
永久と賢明は何がなんだかわからないという顔で答えたが、
他は黙って頷いた。
「じゃあ、話してよ」
ネネはたまおとふうたに
今さっき囁いていたことを話すように迫ったが、
二人はどうしようか顔を見合わせたのだった。
(続く)
「二人の死人を生き返らせるために、
一人は死に、一人はこの世から消える?
これって、絶対真カミサン伝説よ」
ネネが少し興奮気味に言う。
「でも、ひさめは祈っていたような気配はないぞ」
みはるがネネに向かって言うと、
「だから、
もとめ先生のおとうさまが...。
あー、でも、そうだと、生き返るのは」
ネネはそこで黙り込んだ。
「まさか...」
「どうしただすか?ふうた?」
ふうたは、
たまおに訊かれて、
たまおだけに、
「カミサンに祈っていたのは、別人だとしたらどうなる」
と
囁いたのだった。
第3弾リメイク「もとめの父の信じるカミサン伝説35」
「どういうことだすか?」
たまおがふうたの耳元で囁く。
「だから、賢明が助かっているのが不自然なんだよ。
もとめ先生のおとうさんが祈っていたなら、
もとめ先生のお姉さんが生き返るはずだろう」
「そう言われてみれば、そうだすな」
「だとすると、祈っていたのは、
賢明を助けたい人間だったんじゃないか?」
「永久はどうなるんだすか?」
「それはだな」
たまおとふうたがこそこそ囁き合っているのに、
気づいた、
ケンタが、
「おい、おまえら、何話してる」
と
二人を睨むと、
「謎の解明をしてるだけだすよ」
「そうそう」
二人はそう答えてごまかした。
「ねえ、謎の解明って、真カミサン伝説のこと?
みんなの前で堂々と話せばいいんじゃない。
ねえ、みんな」
ネネが二人の顔を見た後、残りの人間に同意を求める。
「俺たちは」
「俺も」
永久と賢明は何がなんだかわからないという顔で答えたが、
他は黙って頷いた。
「じゃあ、話してよ」
ネネはたまおとふうたに
今さっき囁いていたことを話すように迫ったが、
二人はどうしようか顔を見合わせたのだった。
(続く)