都立高専交流委員会ブログ

都立高専と城南地域の中小企業(特に製造業)との交流・連係を図り、相互の利益と地域社会・地域経済の発展を目指します。

震災から復興へのメッセ-ジ① 極限の環境で闘う人々に思いを寄せ、難局に立ち向かい、復興のビジョンを

2011年03月24日 | Weblog
 皆 様 
 
 
 平素よりお世話になります。
 
 私見ではございますが、
 震災から復興へ! 
 私たちの課題についてのメッセ-ジを述べさせていただきたいと思います。
 
 震災でお亡くなりになった方のご冥福を祈り
 孤立した環境で闘っていらっしゃる方々に思いを寄せ、
 国民の心を一つに、難局に立ち向かおう!
 自立、自尊、連帯の精神で ……                 (田中) 
 
 
  
1.極限の環境で闘い続ける人々に思いをよせて
2.難局に立ち向かい、震災復興の将来ビジョンの形成を
3.世界がわが国を見つめている
4.原発事故におけるリスクの範囲 と 3・11後のエネルギ-ビジョン
5.社会生活正常化へ、強い意志を! 
 
 
   
    
極限の環境で闘い続ける人々に思いをよせて
 
 
 戦後最大の災害となった東日本大震災
 
 福島原発の現地では、
 500名を超える東電と協力会社や東芝、日立製作所の社員の皆様
 自衛隊や消防庁の方々が、
 
 すべての電源を喪失するという
 これまでの原発事故でもなかった未曽有の事態
 中央制御室や施設全体が放射能で汚染するという過酷な環境の中
 
 生命の危険に向かい合いながら
 事態を好転させるための活動を続けています。
 
 被災地でも
 ライフラインが寸断され、
 いつ、二次災害がおきてもおかしくない環境を改善していくための
 多くの人々の努力が続いています。
 
 
 
    
難局に立ち向かい、震災復興の将来ビジョン形成を
 
 
 震災の当初に想起されたのは 
 震源地から首都圏へと焼土が広がっていくイメ-ジであり
 
 福島原発が、連鎖的にコントロ-ルを失えば、
 チェルノブイリを超える災害が広がるばかりか、
 我が国が、破綻国家として、国際管理下に入っていくという
 最悪のシナリオでした。
  
 危機対応の 次のサイクル が見え始めている今日
 
 「満ち足りた時代」を、
 強制的に退場させていく難局に、正面から立ち向かい、
 災害を終息させていくとともに
 
 復興への取り組みを 次の時代 へと結びつけていく
 社会ビジョン形成の創造的な取り組みが問われているように思います。
 
 ニュ-ヨ-ク在住の 冷泉彰彦 氏より
 この観点からのメッセ-ジが届きましたので紹介させていただきます。
  http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/report3_2328.html

 
 今回の災害を「狭義の危機」と位置付けるのではなく
 1990年以降の「失われた20年」からの
 復興を目指すビジョン形成を訴える 冷泉彰彦 氏ですが
 
 日本経済新聞の「経済教室」欄でも、 
 林敏彦氏(同志社大学教授/阪神大震災兵庫県復興計画策定調査委員)が
 
 復興事業に問われるのは、
 「災害対策法令」の既存の原則の見直し
 
 既存法令の「原形復旧」は、不可能 かつ 無意味とし
 
 残された人々にできることは、
 失われた犠牲の上に勇を鼓して
 新しい生活、新しい地域、新しい歴史をつくっていくこと。
 
 被災地の歴史と文化の上に
 新時代の首都機能を建設するほどの構想力が必要。
 
 既存の法体系を創造的に解釈する小手先の行政技術ではなく、
 今度こそ、抜本的な災害復興ガバナンス(統治)を確立しなくてはならない。
 
 国は調整だけでなく、自ら事業計画を立て、予算執行に責任を!
 としています。 (3月21日日本経済新聞「経済教室」欄)
 
 
 関東大震災の際、
 内務大臣の後藤新平が「帝都復興の議」を提案したのが大地震の5日後
 1か月もたたないうちに、政府機関「帝都復興院」を設置
 横断的に人材を配置し、
 包括的な都市計画実施のリ-ダ-シップを行使していきます。
 
 
 政府は、行政組織の上に乗っかる「飾りもの」ではなく
 全国民のリ-ダ-の役割を果たす国民の代表によって構成されるものです。
 
 問題解決能力をもったすべての人々を結集し、
 「国民の生活と産業経済、文化や希望を高め……
  新しい日本を創り出す……現状突破力」を生み出すとともに
 (堺屋太一氏「経済教室」3月22日)
  
 「全体を統括し、優先順位を明確にする政府」の本来の役割
 国民と深く結びつき、行政機構を統合する
 本来のガバナンスを回復していく教訓を、 
 実践の中からつかみ取っていかなければならないでしょう。
 
 
 
    
世界がわが国を見つめている 
 
 
 さて、
 1985年より我が国に在住している 莫邦富 氏より
 「日本の皆さん! 私たち在日中国人も皆さんとともにいる!」
 というメッセ-ジが届いています。
 (時事速報 3月18日『莫邦富の「以心伝心」講座』149回「否極泰来」
  最後に、その一部を紹介させていただきます。
 
 京浜工業所 の 内田由美子 さんよりは、
 香港に在住する K 氏のメ-ルをご案内いただきましたので
 下記に、紹介させていただきます。
               
   香港に20年もいると、香港人、中国人の対応が20年前と今では大幅に変わり、
   大きく低下をしているのを強く感じとっているこの頃です。20年前は、日本人
   に対する称賛もあり、日本人は誇りも持っていました。 今は殆ど無くなりました。
     
   今回の大災害で、いろいろ記事を読むたびに、聞くたびに、日本は、日本人は
   すごいんだなという、誇りを強く感じています、嬉しくなると同時にいろいろな対応に
   対して涙が浮かんできます。
  
   昨日、お店のある、楽富という小さい町に行きました、貧困層で、年寄が多い町です。
   驚いたことに、その小さな、地下鉄の駅の前で、日本に募金を募って、横断幕を
   はり、書き込みをしている人々を沢山見ました。これは香港人、中国人の性格から
   考えると驚嘆すべき出来事です。 当方の社員に聞きますと、いろいろなところで、
   これらの募金、励ます活動が行われているそうです。
  
   既に、日本の事、家族の事を気遣って言葉をかけてくれた人は、50人をはるかに
   超えると思います。香港人のクリーニング屋のおばちゃんから、フィリッピン人の大工さん
   から、中国の工場の人、インド人の友人と、数えたらきりがありません。
  
   皆、なぜ暴動が起こらないの、なぜ分け与えられるのか、不思議がっています。
   これが日本人の原点なのかと思うと、嬉しくなり、誇りに思える日々過ごさせて
   ただいています。
  
  
 先述の 冷泉彰彦 氏は、今回の震災直後の米国のまなざしを紹介しています。
  http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/report3_2318.html
  http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/report3_2319.html
  http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/report3_2326.html

 
 各国が、
 「9・11以来の報道体制」をとり、「ぶち抜き」の報道をおこなってきたのは
 皆様のご存知の通りです。
  
 冷戦が終結の10年後に、9・11がおこり
 この「9・11後の世界」を転換させていくなかで、
 オバマが登場し、リ-マンショックが起き、
 G20(とG2)というグロ-バルガバナンスの枠組みが生まれました。
 チュニジア政変やエジプト革命によって、
 中東地域にも、市民社会の価値観を基盤とした政治改革の道筋がつくられています。
 
 この中で、わが国が、今回の有事にどう立ち向かっていくのか?
 
 困難な環境に粘り強く立ち向かうなかで、
 「失われた20年」に終止符をうつ、
 次の時代のビジョンを、我が国が生み出していくことができるのか?
 
 世界が見つめていることを、忘れてはなりません。
 
 
 
   
原発事故におけるリスクの範囲 と 3・11後のエネルギ-ビジョン
 
 
 テクノシティ城南コミュニティカレッジの講師を務めていただいた
 環境エネルギー政策研究所 の 飯田哲也 氏よりは
 今回の原発事故のリスクの範囲について、下記のメッセ-ジをいただきました。
  http://www.isep.or.jp/images/press/script110320.pdf

 (飯田氏は、京大工学部原子核工学科卒 → 東大大学院先端科学技術研究センター →)
 
 環境エネルギー政策研究所よりは、
 「3.11のエネルギ-戦略ペ-パ-」がでております。
  http://www.isep.or.jp/images/press/ISEP_Strategy110323.pdf
 
 
 
    
社会生活正常化へ、強い意志を!
 
 
 日々、事態が動いており、新しい課題が提示されています。
 
 3日ほどまえに、
 一部の方にお送りした簡単なメッセ-ジを肉付けして書きましたので
 いくらか、タイミングがずれたようにも思います。
 
 被災地では、ライフラインの仮設も端緒に着いたばかりです。
 低濃度とはいえ、広範な放射能汚染も広がっています。
 ものづくりのサプライチェ-ン回復への取り組みも、
 本番に入り始めたばかりでしょう。
 
 だからこそ、
 社会生活の正常化への強い意志をもって
 取り組まなくてはならないと思います。
 (来年度の活動計画の具体化に、改めて入りたいと思います。)
 
 震災でお亡くなりになった方のご冥福を祈り
 孤立した環境で闘っていらっしゃる方々に思いを寄せ、
 
 国民の心を一つに、難局に立ち向かおう!
 自立、自尊、連帯の精神で
 
 
 今後とも、宜しくお願い申し上げます。
  
 
  
時事速報3月18日 莫邦富氏コラム「以心伝心講座」149回「否極泰来」
(後半部分を抜粋させていただきます。) 
  
 成田空港には日本を脱出する外国人が殺到し、……
 中国大使館も福島、宮城、岩手、茨城4県在住の中国人帰国希望者を
 用意したバスで成田、新潟両空港まで送り、帰国航空便を手配した。
 
 しかし、逆の行動を取る会社もあった。
 
 私も経営にかかわっている東京の新華僑系会社ニューコン株式会社は
 緊急通達を出し、中国出張中の幹部に日本帰国指示を出した。
 
 私も社内に出したメールに
 「中国への出張予定をキャンセルして、東京にいることにしました。
  皆さんとともにこの困難な時期を一緒に乗り越えるように努力します。
  日本は日本人社員の祖国です! そして中国人の私たちの第二の故郷です! 
  この社会に対して、私たちは社会責任を負う義務があります。
  被災地の人々を見捨てるわけにはいきません。
  私たちは私たちの日常業務を全うすることが
  被災地の人々に対する最大の支援です」……と書いた。
 
 地震や福島原発の問題が落ち着いても、
 復興作業できっとまたいろいろ新しい問題が出てくるだろうと思う 。
 しかし、「否極泰来」という中国のことわざがあるように、悪運はその極に達すれば幸運が来る。
 日本は今度の危機的状態を乗り切ったら、きっと次に大きな展開を期待できると信じる。
 自信を無くさないでください。日本の皆さん! 
 私たち在日中国人も皆さんとともにいる!
                     
  
  
グロ-バルコミッション 田中基茂
東京都大田区山王 4-19-6 4F
TEL 5746-3041 FAX 5746-3081
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