都立高専交流委員会ブログ

都立高専と城南地域の中小企業(特に製造業)との交流・連係を図り、相互の利益と地域社会・地域経済の発展を目指します。

これからの相互交流を発展させるための覚え書き その2

2008年10月25日 | Weblog

 
  相互交流と地域連携を発展させるための「覚え書き」について  その

 
  下記の 続き となります。
    http://blog.goo.ne.jp/ota-doyu-kosen/e/ab2338320e8f93ba46222f74c7757675

 
  
4.次の一歩を踏みだすために …… 2つの ご提案
 
 
 A 高等専門学校の基本的あり方や社会で果すべき役割は??
 
 
  学科改組から新校舎建設へ、両高専の統合から専攻科や大学院設置へ、
  独立行政法人化、民間人校長赴任へと「改革」は進みます。
 
  ところが、
  高等専門学校の基本的役割についての社会的(対外的)認識は深まっているでしょうか?
  充分ではないように思います。
 
  高専の教育と社会的役割は??
  例えば、大学の教授陣と変わらない教員集団により、
  
後期中等教育の学生が学べる教育機関は他にはないと思います。
  こうしたことは、社会に知られていないと思います。
  
  高専は教育機関? それとも、研究機関??
  この両者をどう両立させ、バランスさせようとしているのでしょうか?
  この二つの点について、地域社会(地域の産業)との関係は、どう位置づけられているのか?
 
  本科と専攻科の関係について
  私たちは、専攻科は「大学3~4年部分」などと説明しますが
  このような説明は、余りにも「通俗的」だと思います。
  専攻科の役割を、
  
より積極的なものへと位置づけ直していく必要があるのではないでしょうか?
  (上記の観点[教育機関/研究機関/地域の産業との関係]からは?)
 
  産業技術を基盤とした専門教育機関(研究者集団)として、
  次の時代の課題をどう認識しているのか?
 
  学校の現状をどう認識し、どこからどこへ改革を進めようとしているのか?
 
  相互理解は、私たちが交流・連携を進めていく上でも大切なことですが
  決して、解りやすい説明がなされているとは言えないように思います。
  
  これらの点について、明確なメッセ-ジが発信され、
  学校の先生方の発言や行動が、
  学校の基本的考え方から、
  脈絡をもって説明可能なものになることが大切であろうと思います。
 
  貴校が新体制へと移行したことにより、その基盤整備が進められていると考えますが
 
  どこかで、
  新高専の人材育成や研究者集団が目指すものについて
  地域に「お披露目」する会合を持つことは考えられないでしょうか?
 
 
 B 「社会人基礎能力」の育成について
  
 
  PISA=学力到達度調査(数学的リテラシ-、読解力、科学的リテラシ-)は、
  「学校卒業後の人生と学びのために必要となる
   知識と技能のしっかりとした基礎を若者に提供することにおいて
   学校制度はどれだけ効果的であるか?」(『OECDファクトブック 2007年版』)
  を調査するものといわれていますが、
 
  同様の考え方に「社会人基礎能力」があります。
  
  社会人が基礎的に備えておくべき能力、
  学力や体力といった伝統的な能力とは別に、
  社会に出ていく上で基礎となる能力があるとの考えから定義されたもので
  その特徴は、教育機関と企業が共同でこのプログラムを開発していくことにあります。
  
  そこで強調されているのは、
  PISAが、結果の検証をであるとすると、
  これらのリテラシ-を生みだし、運用していくための、より基盤的能力を要求することで
  
  それが
  (指示待ち人間ではなく)「前に一歩踏みだす力
  (マニュアル人間ではなく)「考え抜く力
  (一匹おおかみではなく)「チ-ムで働く力」として、集約されています。
 
  (経済産業省編著『社会人基礎力の育成と評価~~将来のニッポンを支える若者があふれだす』
   横山征次『紙飛行機が会議室を舞った~~人生を決める社会人基礎力』など)
 
  さて、ここでご提案させていただきたいのは
  「社会人基礎能力」の育成を基軸にした学校教育のプログラムのことではありません。
  そうした課題を展望しつつ
  まずは、私たち自身の「社会人基礎能力」を高めていくことです。
 
  企業は「利益共同体」という一定のスキ-ムを共有しています。
  同業団体や縦割型の組織では、得てして、「社会人基礎能力」はやり過ごされ
  深く考えられることはありません。
  
  ところが、
  「産」「学」といった、異なったセクタ-が
  地域社会の利益のために、共同の事業やプロジェクトを企画し
  そのための共通のプラットフォ-ムを運営していく段階で問われるのは
  この「社会人基礎能力」であるように思います。
 
  亀のように固い甲羅にとじこもって首だけ出してお付き合いするようでは
  (何かあったら、すぐに閉じこもってしまう甲羅を用意してお付き合いするようでは)
  とっても、地域社会をベ-スにした産学連携のスキ-ムなど
  つくれようはずもありません。
 
  一歩前に踏みだし、考え抜き、チ-ムで働く …… とは
  私たちの産学連携を成功裡に進めていくためにこそ必要とされている「基礎力」だと思います。
  
   「社会人基礎力」のためのプロジェクトを、
  共同で発進させることは可能ではないでしょうか?
 
  まず、自らに適用し
  更に、学生の皆さんに与えることのできる「系統だった何か」を生みだすために 
 
 


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