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‘よしずっぱり’と『鬼平犯科帳』

2012-07-17 15:09:32 | 落語・その他芸能一般

 

 ‘よしずっぱり’…漢字で書けば、「葭簀張り」となる。寺田寅彦の『柿の種』 にも出てくるが、「葭簀張り」と来りゃあ、やっぱり池波正太郎の『鬼平犯科帳』の世界だ。

「雨隠れの鶴吉」 鬼平犯科帳(11)文春文庫 P267ー268〕
 
  
新大橋・東詰  『須田町は、江戸開府以来の古い町で、さまざまな商家が櫛比しているが、近くには江戸の青物市場(連雀町)もあって、町には活気がみなぎっている。

 雨隠れの鶴吉にお民は、毎日のように諸方を見物して歩いた。
それは、江戸へ着いて半月日のことであったが……
鶴吉夫婦は深川八幡へ参詣して帰るさ、大川(隅田川)へかかる新大橋・東詰に
出ている
葭簀張りの茶店で足をやすめた。
「おや、まあ……」
 茶を運んで来た茶店の老婆が、鶴吉を見て驚愕の声をあげ、
「万屋の、若旦那じゃあございませんか」
「え……?」
 見返して、まじまじとながめた鶴吉が、これも「あっ……」と、
 おどろき、
「お前、ばあやかえ?」 
 

 

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「寺尾の治兵衛」鬼平犯科帳 20-7「寺尾の治兵衛」
(文庫版
p272 新装版
p279)

俗に「芝の神明宮」とよばれる飯倉神明宮は、
徳川将軍家の菩提所・増上寺の大門の外にあっての賑いも、また格別のものがある。

境内もひろく、拝殿・本社を中心にして諸堂宇がたちならび、
これを囲むように葭簀張りか小屋掛けの、土弓・吹矢・見世物小屋・茶店があり、
雨や雪が降らぬかぎり、日中の人出は絶えたことがない。

俗に「芝の神明宮」とよばれる…画像元

         


                      
 

 

 

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