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◆この1週間、土曜、日曜もなく、ただただ、スケジュールに追われた。
追われることには慣れている。
苦にもならない。
だが、追われる過程で、自分の内側からにじみ出てきて、さらけ出される人間としての〈小ささ〉〈軽さ〉〈狭さ〉〈卑しさ〉……。
これらに直面させられるのは、ホンマ、辛いね(>_<)。
◆本日、そして、明日は、一転して100%休日。
しかし、もう何もやる気にならない。
午前中、ずっとソファーに横になり、うつらうつらと暮らす。
夕方近くになり、ようやく、半覚半睡の視野の端に、ポテンシャルが発火する。
◆海岸をゆるゆる走るローカル線(もちろんJR八戸線)の旅に出ることにした。
いつものようにポケットにデジカメをいれていたけど、今回は、パチリパチリは、やめた。
メモも、やめた。
気動車の振動に、ただ身体をゆだねて、どこまでもどこまでも「ぼんやり」していたかった。
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◆本八戸駅でソフトクリームやショートケーキを手にした、部活動帰りの女子高生たちがドッと乗り込んでくる。
わたしが座っている4人掛ボックスシート以外は、ほとんど埋まってしまった。
「父さんのシャツがタバコ臭くて、部屋中、臭いのォ!」
「キャッキャッキャッ(*^_^*)」
「そんで、ファブリーズをジュジュジュ、ジューーーーッてかけてやったのォ」
「キャッキャッキャッ(*^_^*)」
◆食べながらしゃべりまくるから、クリームやチョコレート、チーズの混じった甘い香りがト★ロ~ンと車内に充満し、息苦しくなる。
何ゆうとるんじゃ!
おまえたちのほうが、甘っ臭いよ。
おまえたちの頭からファブリーズをかけてやりたいよ。(←と言いながら、ホンマは、自分のボックスシートにも女子高生が来ればいいと思っている(*^_^*))
市街地を出ると、陸奥白浜、種差、大久喜、金浜、大蛇……と無人駅がつづいた。
◆どの無人駅の駐車場にも、そのシャツがタバコ臭い父さんや、あるいは母さんが自動車で迎えにきて、テールランプを点灯させて待機していた。
バン!
女子高生たちが、それぞれの車に乗ってドアを閉める音が聞こえてくる。
バン! バン!
そして、車のダッシュする音。
車掌のホイッスル。
ボワン~!と響く気動車の警笛音。
◆無人駅ごとに、バン! バン!が、繰り返され、漁港の駅・陸中八木に到着したときには、乗客は、3両連結の車内に数名しかいなかった。
車内放送で、待ち合わせのために20分間、停車すると告げられた。
プラットホームに降りると、運転手も車掌もホームに出て、たばこを吸っていた。
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◆デジカメは撮らないといったが、ここで撮ったよ(*^_^*)。
もう日没の時刻を過ぎていた。
港を眺めると、防波堤の突端で赤い灯標が点滅していた。
宇宙の果てに置かれた1つの目。
それがこちらをのぞき込んでいる。
バン!バン!郷愁編。
自己に追われ追われて、遂に、こうして自己の果て果てまで疾駆してきたぞぉ~。
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