東京顕微鏡歯科医院☆Advanced Care Dental Office ☆秘書・日本医療機器学会第2種滅菌技士aki

顕微鏡だけの歯科医院。☆Advanced Care Dental Office 日本医療機器学会 第2種滅菌技士認定

歯を再生する蛋白(たんぱく)「デントニン」に期待

2006-07-12 07:42:26 | 医学情報
 デントニンと呼ばれる蛋白(たんぱく)で、虫歯になった歯の構成成分の再生を促すことにより、歯根管治療を回避できるようになる可能性が、オーストラリア、ブリズベンで開催された第84回国際歯科研究学会総会で発表された。

 デントニンは合成蛋白で、歯の外側のエナメル質と中心部の歯髄に挟まれた象牙質という骨に似た硬い組織の再建を助けるように設計されたもの。虫歯になると、エナメル質と象牙質をドリルで削る治療が行われるが、そのため神経が露出し、これが熱いものや冷たいものへの過敏症の原因となり、歯根管治療や、最終的にはインプラントが必要になることもある。

 今回の研究は、米Acologixアコロジクス社(カリフォルニア州)、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)および米コネチカット大学の研究グループにより、第3大臼歯を2本以上抜歯する予定の患者35人を対象に実施された。抜歯予定の歯の何本かにデントニンを投与し、残りの歯にはプラセボ(偽薬)物質を投与。抜歯後の歯を分析した結果、象牙質の新たな形成を促すデントニンによる効果がみられたという。アコロジクス社の研究開発副部長David Rosen博士によると、デントニンで歯髄細胞が刺激され、象牙質が生成されたことがうかがわれた。

 Rosen氏によると、デントニンは神経が露出する恐れがあるような深い虫歯に最も効果があるという。しかし、有効性を裏付けるにはさらに大規模な第?相(フェーズ3)試験を実施する必要がある。今回の研究では、デントニンにより歯根管治療を避けることができるかどうかは不明だが、少なくとも歯の過敏症を予防できることは期待されるという。

 この知見は、まだ予備段階のもので商品化されるまでには数年かかると思われるが、米国歯科医師会(ADA)のDan Meyer博士は、健康的に象牙質を再生させる方法としてデントニンは有望であるとし、「道のりは長いが、うまくいけば非常に優れた製品になるだろう」と述べている。なお、Meyer博士によれば、ほかにも虫歯によって損なわれた歯の再生を目的とする製品があるとのこと。

(HealthDay News 6月29日)
http://www.healthday.com/view.cfm?id=533551

Dr.赤ひげ より

喫煙で今世紀10億人死亡も

2006-07-12 01:04:53 | 医学情報
喫煙で今世紀10億人死亡も 国際対がん連合まとめ
[ 07月11日 17時24分 ]
共同通信

 【ワシントン11日共同】喫煙を減らす強力な対策が導入されなければ、21世紀のたばこによる死者数は世界で約10億人に上り、20世紀の10倍に膨らむ恐れがあるとの推計を、世界各国の対がん協会や学会、病院、研究所などでつくる民間組織「国際対がん連合」などがまとめ、ワシントンで開催中の同連合の会議で10日発表した。
 中国をはじめとする喫煙率が高い発展途上国での人口増が主な原因。発表は、成人のたばこ消費を半減できれば今後50年間に約3億人の「不必要な死亡」を防げるとして、各国政府に早急な取り組みを求めている。
 世界の喫煙人口は現在、男性約10億人、女性約2億5000万人の計約12億5000万人。平均喫煙率は男性の場合、先進国が35%、途上国は50%で途上国が多いが、女性は先進国が22%と途上国の9%を上回っている。

指先の血液で歯周病判定 簡単に検査、予防に有望か

2006-07-09 10:57:59 | 医学情報

 指先から採ったわずかな血液で歯周病菌に感染しているかどうかを判定することを高柴正悟(たかしば・しょうご)岡山大教授(歯周病態学)らが計画、同大学医歯薬学総合研究科倫理委員会で27日、承認された。

 簡単な検査で、予防や再発防止に役立つのではないかという。

 研究グループの西村英紀(にしむら・ふさのり)助教授によると、感染した歯周病菌に応じて血液中に増える抗体があり、代表的な4種類の歯周病菌に対する抗体の量を調べ、感染の有無を判定する。指先を針で刺して出る一滴の血液で検査でき、歯周病の症状が出る前でも感染が把握できる可能性が高い。

 数十人で試験的に検査し、正しく判定できたという。実用化に向けて全国10大学と共同で研究、約1000人で検査する。

 歯周病は通常、症状が出てから気付くことが多い。静脈から採取した血液で判定する方法はあるが、一部の大学病院などだけが行っていた。

 西村助教授は「簡単に判定できるので、開業医にも普及できると思う。4、5年以内に実用化したい」と話

クランベリーが虫歯に有効な可能性

2006-07-08 00:10:20 | 医学情報
クランベリーに含まれる抗酸化物質が主要な虫歯原因細菌を抑制することを示す研究結果
Miranda Hitti
WebMD Medical News

Reviewed by Louise Chang, MD


【6月28日】新規の研究によると、クランベリーが虫歯を抑制する可能性があるという。

この知見は、国際歯科研究学会の第84回一般セッション・展示発表会(オーストラリア、ブリスベーン)において発表された(6月28日)。

ロチェスター大学医学・歯学部のHyun Koo, DDS, PhDらがこの研究を行った。

Koo博士らは、クランベリーに含まれる2つの抗酸化物質(ケルセチンおよびmyricetin)について、虫歯の主要原因であるStreptococcus mutansと呼ばれる細菌への効果を検討した。

研究者らは、人間に対してクランベリーを食べるよう依頼したわけではなく、実験室においてStreptococcus mutansをクランベリーの抗酸化物質に曝露した。

研究では、抗酸化物質によって細菌の正常な活動が困難になったことが示されている。

Streptococcus mutansは抗酸化物質により弱体化し、正常時にみられるような歯のプラーク形成への関与が不可能となっているかもしれない、と研究者らは指摘する。

本研究では、歯の保護効果を得るのに必要なクランベリーの量については明らかにされていない。

84th General Session & Exhibition of the International Association for Dental Research, Brisbane, Australia, June 28-July 1, 2006. News release, International Association for Dental Research & American Association for Dental Research.