東京こころ

心のこえ

消費税のからくり

2014-04-03 | Weblog
「すくらむ」掲載の
神戸大学教授・二宮厚美氏の分析


グローバル化時代には今までと違う税金の仕組みにしないといけない
というのが税制そのものを歪めてきた理屈の出発点です。
つまり、グローバル化が進行すると企業や富裕層からは税金が取れない。
なぜなら富裕層の所得や企業の所得は、
いわゆる「キャピタルフライト」と言いますが、逃げ足が速いからです。
世界中、安い税金の地域を求め、高い税金の地域を嫌って逃げ回ってしまう。
グローバル化時代には、税金から逃げるのは自由勝手ということになりますから、
グローバル化が進行すればするほど、
企業家や資産家や投資家の所得には税金をかけるのが難しいという議論が、
現在、圧倒的に支配的な税制改革の主流にあたる議論になっているのです。

 グローバル化時代の消費税増税
 逃げ場ない国民

グローバル化時代の税収は消費税におかざるを得なくなる。
なぜなら消費税は消費する場所で税金をかけるので
日本国民がまさか消費税を嫌って海外で消費するわけにはいきません。

国内の一般の暮らしそのものは逃げることができないから、
それを直撃する消費に税金をかける。
これならグローバル化時代にも逃げられないから大丈夫だとなるわけです。
これを課税客体の可動性や移動性といいますが、
高い税金をかけたら逃げられてしまう、
移動してしまう、動いてしまうという性格の強い税金は
結局減税せざるを得ないという論理が主流になっています。

これが税制の歪みをつくっていく。
そして、法人税が1990年代からじわじわ下げられました。
そして次に下げられたのは資本所得、つまり証券などで手に入れる株式の配当。
こうした利益は逃げられやすいから下げなければいけない。
その代わりに消費税を上げるんだということです。


高額所得層も、累進課税であまり高い税金をかけたら、
最近のフランスで起きているように、
国籍すら変えて税金が安い他国に移ってしまう可能性がある。
だから累進課税はなるべくフラット化して、
最高限界税率は引き下げていかなければいけない。

これをやると、格差社会化で貧困層が増えて
所得税を納めるにも納められない人達が増える一方になってしまう。
富裕層の税金を安くするわけですから、
企業がボロ儲けして267兆円という内部留保を溜め込んでも、
ここに手をつけると逃げられてしまうということで温存する。
税金を取ればたっぷり取れるところの税金を安くしてしまったわけですから、
構造改革によって政治や経済が発展すればするほど、経済が多少成長しても
税収がまったく上がらないという構造になってしまった。

(以上一部分抜粋
  とても分かりやすいので最後までご覧ください)

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。