「空自イラク派遣は憲法9条に違反」 名古屋高裁判断
2008年04月17日14時17分
自衛隊イラク派遣の差し止めや派遣の違憲確認など求めた全国の市民3千人以上が原告となった裁判の控訴審判決が17日に名古屋高裁で出されました。
青山邦夫裁判長は、結論として一審と同様に原告らの請求を認めませんでした。
しかしながら、その判決文の中で「現在の航空自衛隊のイラクでの活動は日本国憲法9条1項に違反している」との判断を示したということです。
憲法判断をしていますが、これは結論に直接かかわるところでの判断ではないので、判例としての効力は持ちませんが、それでも、裁判所が傍論にせよ、違憲の判断をしたことは大きな意味があります。
また、この裁判の結論は、原告の請求を認めなかった、つまり、不利益を受けなかったということになりますので、国側からの上告はできません。
最近、このように傍論で非常に重要な判断を示し、それが覆されないように結論は負けにする、という判決がでています。
これは、その判断が覆されないようにあえて原告を負けさせる、ともいえるし、裁判所の体制の中で傍論でしかなかなか判断を示せないともいえますが、それでも大きな一歩です。このような判断をすることについて、裁判官はある意味裁判官生命を賭けることもあります。支持する世論が一番のエールになります。またそれが、このような果敢な判断をしようと思う裁判官を育てることになります。
ちなみに、福田康夫首相は17日夜、同判決について「傍論だ。判決は国が勝った」と述べた、ということです。国の機関が(参議院も含めて)すべて一色で行かなくなってきた空気を読んでほしいものです。
2008年04月17日14時17分
自衛隊イラク派遣の差し止めや派遣の違憲確認など求めた全国の市民3千人以上が原告となった裁判の控訴審判決が17日に名古屋高裁で出されました。
青山邦夫裁判長は、結論として一審と同様に原告らの請求を認めませんでした。
しかしながら、その判決文の中で「現在の航空自衛隊のイラクでの活動は日本国憲法9条1項に違反している」との判断を示したということです。
憲法判断をしていますが、これは結論に直接かかわるところでの判断ではないので、判例としての効力は持ちませんが、それでも、裁判所が傍論にせよ、違憲の判断をしたことは大きな意味があります。
また、この裁判の結論は、原告の請求を認めなかった、つまり、不利益を受けなかったということになりますので、国側からの上告はできません。
最近、このように傍論で非常に重要な判断を示し、それが覆されないように結論は負けにする、という判決がでています。
これは、その判断が覆されないようにあえて原告を負けさせる、ともいえるし、裁判所の体制の中で傍論でしかなかなか判断を示せないともいえますが、それでも大きな一歩です。このような判断をすることについて、裁判官はある意味裁判官生命を賭けることもあります。支持する世論が一番のエールになります。またそれが、このような果敢な判断をしようと思う裁判官を育てることになります。
ちなみに、福田康夫首相は17日夜、同判決について「傍論だ。判決は国が勝った」と述べた、ということです。国の機関が(参議院も含めて)すべて一色で行かなくなってきた空気を読んでほしいものです。
しかし、この「違憲判断」には釈然としないものを感じるのも確かです。
原告の要求は
・イラク派遣は違憲だから止めろ
・精神的苦痛に対し慰謝料を支払え
素人考えですが、裁判官がイラク派遣を「違憲」と判断するのなら、慰謝料はともかく「政府の派遣判断は違憲」として原告の訴えを認めることができるのではないでしょうか。
杉浦さんもお書きのように、この「違憲判断」は主文の理由にならないのですから一裁判官の思想主張、単なる感想にしか過ぎず(裁判官と言えども思想信条の自由は当然保障されるべきですが)、判例としての効力は皆無です。しかも判決と、この無用とも言える「判断」とによって被告は上告の機会を奪われたわけで、いわば司法権の乱用とも感じます。
そう言えば民主党の菅代表代行が、昔の杉浦さんと同じく「小泉首相は『自衛隊が活動している地域 が 非戦闘地域だ』と言った」と勘違い発言を。(笑
誰かきちんと指摘してあげる人はいなかったのでしょうか。いや、自分たちが政権攻撃に使うためにわざと聞き間違えたことを忘れているのかも。
ブログ主さんは、例によって、あえて無視していますが、件の青山邦夫裁判官は3/31付けで「依願」退職しています。
つまり、この裁判官は、自分の判断について、元々責任をとるつもりもなく、あまつさえ、判決文を読み上げることすら他人任せ(高田健一裁判長代読)にしているわけで、裁判官として、何をどう評価しろと。
この人の経歴を調べてみれば、さらにおもしろい事実も明らかになってきますし、この人の今後の身の振り方を見ていれば、さらにおもしろくなりそうです。
>その判断が覆されないようにあえて原告を負けさせる
これ、人権屋弁護士の得意技ですね。
原告の利益なんかお構いなし、自分たちの思想実現だけが目的。
反論を封じて、既成事実を積み上げていく、自分たちが批判しているはずの手法をそのまま使っている。
>> 誰かきちんと指摘してあげる人はいなかったのでしょうか。いや、自分たちが政権攻撃に使うためにわざと聞き間違えたことを忘れているのかも。
で、事実をもって指摘されると知らなかった、と開き直る、言った痕跡を抹消して無かったことにする、と。
しかし、この傍論の問題もまだまだ皆で話し合わなければならないですね。
違憲の確認の請求方法がもっと単純になれば良いと思うのですが。
利害関係関係無く請求できるように法整備するのは難しいのでしょうか。
本当は、マスコミがもっとその存在意義を示してほしいと思っています。
弁護士会も頑張るべきですが。
マスコミは裁判官よりも独立を阻害されていることはご存知でしょう。 日弁連も国民から信用されなくなってきてます。
これでは良い裁判官はどんどんいなくなっていく、平目大量増殖中じゃないですか。
「かの団藤氏も、最高裁判事になったら共謀共同正犯説に賛成するようになったが、これが法曹の良心というものだ」というのは、友人の裁判官の言葉でした。
こんにちは。
ご無沙汰しております。
自衛隊自体が憲法上、違憲なのだから、イラクでの活動が陸であれ空であれ海であれ、違憲になるのは明白です。一市民の立場から、歪曲した考えではなく素直に、そう思います。