大阪城西ノ丸北門(京橋口)を城内にすすむ。ほんの数日前までは見事に紅葉していた木々も、すでに色あせて寂しくなっていた。さすがにあれ程にぎわ
っていた甲高い外国語は聞こえてこない。静かに歩ける小道も久しぶりに心休まるひと時である。
かの英雄豊臣秀吉公も昨今の賑わいに驚いているのか、それとも満足しているのか知らねど何れも有難きことかも?
木の間越しに見えていた天守閣も、夕やみ迫る一瞬の輝きを見せる夕日をいっぱいに受けて誇らしげに雄姿を見せている。
西の丸北の堀端にしばらく佇んで城の雄姿を眺めていた。今残る大阪城の遺構は徳川時代に再建されたもので、秀吉が築いた大阪城は地中に埋もれてい
る。現在の天守閣は1931年(昭和 6年)に御大典記念事業の一つとして広く大阪府民より寄付を募り再建され、併せて大阪城公園として整備された。
1953年(昭和29年)に国の特別史跡に指定された。城ひとつにも多くの歴史があり、さらに古くもあり、近くもある歴史が有るのだと思いを巡らせ夕日に
輝く大阪城を再び三度振り返りながら小道をぽつり、ぽつりと、、、、お堀に鴨が三々五々に浮いている、、、、。