6月17日
図書館でふと福永信『コップとコッペパンとペン』を見つけ, 嬉しくて読んでみる.
と同時に, 文学というジャンルにおいて(そのカテゴライズが正しいのかどうかは分かりませんが), 僕(ら)はまだまだこの手の作品に免疫を持っていないということに驚く.
それはいつか, 初めて高橋源一郎を読んだときに飛び交った「?」とあまり変わっていない(ギャングたちとコッペパンとは全然違うけど).
例えば音楽では, メロディーという名の旋律を持たない作品(という言い方は適切ではないのでしょうが…, 旋律を追い求めても仕様が無い, 旋律という位置取りがほとんど意味を持たない作品)というものに, 拒絶反応は, あまり無い.
それに対して, 文学についてはなんという拒絶感.
筋を終えない文学(さっきから小説という言葉を使っていいのかどうか分からず, この言葉を使っている), 物語という枠組みそのものを当てはめられない作品.
いつか気持ちよく宙に浮けるようになるのでしょうか….
(ド:cinnabom「夏よ来い」(in the garden), 伊藤ゴローさんのギターとともに心地よい)