グリュプスは、現在ダイエット中だ。
もう、1年以上になると思う。
毎日体重をはかって、夜に30分、運動する。
そう、ふたりできめた。
おかげで、すこしづつだけど、順調にへってきていた。
でも、ここ数カ月、体重もだんだんはからなくなり、運動をしているところなどほとんどみなくなっている。
体重は、数か月かけて減らしたぶんが、もうもどってしまった。
それでも、わたしはだまっていた。 . . . 本文を読む
このあいだ、グリュプスのダンスの恩師が小樽に来るというので、お昼をいっしょにすることになった。
駅で恩師を待っていると、恩師があらわれた。
恩師はグリュプスを抱きしめた。
そしてわたしに言った。つきあいが長いから、ごめんね、と。
別にわたしはなにも思わなかったので、お気になさらずに、と伝えた。
食事には少し早かったので、恩師が行きたいと言っていたお店に向かった。
その途中に、恩師 . . . 本文を読む
ずっと、ずっと前から、わたしははたらく場所をさがしている。
旭川での場所は、みんなやさしかった。同期もたくさんいた。同期どうし、仲もよかった。
プリセプターも、きびしくて、やさしかった。
でも、わたしには、プリセプターの期待、希望に応えることはできなかった。
あのひとは、自分には誰よりも高く、他人にもそれ相応の高さをもとめるひとだった。
あのひとのつばさは力強く、仰ぐことしかできないわたしに . . . 本文を読む
ばかな子だ。
いくら小屋を暗くしても、入り口の前で待ってる。
戻っては、入り口があいてないのをまた見にくる。
仕方なくだしてやると、わたしにくっついてねてる。
小屋の中でゆっくり休んだほうがいいだろうに。
ばかな子。ばかな子。
やめなさい。
まるで、もう会えないかのようじゃない。
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きょうは、おやすみだったから、一日じゅう、るかといた。
げんきで、いつものるかだった。
ゆうがた、ふとみると、小屋のいりぐちの前でまってた。
めずらしいな、と小屋をあけると、ゆっくりと出てきて、わたしのほうへあるいてきた。
なんとなく、ようすが違うように感じた。
よくみると、あたまのはねが、かぴかぴになっている。
ようすをみていると、かおにあたたかいものがかかった。
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いま、わたしは実家にいる。
グリュプスにメールをした。
いつもなら、はやく返信がかえってくる。
今日は、かえってこない。
わたしは急に不安になった。
お仕事の帰りにでも何かあったのだろうか。
それともねてしまっているのか。
そして、なにより。
あの日のことが頭をよぎった。
まさか、そんなことはない。
もう、すべてすててしまったから、やりようもないはずだ。
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あの日から、そろそろ2ヶ月がたとうとしている。
少しは遠出もできるようになったし、気持ちもおちついてきた。
グリュプスとも、たわいのないおはなしで楽しくすごすことができるようになってきた。
でも、ひとつだけ。
ひとつだけ、解決しないまま、くすぶっているおもいがある。
それは、からだのかんけいのこと。
グリュプスがわたしのからだをもとめたとしても、 . . . 本文を読む
きょうのあさ、病室のカーテンを開けると、白いものがたくさん、まっていた。
ゆきがふっていた。
粒がおおきくて、はねのようにふわり、ふわりとまっていた。
ゆき。
そういえば、わたしはゆきがすきだった。
風のない日に、ゆっくりと、とりのはねみたいにふわふわとまいおりてくるゆき。
つめたいのに、あったかいかんじがする。
また、このきせつがきた。
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仕事にいくようになって数日たった。
札幌だから、通う時間がかかるから、出ていくのも早いし、帰るのも遅い。
グリュプスは、仕事にいくようになって、変わった。
グリュプスは、おしゃべりになった。
仕事場であったことを、自分からいろいろ話して聞かせてくれるようになった。
わたしはいままで、グリュプスはあまり自分からは話さないひとだと思っていた。
いつも、わたしの話をきいて . . . 本文を読む
今日も、グリュプスは札幌に出かけていった。
たまたま、用事があって、グリュプスに電話をかけた。
あのね、お仕事きまったの。
まさかの報告に、びっくりした。
派遣の、短期の仕事だけど、とりあえず。
明日からだって。
とりあえず、おめでとう、と伝えて電話を切った。
ふと、冷蔵庫に目をやる。
そこには、誓約書がはってある。
私は、11月11日までに、仕事を見つけま . . . 本文を読む