時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

京都の山中をハイキング-3~ハイキングのゴールは保津峡駅

2011-11-10 07:07:00 | 京都
 樒原(しきみがはら)から小1時間で到着した柚子の里・水尾で小休止の後、ゴールの保津峡駅を目指して再び歩き始めます。

 保津峡にはJR保津峡駅とトロッコ保津峡駅と、2つの駅があり、最終のゴール地点は再び京都行きの電車に乗るためJR保津峡駅としましたが、「せっかく来たのだから」と、コース上JR保津峡駅より遠い地点にあるトロッコ保津峡駅まで足を伸ばすことにしました。

 水尾~トロッコ保津峡駅~JR保津峡駅間の距離は約5km、1時間程の道程となります。
 水尾からも、樒原~水尾間のそれとほとんど変わらない、山間を走る道路の両側に山林の広がる景色だったので、この記事はほとんど保津峡駅に関する記述になってしまった感があります;


 樒原~水尾~保津峡のルート
  A:樒原(原バス停/スタート地点)
  B:水尾(JA前)
  C:保津峡(トロッコ保津峡駅)
  D:保津峡(JR保津峡駅/ゴール地点)

 リンク先を表示させた後、左にある「3D」とあるボタンをクリックしてみてください^^

______________________________________________


 水尾から再び両側に山林が広がる景色の中を歩き続けて約45分、木立の中に埋もれるようにJR保津峡駅へと続く道路にある橋の上部が見えてきました。

 この景色だけを見ていると、「本当にこの近くに駅なんてあるのだろうか」「本当にここは嵐山の次の駅なのだろうか」「本当にこの駅は京都駅から20分のところにある駅なのだろうか」とか、色々信じ難くなってしまいそうです(^^;



 これまで辿ってきた樒原方面から続いている一本道とJR保津峡駅への道路との分岐を一旦通り過ぎてそのまま一本道を進んで少し行くと、山肌の斜面からJR保津峡駅を眼下に望めるビュースポットがあります。
 現在のJR保津峡駅は、正面の保津川を跨ぐ鉄橋上にホームがある、少し珍しい駅です。

 水尾への玄関口にもあたり、また、周辺の山歩きを楽しむハイカーの方々にも利用されている駅です。



 分かり難いですが、電車の先頭部附近と1つ目の扉と2つ目の扉との間にそれぞれ1人ずつ電車を待っている方が立っていらっしゃるのがお分かりでしょうか。



 JR保津峡駅を望むビュースポットから10分程で、トロッコ保津峡駅に到着しました。
 水尾から約1時間でここまで来ました。
 道路から駅へ行くには、保津川にかかる吊橋を渡るという、こちらも個性的な駅です。
 木の踏み板の吊橋を歩いて、駅へと向かいます。



 駅から保津川の対岸にある道路を結ぶ吊橋の架かっている様子が良く分かります。
 保津川では、保津川下りの観光船が嵐山へと保津峡の急流を下っていきます。

 平成元年(1989年)までは、このトロッコ保津峡駅が国鉄→JRの保津峡駅でした。
 山陰線の複線電化のために現在の線路に切り替えて廃線となった旧線にトロッコ列車を走らせる嵯峨野観光鉄道のトロッコ保津峡駅として、平成3年(1991年)に再オープンしました。
 新線に切り替わる前に訪れてみたかったのですが、残念ながら叶いませんでした(TT)

 現在は線路が1本しかありませんが、国鉄→JR時代はその線路のすぐ右側、画像で正面のホームを広げた部分の所にもう1本線路があって、行き違いができるようになっていました。

 駅の横を流れる保津川を画像奥の方向へ遡って右に回り込んだ先に、JR保津峡駅があります。


 新旧の保津峡駅
 山陰線保津峡駅(さいきの駅舎訪問)

 かつての列車交換風景
 休日の保津峡駅(わが国鉄時代)



 ちょうどお昼時となったので、ホームにあったベンチに腰掛けて周囲の景色を眺めながら、朝にコンビニで買っておいたおにぎりとランチパックを頬張っていると、トロッコ列車が満員の乗客を乗せて嵐山方面からやって来ました。

 1分位の停車の後、入線時から鳴り続けていた、ホームに設置されたベルの奏でるメロディに送られて、亀岡方面へと発車していきました。



 お昼を食べ終え、トロッコ列車を見送った後、JR保津峡駅へと踵を返します。

 トロッコ保津峡駅~JR保津峡駅間は、道路で約1km離れています。
 かなりの急勾配をアップダウンするルートで、どちらの駅からも坂を登りきった所に短いトンネルがありました。



 上記のトンネルを抜けてすぐの所に、先程のJR保津峡駅を望むビュースポットがあります。
 そこから再びJR保津峡駅を。
 この場所も、足許が大変切り立っていることがお分かりになると思います;



 このとおり、どの方向も山に囲まれている駅です。
 先程も申しましたが、本当に京都駅から20分の所にあるとは思えないような景色です。



 樒原からずっと辿ってきた一本道からJR保津峡駅への連絡道路が分岐する地点まで戻ってきました。
 木立の中から上部だけが見えていた橋は、このようにかなり大がかりな構造の立派な橋でした!

 ここから駅までは、あと250m弱。
 ゴール地点はもう目の前です!



 9時過ぎに樒原を出発し、水尾やトロッコ保津峡駅等で休憩等しながら約3時間40分経過した12時45分頃に、10km程の道程のゴールと定めたJR保津峡駅に到着しました!!
 ロッジ風の可愛らしい駅舎が迎えてくれました^^

 切符を買って、京都行の電車を待ちます。



 JR保津峡駅のホーム上から、京都方面を眺めています。
 橋の上なため、ホームはとても狭いです(-_-;)
 橋の欄干がホームの柵となっています;



 ホームから先程まで歩いていた、保津川対岸の道路を眺めています。
 三角形に見える法面の底辺部分に道路が走っていて(白いガードレールが見えています)、そこがこのホームを撮影したビュースポットです!

 どのような地形か、これ以上ない位に良く理解できる眺めです;;

 眼下の保津川の流れが左に曲がってこの対岸の崖を回り込んだ後、少し進んだ先に先程のトロッコ保津峡駅があります。



 ご覧のとおりこの駅も京都市内駅扱いで、京都方面の隣の駅は嵯峨嵐山…ほんの数分で嵐山への最寄り駅に着いてしまいます。
 京都までも、わずかに7駅で行けてしまいます。

 なお、京都方面のホームから、京都方面とは逆の亀岡方面のホームに掲げられている標識を撮影したので、嵯峨嵐山とは逆の馬堀の方に矢印が記されています。



 トンネル内から轟音を轟かせて、京都行の電車がホームへと入ってきました。

 山中を約10kmの道程を歩き通した充足感に浸りながら、街へと戻ります。



 保津峡を13時2分に発車した電車は、20分後の13時22分に京都へ終着しました!
 ここに京都の西北山中歩き旅、無事終了です~\(^o^)/

 このところ、ほとんど体を動かす機会を持たなかった私としては、山の中の10kmもの道程をよく歩けたものだと思います(^^;
 樒原をスタート地点にして、コース全体が概ね保津峡へ向かって緩やかに下っていく格好になっていたのも、それ程足に響かなかった大きな理由だと思います。
 正直、逆の保津峡スタートにしようか迷ったのですが、樒原スタートで正解でした!
 10kmの断続的な登り坂のコースでは、かなりの運動不足である私の足では保たなかった可能性も大きかったと思います;;

 まぁ、終わりよければ全て良し!ということで、大変満足した気分でこの後、所用があった神戸へと向かいました。

 このコースは、道中特に著名な見所があるという訳でもありませんでしたが、遠い昔から京都の街と関係しながら今日に至り、これからも静かに佇みながら存在し続けていくであろう「別の京都」を垣間見ることができたような気もします。
 木立の中を歩くのも心地良くて、良いリフレッシュになりました!
 翌日から2日程は、お尻からふくらはぎにかけて筋肉痛に襲われましたが…(||-。-;)

 本記事は、ハイキングというより私の嗜好に大きく偏った保津峡駅の紹介みたいな内容となってしまいましたが;、今回歩いた京都の山中ハイキングは、これにて終了です。
 最後まで目を通してくださり、ありがとうございました!



最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (タヌ子)
2011-11-11 01:20:25
美しい峡谷ですね。
水の色が青緑で凄く綺麗。
ザグレブやアテネでは30分も車を走らせれば、のどかな風景に出合えることもありましたが、パリから30分だとまだまだベッドタウンのど真ん中。
なかなか美しい自然に出会うことはできません。
街中の10kmは長いけれど、美しい景色、美味しい空気のなかの10kmは苦もなく歩けてしまいますよね。
日常の生活にちょっと疲れたら、こうしてリフレッシュしに行けるtaろうさんが羨ましいです!
返信する
タヌ子さん。 (taろう)
2011-11-11 22:42:44
京都は三方を山に囲まれた盆地にあり、景観にも色々気を遣う土地柄のせいもあるのか、周辺の山々にも美しい自然が残っています。
市街地が盆地一杯に広がっているので、家並みが尽きると同時に山に入って景色が一気に変わり、夜などは少し恐怖感すら感じてしまう程です(^^;
傾斜のある山道は、結構歩いたと思っていても水平距離にするとそれ程でもないことが多いので、このハイキングもまさか10kmも歩いたとは思いもよらず、帰宅して地図でチェックしてビックリ!!でしたw
この保津峡は散策の他にもトロッコ列車や急流下りでも美しい眺めを楽しめるので、京都にいらっしゃる機会があれば、ぜひ訪れてみてください!
返信する
Unknown (プー太郎)
2011-11-12 01:03:08
トロッコ保津峡駅そしてJR保津峡両方とも周りの景観を含めて絵になる駅ですね。なんだかTVドラマの場面に出てきそうな所です。日本人はもちろんですが、外人が狂喜しそうな風景だと思いました。
私はトロッコ電車に乗りながら駅弁を頬張ってみたいです。電車、車、船、飛行機等々、乗り物にのりながらお弁当を頂くと何故かとても嬉しくなってしまいます。
返信する
プー太郎さん。 (taろう)
2011-11-12 20:13:30
JR保津峡駅は、京都の市街地にある隣の嵯峨嵐山駅から電車でわずか数分の所とは思えない程山深い景色の中にあり、トロッコ嵐山駅共々、周辺に人家は皆無です。
プー太郎さんの仰るとおり、サスペンスドラマ等の舞台にピッタリきそうな場所ですねw
最近はトロッコ列車や保津川下りで、外国人客も多くなってきたと聞きます。
乗り物の中での食事では、味覚に加えて移ろいゆく景色もまた脳を刺激するのかもしれませんね!
私も交通機関を問わず、移動中の食事が楽しみで仕方ありません^^
返信する

コメントを投稿