思考の踏み込み

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

ブッダ

2014-05-10 08:21:05 | 
古代インド世界において "目覚めた人" と呼ばれたゴータマ・シッダールタ。



釈迦である。

彼以後の仏教世界にあって "目覚めた人 ー ブッダ (buddha) "と呼ばれるのは釈迦だけであるが、本来優れた叡智と哲学的世界が深淵な拡がりを有していたインダス文明圏にあっては、他にもブッダと呼ばれた偉大な存在がおり、ブッダとは固有名詞ではなくて人間のある到達状態を表した言葉であったとみる方が正しいようだ。

写真はガンダーラ美術における最古の仏像の一つとされる。

諸説あってその生没年ははっきりしていないが、シッダールタは紀元前7~5世紀頃、現在のネパールとインドの国境付近で生まれたとされる。

実はその実在性すら19世紀までよく分かっておらず、伝説上の存在であったが、ネパール南部ルンビニーで発見された碑文によって彼が現実にこの世に生きた "人間" であったことが証明された。



古代インド世界は偶像崇拝をしない文化圏であったこと、またシャカ自体もそれを禁じたため仏像は原始仏教が生まれて4~500年ほどは存在しなかった。

一世紀頃に入りようやくヘレニズムの文化的影響を受けたガンダーラ仏像や、北インドのマトゥラー仏像などが造られはじめる。

シャカは何人種だったかはハッキリしていない。
アーリア人系かチベットビルマ族のモンゴル系になるか。

いずれにせよ我々が馴染んでいる東アジアの仏像よりもガンダーラ仏などの方がその実際の姿に近いのではないかと思う。

マトゥラー仏像。二世紀頃。

ガンダーラ仏像はギリシア文明の影響を受けているが、このマトゥラー仏像は純インド様式といわれる。
実際のシャカに近いのはこちらの方かもしれない。

シャカが何人でどんな顔をしていたかなど考えることは、ほとんど意味のない事だが今回のテーマは、あくまでも "人間" ブッダが主題だから少しでもその実相に迫るための参考にはなるだろう。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿