亀山みそ焼きうどんもついに日本5大焼きうどんの仲間入りだ。
天下五麺、日本5大焼きうどんサミットが12月10―11日と岩手県で開催された。
九州小倉焼うどん、岡山県津山ホルモンうどん、埼玉県鳩ヶ谷ソース焼うどん、岩手町焼きうどん、それに亀山みそ焼きうどんの五つである。
せっかくエントリーできたのだからこの機会に岩手まで遠征することになった。
でも岩手って遠いなあ。新幹線で6時間あまり、料金だって往復5万円近くになる。
持っていく物だって半端じゃない。幸い鉄板やコンロやガスボンベは主催者が用意してくれるから良かったけどそうでないならまず不可能だろう。
それでも送ったものは2梱包で計90kg近くになった。
調理具やのぼり旗、パンフレット、かめみちゃん着ぐるみにアンプ装置などなど。
玉うどんは業者から直送しキャベツと豚肉は現地で購入した。
ちなみに岩手町はキャベツの名産地である。
メンバーは総員5名、これではとても800食の提供は無理だから現地ボランティアが4名ほどお手伝いに入ってくれた。
現地は北緯40度、きっと寒いだろうと防寒着も十分持参してまるで冬山行きの装備である。
盛岡を過ぎると、ところどころ白くはなっていたが思ったほど雪は無かった。
人口2万人もいないまちにしては、新幹線いわて沼宮内の駅だけが際立って大きく立派に見える。
その駅ビルの一角が会場になっていた。
こんな新しいビルで焼きうどんやっていいのかなあ?と思うほどの場所であった。
煙感知機にはカバーをかぶせ、換気用に窓は開け放すそうだ。
懇親会兼サミットには地元の役所関係者も多いようで黒っぽい背広姿も目立った。
うどんに限らず横手焼きそばなど東北のご当地グルメのグループも集まっていた。
オープニングセレモニーは実に見事な演出だ。劇団まで動員して、もし自分たちが主催してもとてもここまでできないだろう。同時にユーストリームの生中継も急遽行われて残留組に見てもらうこともできた。何でも全国で90人くらいがアクセスしていたらしい。
基調講演は愛Bリーグ事務局長の俵氏、印象に残ったのはB1グランプリは料理に対しての評価でなくまちおこしのグループに与えられた栄誉であること。
B1グランプリではB級グルメの呼称からご当地グルメの呼称になっていること等など。
司会者を交えてのパネルディスカッションは時間が足りなく消化不良だった。
もともとパネルディスカッションは慣れた司会者で無いと難しいものだ。
懇親会では、持参したかめみちゃんの着ぐるみも登場させて大いに亀山を宣伝した。
翌日は朝から調理を準備しさっそく焼き始めた。
とにかくお客さんに販売する前に数10食を用意しないと焼くのがおっつかない。
この作戦は成功しいつもよりはるかに待たせることなく提供できた。
今回は勝敗は関係ないので気楽とはいうものの最初の2時間は戦争状態で周りを見る余裕は無かった。
しかし津山ホルモン焼きうどんはさすがである。とにかくヘラ使いもダイナミックである。
われわれは1枚の鉄板にうどん6玉が普通だけど彼らは20玉を一度に焼くそうだ。
さすがにB1グランプリのつわものである。大いに参考になるので動画で記録しておいた。
他のグループの試食をしたが、なかなか優劣付けがたい。それぞれがいい味を出していた。
もちろんわが亀山みそ焼うどんも、いつもながらうまい味だ。
はるばる持参した着ぐるみのかめみちゃんには地元のボランティアのおじさんに入ってもらった。
たちまち子どもたちに囲まれた。おもしろがってボクシングのように叩く子も出てきてかめみちゃんが泣くよと
諭すひと幕もあった。
ところで地元のキャラクターはキャベツマンである。なんか怖そうでかめみちゃん持ってって良かった。
フィナーレは全員がステージに上がって肩を組み「この町が大好き」を歌った。
主催者の代表が涙ぐむのが印象的だった。
すべてを終え、亀山グループはまだ一泊するので地元のグループの打ち上げに同席した。
鍋を囲んで、大いに語り合った。鍋の白子も美味だったがこの語らいも楽しかった。
ほんとに岩手に来てよかった。こんなことでもなければなかなか来れないだろう。
小さなまちでここまで完璧なイベントを成し遂げるまとまりの良さ、東北人の凄さを実体験した今回の遠征だった。