ニコワッカ -niko W akka- FZ1

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東北ツーリング三日目+四日目(帰宅編)

2008-05-16 22:46:29 | Weblog

今回のツーリングで最北端である十和田湖……その朝は非常に冷える
ツーリング中、東北は丁度ヤエザクラが満開の時期だったが十和田湖はソメイヨシノさえ咲いていた
さすがに満開の時期は過ぎていたが葉桜というまでにはまだまだ余裕がある感じだ
そんな所だから朝の気温は当然関東の平野部でいうと三月の下旬から四月の上旬並み
ここ連日、昼間の気温が高かったといえ朝は上着一枚を羽織った程度では風邪をひいてしまう
出発前に湖畔にたってみたが、霧が深く対岸どころか中山半島も見えない
辛うじて空の青さは確認でき、その限り天候には問題なさそうだった

他に宿泊していたライダー達も起き出し、出発の準備をはじめている
自分も適当な所でテントをたたんで発つことにする

昨日は人が多すぎた発荷峠の展望台も早朝だけあって売店の開店準備をしている人しかいない
先述したように霧が深いせいで湖面を望むことができなかったが、かわりに雄大な雲海を見ることが出来た
思わず唸ってしまうほどの景色である

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103号、282号、341号を行き、八幡平の麓まで戻る
玉川温泉方面にバイクを走らせるが、段々と路面も褒められたものではなくなってきた
辛うじて舗装はしてあるが路面は補修のあとがそこらじゅうにあり、砂利も浮き放題
ロードバイクではとばせる道ではない
秋田に入ってからはこんな道ばかりだ

暫く行くと玉川温泉が見えてくるのだが、この秘境ともいえる山奥に大量の車とバスが止まっている様子は異常とも言える光景だ
この玉川温泉は湯治で有名であり癌などを治すという眉唾もの(実際に効果があるのかもしれないが、学術的根拠は無い)の話もある
いまや癌患者と終わりの見えている老人のメッカであり、異様なほどの『生』に対する執着の念が集まっている場所だ
正直自分としては気持ちが悪い場所以外の何物でもない
何か悪いものの側を通りかかったようなスッキリとしない気分のまま、この場をあとにする

暫く下ると今度は湖が見えてくる
宝仙湖という人造のダム湖だ
この湖の湖面は異常なほど鮮やかな青色をしている
それは上流にある先の玉川温泉から流れてくる玉川毒水という強酸性の水を中和するために石灰水を流し込み攪拌しているためで、その見方によっては不気味な色合いの水は下流の鎧畑ダムまで続いている


その後道を下り続けていくと田沢湖の看板が目に入ってきた
案内に沿うように道を右に曲がるとすぐに田沢湖が見えてくる
日本で一番深い湖であり、その水深のおかげで水は真冬でも凍らない
ただ、水質改善進んだとはいえ水底には不気味なほどに水草が生えていない
湖畔を回る道路を反時計回りに走る
ゆっくり20分ほど走ると辰子像が見えてきた
ここで土産を買うために一時休憩
自分も売店でみそたんぽを買う
ここのみそたんぽは焼いておらず蒸した物だったので、香ばしさが無く残念な味だった


その後は国道105号にでて角館方面へ
角館の城下町は道が複雑で、ただ国道を走っているだけでも少々わかりにくい
この日は何か催し物をやっていたようで、車の量も多かった
もう少し寂れていたら武家屋敷にでも立ち寄ったのだろうが、この混みようではバイクを止める場所も無いし、騒がしい所が苦手なので通り過ぎる

ここからは国道から逸れてショートカット
県道10号を曲がる
10号から254号・67号・30号と行く道は、森と田圃の中を一気に貫くような爽快な道でペースもぐんと上がる
そこから今度は出羽グリーンロードへ
殆どカーブの無いこの道は、影で「隠れ高速道路」なんて言われるのも分かる気がした
アップダウンが意外と激しいので、走っていてもかなり楽しい道だ

グリーンロードの終点から国道107号に出ると、あとはひたすら日本海側へ
このあたりの道はかなり退屈だった
適当な所で県道にそれ、田圃の中を真っ直ぐ走るような農道をつかって鳥海山を目指す
高原に出て暫く走り、県道32号を使って仁賀保方面へ
そのうち日本海が見えてくる


実はブルーラインも走りたかったのだが、ツーリングマップルを眺めているうちにとある場所に無性に行きたくなってしまった
それが白瀬南極探検隊記念館だ
小さな博物館みたいな物だったが、これが中々興味深いものが多くあって面白い所だった
南極探検用の雪上車なんてここぐらいでしか見られないだろう
ただ、正直いってオーロラシアター退屈でしょうがなかった

その後は国道7号を行く
ここらあたりで天候が段々と崩れだすが、パラパラと濡れもしないような小雨が振っているばかりで本降りになる様子もまったくない
食事ぐらいする余裕があるんじゃないかと思い、少し行ったところにある道の駅、象潟に立ち寄る
温泉も併設してあるだけあって人の数が尋常じゃないのに閉口したが、食事をして直ぐに発つと思えば我慢できた……が、これが間違いだった
かなりの数の露天が軒を並べていて、中には魚介類の串焼きなどの旨そうな匂いを漂わせている所もある
正直心惹かれたが、ちゃんと腹を満たしておきたかったので軽食系は避けた
適当に歩き回っているとラーメン屋が呼び込みをしており、丁度一席空いているというので入った
塩ラーメンを注文して席でぼけっとしているのだが、なかなか出てこない
他の客もいらいらしているようで、所々から愚痴のようなものも聞こえてくる
30分ほど待たされて、別にイラつきはしないが正直天気が心配だなぁと思っていたところでやっと注文の塩ラーメンがでてきた
随分と時間を使ってしまったが、ラーメンは出汁がしっかりしていて意外と旨かったのぐうの音もでない
結局、店を出たときにはやはり本降りになってしまっていた

カッパを着込んで海沿いを暫く走ると今日の宿泊場所である西浜キャンプ場がある
海沿いの防風林の中にあるキャンプ場で、木々がかなり濃いので林の中に入ってしまえばそれ程雨も気にならなさそうでな感じだ
受付を済ませて、道路からそんなに離れていない場所に幕営
地面がキャンプ場には珍しい固めの砂地なのは海沿いだからか
直ぐ下にちゃんと土はあるようで、ペグが傾くなんて事はなかったのでよしとする
テントを張り終えた後は、直ぐ近所にある温泉施設へ行った
大型の公衆浴場といった感じで、趣も何も無いが中々にいい湯だった
洗い場が狭く、数が少ないのを覗けば不満は無い
風呂を出た後は、適当に食事を済ませて荷物の整理をした後、暗くもならないうちに就寝
8時前ぐらいには夢の中にいたと思う



四日目
雨音も全く気にならないほどの爆睡していたようだ
温泉に浸かったのが具合良くて前日の疲れも全く残っていない様子
外の天気も良い
前日に異常なほど早く寝たので、おきる時間もかなり早かった
他に起き出している人も見えない中、出発の準備をし始める

キャンプ場から1キロ程度の場所に、道の駅があったので立ち寄った
ゴールデンウイーク期間中は早朝六時からの営業だそうで、10分ほど待って蕎麦屋が開いたので入ることにした
早朝からの営業でも客はどうやら自分ひとりのみのようで
ゆっくりと汁まで残さず頂くと、再びバイクに跨った

ねこをみかけた

ここからはもう帰途である
すぐ近くにある酒田みなとICから山形自動車道にのる
走れど走れど他に全く車が走っている様子が無く、庄内平野のど真ん中を朝日を浴びて走るのはとても気分が良かった
止まって写真を撮れないのが残念なことこの上ない

山形道はちょっと特殊で、途中で断絶してしまう作りになっている
湯殿山で一度完全に高速道路は終わってしまい、一般道になり、月山を越えるとまた高速道路に接続することができるという不可解極まりない道路である
で、月山から再び高速道路になって直ぐにあるPAで休憩
この旅最後の写真がこれ


あとはひたすらに東北道を目指し、東北道に入ってからは一直線
出発が早かったこともあり、特に目立った渋滞に巻き込まれることも無く昼過ぎには自宅最寄のICについていた
とりあえずその足のままに近所の知り合いのところに出かけ、土産物を押し付けてきた
で、今度こそ自宅に帰宅


何だかんだでかなり充実していた
未消化の部分も多々あり、テントの中では既に次はどこに行きたいと考えている自分がいた
この調子だから恐らく来年あたりにも行くことになるんだろう
帰ってきてからも、やりきったという達成感以上に次への興味が沸いてるのも珍しい
ともあれ特にトラブルらしいトラブルも無く、素直に終わったツーリングだったのはいい事である

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