中野寛成日記

民主党大阪府第8区総支部長 衆議院議員中野寛成の日々の活動を綴った日記です。

≪これまでの警察の取組と今後の方針≫

2011年03月29日 | 日々思うこと

1 警察では、これまでにすべての都道府県警察から10,000人を超える警察官を岩手・宮城・福島県警察に派遣するなど、組織を挙げて災害警備活動に全力を尽くしてまいりました。本日(3月28日)現在では、被災地の県警察合計約8,000人と全国から派遣部隊合計約3,000人、合計約1万1千人体制で臨んでおります。引き続き、災害警備活動に万全を期してまいる所存であります。

2 福島第一原子力発電所から30km圏内においては、放射性粉塵用防護服、マスク、線量計を着装携行させるなどして、警察官の健康管理にも配慮しながら、合計600人体制により、各種の警察活動を行っております。
 福島第一原子力発電所の周辺地域からは、自主避難している方々も含めると多数の住民が避難しており、貴重品等を残したまま無人となっている家屋や店舗が多数あることから、これらを対象とした窃盗等の犯罪の発生が懸念されます。
 こうした状況を踏まえ、10km~20km圏内においては、機動隊を投入するなどして、避難した地域におけるパトロールのほか、御遺体の発見に伴う収容等を行っているところであります。また、10km圏内においては、昨日も徹底した放射線管理のもとで御遺体の捜索を行ったところでありますが、引き続き、必要に応じて部隊を投入することとしております。
 また、避難されている方々の不安を軽減するため、避難所に警察官を立ち寄らせるなどして、これらの方々からの相談対応に当たらせているところです。引き続き、避難地域におけるあらゆる違法行為の抑止、牽制と住民の安心の確保に努めてまいります。

3  他方、警察庁では、こうした様々な警察活動に当たる被災県警察の要望を踏まえ、出動服、手袋などの必要な装備資機材を迅速に送付するなど、支援体制を強化することとしております。3月23日には、警視庁と連携して被災3県で活動する警察部隊の後方支援を行うチームを発足させております。

4 次に刑事局関係でありますが、3月28日現在、岩手、宮城、福島の3県で収容された御遺体約10,800体のうち、ほぼ100%について検視等が終了しております。
 今回の震災では、津波による犠牲者が多数であり、居住地から相当離れた場所で発見されていることや、身元確認が非常に困難である中で、警察においては、一体でも多くの御遺体を御遺族等にお引き渡しできるよう身元確認に全力を尽くしており、現在までに約8,000体(約74%)の身元を確認し、約7,600体(約70%)を御遺族にお引き渡しております。
 身元が確認できていない御遺体については、指紋・拳紋、DNA型鑑定資料、歯牙形状の採取を徹底しており、引き続き、身元確認に全力を尽くしてまいりますが収容から相当期間が経過した身元不明の御遺体も多いことから、そのような御遺体につきましては、市町村へのお引き渡しが必要となってきております。
 すでに、福島県において、3月23日からお引き渡しをはじめており、岩手、宮城両県においてもその準備を進めております。

5 次に、交通局関係でありますが、運転免許証は、本人確認書類として有用であるため、運転免許証を無くした被災者に対する再交付については、被災した県警察においても、優先的に業務を開始するよう努力しております。地震の被害が著しい岩手、宮城及び福島県警察のうち、岩手県警察においては、3月13日から業務を開始しましたが、宮城及び福島県警察は、施設の被害が大きいこと等により、これまで業務を停止しておりました。このうち、福島県警察においては、本日(3月28日)から、福島及び郡山の両運転免許センターにおいて再交付業務を始めております。

6 最後に、御紹介したい話がございます。この度の震災により、多数の警察官が殉職しておりますが、その御遺族に対し、我が国とスカイマーシャルの運用に当たって交流のある外国の警察官から弔慰金が送られてましりました。その口上の一部を披露いたしますと、「彼等は津波が迫る中、逃げ遅れた人を救出するために高台に避難することはしなかったのでしょう。そうした彼らの行為は警察官としての宿命であり、彼らの勇気と行動は世界の警察官全てが共感できるものであります。国は違えど同じく国の平和を守るために生きた彼等のことを我々は同じ仲間、兄弟のように思っています。尊い仲間の命が失われた中、我々にできることは無いだろうかと話し合い、有志で残された家族のために見舞金を集めた。十分な額ではないがどうか遺族に渡していただきたい。」
 この弔慰金は香典袋に入れられていたと聞いております。彼等は日本の習慣を文献で調べわざわざ香典袋を用意したということであり、彼等の心遣いを感じます。改めて殉職された警察職員の崇高な使命感を誇りに思うところであります。

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