デンカの宝刀(一男二女の父、元政府系金融機関職員の資格八冠王)

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思い出の学者⑫-2 渥美東洋教授(その2)

2007年02月09日 | 中央大学

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渥美先生の伝説の一つに、講義の

途中で教室から出て行った学生を

追いかけていき、

教室に連れ戻したというのがあります。

 

おそらく、

渥美先生のエネルギッシュな様子から、

そのような伝説が発生したと思われます。

しかし、渥美先生は、講義の中で、

「私が学生を追いかけて、

 教室に連れ戻したという話があるが、

 私は、やる気のない学生を無理に

 呼び止めるようなことはしない。

 このような話はウソである。」   

と断言されていらっしゃいました。

   

渥美先生について

印象に残っていることの一つに、

先生の自説への確信からくる、

強い断言的な口調があります。

   

私が覚えているものでは、   

「田宮くんは、間違っている。

 指摘しているのだが、

   なかなか直してもらえない。」   

 

「憲法の教科書でまともなのは、

 佐藤くんのだけだ。」

 (佐藤くん=京大の佐藤幸治教授

  当時は、刑事手続に関する学説に

  近いものがあるためか、渥美先生は

  憲法学者では佐藤幸治推しだった。 

  まさか、将来、佐藤幸治さんが

  司法試験の合格者数を毎年1万人に

  すべきなどと、とち狂ったことを

  言うとは思ってなかったでしょうね。) 

 

「○○さんの、労働法の学説は、

 ワガママだ。」   

 

などなど。

   

渥美先生は、まさに自信の固まりでした。