いざ、国会「秋の陣」へ!

ただひたすら国益を見据えて

 10月15日、開会式に天皇陛下をお迎えし、第185回国会が召集されました。この国会は、我が国の外交・安全保障にとり画期的な国会になると思います。首相官邸に初めて外交・安全保障戦略の司令塔としての国家安全保障会議(日本版NSC)を創設するための法案が、遂に国会へ提出されたのです。私にとっても、初当選以来取り組んできた課題だけに、同法案を集中的に審議する国家安全保障特別委員会の委員に選ばれることとなり、身の引き締まる思いで連日質疑に立たせていただいております。同特別委員会では、他にも外交・安全保障に関わる重大秘密を守るための「特定秘密保護法案」(内閣提出)、それと同時に、国民の「知る権利」や取材・報道の自由を保障するため現行の「情報公開法」をさらに強化・拡充するための改正案(民主党提出)も併せて審議されることとなっており、これまで以上に忙しい国会となっています。

激動する国際情勢で日本版NSC創設は急務

 日本版NSCの創設をめぐっては、米国留学時代から強い関心を持って取り組んできました。とくに世界大戦で肥大化した米軍を政治のコントロール下に置くため1947年に世界に先駆けて創設された米国NSCの歴史や役割について深く研究してきましたし、国会議員としても英国を訪問した際に英国版NSCや合同情報委員会(JIC)との連携について勉強し、これまでも国会質疑を通じて政府へ提案してきました。とくに、縦割りの弊害が著しい我が国の官僚組織の現状を打破して、首相官邸を中心にオール・ジャパンで外交や安全保障政策を推進する体制を確立することは急務です。特別委員会の審議を通じて、我が国にも諸外国に引けを取らないNSCを創設していきたいと思います。

特定秘密の保護と国民の「知る権利」との微妙なバランス

 国家安全保障特別委員会でのもう一つの重要な課題は、我が国の外交や安全保障上の重大な秘密情報の漏えいを効果的に防ぎつつ、国民の知る権利や報道の自由との間でいかにバランスを保つかということです。同盟国や友好国との外交や防衛に関わる秘密情報の共有を促進するためには、特定の情報について「当面」秘匿しておくことが当然に求められます。しかし、それが未来永劫「闇の中」ということであってはいけません。それでは、政策決定の緊張感もなくなるし、恣意的な秘密指定の可能性を排除できません。したがって、政府原案に対し、私たちは二つの改正案を提起しています。第一に、全ての情報は30年を目途に公開すること。ちなみに米国は最長でも75年で公開です。第二に、情報漏えい事件をめぐり秘密指定の是非が争われた場合には、裁判所において非公開(インカメラ)で審査することを認めるべきというものです。ぜひ、国会審議にご注目ください。

野党3党有志で外交・安全保障の研究会設立へ!

 さらに、私は、民主、維新、みんな3野党の同志と共に、「国益を中心とする現実的な外交・安全保障を実現する研究会」(仮称)をスタートさせ、政権の足を引っ張る野党ではなく、政府与党の足らざるところに現実的で建設的な提案を適時適切に行えるよう具体的な準備に入りました。同研究会では、懸案となっている外国人による土地利用を規制する法案や、尖閣周辺など領域警備体制をさらに強化するための法案など、我が国の安全保障を確立し、国益を最大化するための法案を議員立法でどしどし共同提出していこうと考えます。どうか、引き続きご支援のほどよろしくお願いします。


衆議院議員 長島昭久

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