危機感ゼロの参議院民主党

江田五月参議院議員のHPから抜粋(1月30日付)
9時半から、議員総会。輿石議員会長の挨拶に続いて、会派に復帰した角田義一さんが挨拶。会派の常任役員の異動など一連の報告などがあり、特に柳沢厚労相の女性機械発言につき、緊張が増して来ました。10時から12時15分まで、本会議。代表質問の二日目で、民主党会派はまず谷博之さんが20分間、社会保障の専門家らしい突っ込んだ質問をしました。休憩に入って、国対・理事合同会議。打合せです。
(引用終わり)

一読して驚愕した。
いとも簡単に、さらりと「輿石議員会長の挨拶に続いて、会派に復帰した角田義一さんが挨拶。」
はぁ???

政治資金の不正処理疑惑と北朝鮮マネー献金疑惑により、民主党執行部の説得に押され渋々参議院副議長を辞任した角田氏が、副議長の任期中離脱していた民主党会派に復帰したというのだ。参議院民主党では、異論も出なかったのか?これは余りに異常な神経ではないか!これだけ政治と金の問題が世間で取りざたされている中で、角田氏はその張本人。だから、党執行部は彼を副議長の座から引き摺り下ろしたのではなかったか?

この間に角田氏の疑惑が晴れたとでも言うのか?説明責任が果たされたとでもいうのか?応えは否である。したがって、私個人としては、角田氏は議員辞職するのが筋であると考えるが、かりに百歩譲って副議長辞任が相当の処分であったとしても、その処分を決めた同じ民主党が、その舌の根も乾かぬうちに彼を温かく会派に迎え入れるなど狂気の沙汰といっては言い過ぎだろうか?この夏に選挙を控えた院のメンバーとして余りに危機感がなさ過ぎる。

最近、衆議院民主党の若手の間で流行っている言葉は、「敵は本能寺」をもじって、「敵は参議院」だ。もちろん、真面目に頑張っている参議院の同志はたくさんいる。しかし、少なくとも参議院執行部の政治姿勢は理解できない。国民の感覚からは乖離している。感覚が麻痺しているとしか言いようがない。小沢代表がどんなに頑張って全国行脚しようとも、肝心の参議院がこの体たらくでは参議院選挙に勝てるはずがない。

それに引き換え、自民党参議院の危機感のほうが遥かにすさまじい。「閣僚辞任ドミノ」の引き金を引くリスクを冒してでも、柳沢大臣の首を斬るよう二階国対委員長に迫ったそうだ。そんな中で、野党4党は、予算委員会欠席戦術を選択した。これにはリスクを伴うことは、昨日のエントリーに書いた。世論をにらんでの神経戦が続く。かりに世論の潮目が変われば審議欠席の野党の国対戦術が浮き彫りにされるかもしれない。私としては、明日にでも厚労大臣不信任案を提出し、与党議員に「厚労大臣発言」の是非をめぐって踏み絵を迫るのが上策と考える。

そして、いずれにせよ、わが民主党は、いつまでも敵失に漬け込むのではなく、堂々と国会論戦で安倍政権を追い詰めるべきである。いつまでも入り口で非難合戦を繰り返し、山積する政策課題を没却するようなこと(少なくとも国民の目にそう映るようなこと)があってはならない。私も、担当する外交安全保障分野での国会論戦に備えよう。手始めは、防衛施設庁による杜撰な基地交付金交付の実態解明からだ。
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