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開発事例としてのオーマイニュース

2007-05-25 06:02:42 | Weblog
他の情報漁っていたら偶然開発事例としてのオーマイニュースの記事を拾った。

Yahoo!ニュース - 日刊工業新聞


他にもこんなものもあった。

Nikkei Net/IT PLUS - 日経産業新聞


往々にしてこの手のニュースリリースは実態より大仰なものであり、それはどこのベンダーでもほぼ例外がない。
それをわかっていながら突っ込みを入れるのは野暮なのかもしれないが、まあネタ的に読んでください。
ちなみにこのブログの閲覧者は多くとも100ユニークIPぐらいだし、見ているのは大部分オーマイニュースwatcherなので大して影響もないでしょう。

以下、枠線で囲まれた斜体部は「Yahoo!ニュース - 日刊工業新聞」『【リリース・通信業】ゼロスタートコミュニケーションズ、次世代ニュースメディアにSNIを提供』からの引用。

市民参加型インターネットニュースサイト『オーマイニュース』に、WEB2.0型メディアのSNI(ソーシャルネットワークインフラストラクチャ)パッケージ『zero-SN』を導入し、今般サービスを開始いたしました。

パッケージだったのか知らなかった。・・・・。でも正確には「パッケージを導入」したんじゃないような気がする。この憶測については後述。

□『zero-SN』の主な特長
従来のSNS機能を網羅した自社開発のフレームワークのため、極めて短期間・低コストでのサービスリリースが可能です。

う~ん・・・『従来のSNS機能を網羅』って・・・。
じゃ今欠けている機能があるとしたら(俺の目からしたら多少あるんだけど)オーマイニュースのリクエストに答えて制限したってことでしょうか?

『極めて短期間・低コストでのサービスリリースが可能です。』ってバグフィクスしてから言いなさい。というのは少しきついか。
オーマイニュースの開発をいつから始めているかわからないが2006年11月からとしてもリニューアルオープンまで約5ヶ月。スクラッチで作っているとしたら不可能ではないがかなりきつい。三田さんがブログで多少触れていたが分割リリースというのが王道のような気がする。
ただ、フレームワークが存在するならそこまで無理なスケジュールでもないかな。
コストについてはわからないが前に述べたように俺の予想はざっくり2000万。1000万を切っているようだったら破格の安さでしょう。

自社開発のフレームワークに顧客固有の独自機能を追加することを当初から想定しており、豊富なAPIによる他システムとのシームレスな連携や、多様なユーザーニーズに対応した柔軟な機能追加・拡張、カスタマイズが可能です。

これについては良くわからない。わかるのは opensearch準拠 らしいということぐらい。

最大手ポータルサイトの開発経験を活かし、様々な運用後のシチュエーションを想定した設計思想を導入、大幅なアクセス増に対しても設計変更なくシステム拡張が可能です。

その割には・・・。オーマイニュースがケチっていうことかな?。

主要な携帯端末に対応しており、モバイルでのコミュニケーションツールとしてもご利用いただけます。サイトの閲覧、投稿のみでなく携帯端末で撮影した画像も簡単にアップロードすることができるので、身近でリアルタイムなコミュニケーションを実現します。

なっ、なんだってー。
この文脈だと携帯から投稿ができると読める。『ゼロスタート、「オーマイニュース」の新サイト』を読んでも確かにそう書いてある。
俺が無知なだけかもしれないが、そんな機能知らないぞ。

□『オーマイニュース』で実装した主な機能
記事を投稿した記者同士、記事に対してコメントを寄せたユーザー同士、または記者とユーザーがWebメールやコミュニティを通じてコミュニケーションを図れる機能を実装、メディアに取り上げられる前のニュースなどを対象にした積極的なコミュニケーションを実現しました。

う~んと・・・コメントを寄せたユーザー探すのが大変なんですがなんとかならんですかね?
あと『Webメールやコミュニティを通じてコミュニケーションを図れる機能を実装』って元となるパッケージが『従来のSNS機能を網羅』している訳だから実装した主な機能じゃないでしょ(笑)

モバイル対応により簡単な操作で静止画や動画を投稿する機能を実装、画像や動画を用いた記事が増えることで、よりリアリティのあるニュース配信を実現しました。

これについてはそんなに文句ないです。
あえていうならば、「FTPアップロード機能が欲しい」ということを言っている人もいました。個人的にはオーマイニュースへの参加ユーザーのレベルを考えるといらない気もします。
万一実装するときはセキュリティには十分お気をつけください。俺が見ている例ではFTPについては漏洩しても良いようにFTP専用ユーザーID/パスワードを使っているところもあります。あとはよく知らんけどワンタイムパスワードとかもあるみたいね。

記事やコメントに対する評価機能に独自性を持たせて、信頼性の高い記事やコメントがより上位に表示される機能を実装。これにより、信頼性の低い記事や誹謗中傷するためのコメントなどは自然と下位に埋もれ、参加ユーザーの自浄作用による公平で健全なニュースサイト運営を実現しました。

まあ旧システムに比較すれば格段の進歩。でも世の中にはスラッシュドットみたいなものもある訳で。あと工作活動に弱いって点も少し残念かな。

記事の配置やツールの編集機能を充実させることで、メディアとして重要な要素の一つでもある、ユーザーにとってビジュアル的な見やすさを工夫できる機能を実装しました。

これは微妙。一長一短あるような。最近は編集部の人も慣れてきたのかHTML的に変な記事というのは見かけなくなったので、今までのあんなやこんなはシステムが悪いのではなく編集部の人の習熟が足りなかったということにしておきましょう。

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全体を通じて、パッケージだったというところが驚き。それであんなやこんなは無いだろうと。
これは俺の憶測に過ぎないが、パッケージを元にオーマイニュースを作った訳ではなくパッケージを作りながらオーマイニュースも作ったのではないか。
パッケージとして再利用可能な基本部分はベンダーの資産としてしまう代わりに格安で開発。実際こういう例は結構ある。
実は俺も似たようなケースは数回経験しているのだが、全てがそんなに都合よく行く訳ではない。特定のカスタマーがターゲットになっている場合、基本部分には汎用性を保ちたいにもかかわらずどうしても、ターゲットの要望に引っ張られる。またターゲットがあるがゆえに汎用的な機能から目をそらされてしまう場合もある。
まっスケジュールに余裕があれば基本部分の開発というのは楽しいのだろうが、あくまでも余裕がある時のみ。ドツボにはまると形がないが故の苦しみに陥る。本当に汎用的なものを作りたければある程度の余裕が必要だと思う。

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DISってばかりでは悪いので、このベンダーさんの他の開発事例も紹介。

  posh me!

内容はよくわからないけど「デビューしたい人と応援したい人が集まるソーシャルネット」だそうです。
佐々木さんのブログにも出てきてた奴ね。チラ見した限りでは悪くはなさそう。

  rate it!

気になるものを皆で格付けするサイトらしいです。チラ見した限りではposh me!とよく似ている。これも悪くはなさそう。

この両サイトを見るといずれも xhtml なんだよね。進歩的。
なんでオーマイニュースは xhtml じゃなかったのかな~。デザインを外注した結果とか、開発自体がさらに外注だったりとかするのかな。

とにもかくにもいいものを造ってください♡

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