レポピ - Piano Lesson Report

埼玉県上尾市&桶川市にある「たかすぎ音楽教室」(ピアノ・声楽・ソルフェージュ・楽典)のレッスン風景をつづります。

半音階での鉄則

2008年09月07日 | レッスン

ヒロくんのピアノ・レッスンにて。

ツェルニーの「ツェルニー30番練習曲」から、第21番、変ロ長調、4分の4拍子をさらっています。半音階のための練習曲です。

半音階ではたいていの場合、両手とも白鍵を「1」、黒鍵を「3」の指でとり、白鍵が2個つづく箇所では「2」の助けをかりる、というのが基本です。
ただし第21番では、黒鍵を「2」の指でとるよう、わざわざ指定されています。これも意義のある指づかいですので、きちんと慣れておきましょう。

半音階を高速のテンポできれいに弾くために気をつけるべき点を、ヒロくんにたずねました。自分のことばで説明できれば、ちゃんと理解している証拠です。

1.白鍵と黒鍵の高さのちがいや、指のこまかい動きに連動して手の甲がガクガクと上下にぶれないこと。
2.白鍵よりも黒鍵のほうがピアノの内側にあるので、双方を弾くたび手を前後に出しいれするような動きはせず、白鍵と黒鍵にちょうど指がとどくポジションに手を置くこと。

以上の2点です。
かんたんにいえば、「手の動きを最小限にすること」です。前後にも、上下にも、音を弾くたびにガクガクと動いていては音ムラやリズムのすべりが出てしまい、速くも弾けません。

ヒロくんには黒鍵の延長上に手首があるように意識してもらい、また鍵盤にたいして平行にのびたレールの上を手首がス~ッとながれてゆくようにイメージしてもらいました。

なめらかなレールです。鍵盤の凹凸のせいで、ガタガタなどしません。
指のおおもとである手の甲が一定の高さに保たれていることは、速くてなめらかなレガート奏を実現するために必須です。

第1関節で折れまがりやすい「2」の指のタッチにも気をくばってもらいます。ときに指さきで、ときに指の腹で打鍵していては音の粒がそろいにくいのです。

両手とも、最後まで譜読みは完了しました。

つぎの目標は、半音階のフレーズだけをとりだして、片手ずつ、あるていどの速いテンポで曲の最後まで弾きとおすこと。

曲のはじめは右手が半音階です。右手だけ弾きます。中間部では左手が半音階ですから、左手だけ弾きます。最後の部分では、両手で弾くことになります。

右手はスムーズになりましたが、左手は右手のテンポに追いつかないようです。指そのものの動きがにぶいので、リズム変奏などして指を動かしましょう。

それと同時に両手で、ゆっくり、曲の進行をきちんと確かめられるテンポで最後まで弾きとおします。技術的な練習と、曲全体のながれをつかむ練習を並行してすすめてもらうことにしました。(こうき)

レッスン日 2008年9月5日(金) 19:00


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