政治家「又市征治」という男

元政治記者の私が最も興味を持った政治家、それが又市征治だった。その知られざる人物像に迫る。

又市征治への人物評

2007年06月26日 | Weblog
 又市征治は、30歳で自治労富山県本部の書記長になってから、書記長を11年、副委員長を12年、委員長を5年務めている。こうして長い期間、労働組合の幹部を務めていると、いわゆる「労働貴族」になる人もいるという。では又市はどうか。

 又市が委員長を務めていたとき、ある対談の企画が持ちかけられた。又市の対談の相手は、政治記者から田中角栄元総理の秘書となった、政治評論家の早坂茂三だった。
 早坂は対談の後、又市という人物をこう評している。

 「労働組合の指導者と偉そうに言いながら初心を忘れ、労働貴族に成り上がったり…する連中をげんなりするほど見てきた僕だが、又市さんは一味も二味も違った。久しぶりに、すがすがしい男に会ったなあというのが素直な印象ですね。・・・富山県の労働運動で指折りの指導者である又市さんの原点は、はじめにイデオロギーありきではなく、仕事に密着した正義感だ。さらにいいところは55歳になっても胸の炎が燃え続けていることだね。みごとだなあ。」
(平成12年5月7日「富山新聞」)

 大絶賛である。

 早坂はこの対談の4年後にこの世を去っている。「政治家は『悪党』に限る」と著書も残している早坂だが、政治家としての「又市征治」をどう評価するか、もう一度対談してもらいたかった。

 蛇足だが、この対談を企画した富山新聞こそ、又市が小学生、中学生、高校時代を通じて配達していた新聞だ。もちろん新聞社の人々は、一配達員だった又市の過去など知るよしもなかっただろうが。
(敬称略)

人気Blogランキングへ
日記@BlogRanking
にほんブログ村 政治ブログ 政治家(議員)へ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。