凍結置換固定法を用いて福岡県の水田土壌の細菌を電子顕微鏡で観察した。細菌の大部分は芽胞、グラム陽性タイプ、グラム陰性タイプ、Mycobacterium様及びArchaea様の5群に分類された。
しかし、少数の菌は、グラム陰性菌に似た細胞壁構造を持ちながら、グラム陰性菌のペプチドグリカン層に相当する層が芽胞の皮層のように非常に厚いという独特の形態を示し、分類困難であった。土壌中に棲息する細菌が無培養で示す形態学的特徴は、核様体が濃縮状態にあり、細胞質が収縮していることであった。
同様の形態はSalmonella sp.を低温及び低栄養下で培養することによりin vitroで作成できた。これらの特徴的な形態はresting又はdormantのステージの細菌の特徴と考えられた。
無培養での土壌細菌の電子顕微鏡観察(Electron microscopic examination of uncultured soil-dwelling bacteria)
AmakoKazunobu(九州大学医学部細菌学), TakadeAkemi, TaniaiHiroaki, YoshidaShin-ichi
Microbiology and Immunology(0385-5600)52巻5号 Page265-269(2008.05)
しかし、少数の菌は、グラム陰性菌に似た細胞壁構造を持ちながら、グラム陰性菌のペプチドグリカン層に相当する層が芽胞の皮層のように非常に厚いという独特の形態を示し、分類困難であった。土壌中に棲息する細菌が無培養で示す形態学的特徴は、核様体が濃縮状態にあり、細胞質が収縮していることであった。
同様の形態はSalmonella sp.を低温及び低栄養下で培養することによりin vitroで作成できた。これらの特徴的な形態はresting又はdormantのステージの細菌の特徴と考えられた。
無培養での土壌細菌の電子顕微鏡観察(Electron microscopic examination of uncultured soil-dwelling bacteria)
AmakoKazunobu(九州大学医学部細菌学), TakadeAkemi, TaniaiHiroaki, YoshidaShin-ichi
Microbiology and Immunology(0385-5600)52巻5号 Page265-269(2008.05)