ヴォイニッチの科学書・ブログ版

ポッドキャスト科学情報番組「ヴォイニッチの科学書」ブログ

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ブログ版引っ越しのお知らせ

2007年03月18日 | お知らせ
 いつもヴォイニッチの科学書を聴いてくださってありがとうございます。

 番組要旨やお知らせを掲載しておりますブログ版ですが、3月17日配信開始の Chapter-151 より「まぐろぐ」へ移動しました。

http://maglog.jp/voynich/

 今後とも「ヴォイニッチの科学書ブログ版」のご活用をよろしくお願いいたします。

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次回放送お休みのお知らせ

2007年02月16日 | お知らせ
 インターネットラジオ局くりらじがお届けする最新科学情報番組「ヴォイニッチの科学書」ですが、下記の日程は放送お休みとさせていただきます。
 毎週楽しみにしてくださっている皆様、申し訳ありません。


2007年2月16日 21:30~ 生放送お休み
2007年2月17日 05:00~ ポッドキャスト配信お休み

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大阪市が學天則復元

2007年02月11日 | 科学雑談
 2月10日に公開した Chapter-147 は「万能科学者西村真琴と學天則」でしたが、この収録のわずか 2日前に大阪市が「平成19年度当初予算案報道資料」において學天則の復元事業に着手することが発表されていました。

平成19年度:当初予算案報道資料
http://www.zaisei.city.osaka.jp/index.cfm/13,7456,17,7,html

 これは上記リンク先の通り、3項目掲げられた「新しい文化や産業を創造し、活力と魅力あふれるまちに」の3項目目「人が輝き新しい文化を生む、世界に貢献する大阪」に関連して「日本初のロボット「学天則」の復元事業 2,100万円・・・科学館において大阪の地で作られた「学天則」を復元するとともに、作業工程を活用した講座を開催」と資料の 109ページに記載されています。
http://www.zaisei.city.osaka.jp/index.cfm/13,7456,c,html/7456/20070207-212559.pdf

 東洋初のロボット。その独特のビジュアルから一度目にした人はみな虜にしてしまう不思議な魅力を持つ學天則がついに復元されるようです。
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Chapter-147 万能科学者西村真琴と學天則

2007年02月10日 | 番組要旨
今回の放送を聴く

 長野県松本市に1883年に生まれた西村真琴さんはレオナルド・ダ・ビンチのような卓越した科学者でした。生物はみな共存共栄という信念の元、満州や朝鮮などの動植物の収集と研究に尽力し、ロボット学者としては日本で最初にロボットを制作したエンジニアでもあり、日本で最初の科学小説家、北海道大学植物学教授、アイヌ人孤児・中国人孤児の救済に尽力した慈善事業家、政治家、そして晩年には子供は世界共通の財産として幼児教育の振興に努めました。

 西村真琴さんは広島高等師範学校卒業後、満州の南満医学堂において生物学教授として3年間勤め、多数の標本を作製しニューヨーク自然史博物館に寄贈したりもしています。その後の欧米の研究者との交流の過程で欧米の植物学の水準の高さを知り、教授職を辞して満州で製作した大量の標本をかかえて渡米しコロンビア大学植物学科に入学しました。この標本を寄贈したのがきっかけでニューヨーク市自然科学博物館調査研究員を委託される幸運に恵まれ、大学に在学した3年間は博物館でアフリカの動植物の分類の仕事に携わりました。

 しかし、アメリカ人が日本人を見る目は冷たく、また科学の最先端を走る桃源郷と思っていたアメリカの技術もその多くが、おりしも勃発した第一次世界大戦の最新殺戮兵器へ姿を変えました。西村真琴さんは科学技術の進歩は人類の明るい未来への歩みと共に進むと信じていましたが、ここで自分の考えていた西洋の最先端科学に失望し、3年で帰国します。

 その後西村真琴さんは北海道大学に教授として迎えられ、水力発電所からの排水によって絶滅寸前となっていたマリモの救済に全力で取り組み、マリモを他の湖に移植することに初めて成功し、この業績を持って東京帝国大学から理学博士の博士号を授与されます。しかし、当時日本の国民すべてが急速に進展する科学技術に酔いしれ、科学技術に支えられたバラ色の未来と無限の可能性を信じていましたので、それを批判して自然の大切さを訴える西村真琴さんに対する評価は冷酷でした。

 そんな折、44歳の時に出版した科学随筆が評判となり、その出版に携わった大阪毎日新聞の誘いで大阪毎日新聞に論説顧問として入社することになります。大阪毎日新聞入社の翌年、当時西村真琴さんは45歳ですが、この歳に、西村真琴さんの業績として最も有名な「學天則」の製作が行われました。

 この年は昭和3年で、京都で昭和天皇御大礼記念博覧会が開催され、大阪毎日新聞社の出品作として製作されたのがアジアで最初のロボット「學天則」でした。學天則は金色に輝き、机に座った姿をした座高が2.4メートルもある巨大なロボットです。右手には字を書くために鏑矢を持ち、左手には霊感灯という不思議な道具を持っていました。当時海外で試作されていたロボットは重労働など人間の肩代わりをする奴隷のような機械として研究が行われていましたが、學天則の仕事は「ものを考えること」でした。

 大きさが10メートルもある巨大な機械仕掛けの鳥が鳴き声を上げると學天則は思考を始めます。左手の霊感灯が光るのが學天則がアイディアを思いついた印です。霊感灯がひらめくと學天則はかっと目を見開き、天を仰いでにっこりほほえみ、鏑矢をなめらかに動かしてそのアイディアを書き留めます。筆記を終えると自らのアイディアに自らが納得するように首を左右に振り、そして微笑んだと言います。
圧縮空気で動く學天則はあたかも人間が呼吸をするように穏やかに人間と寸分違わぬ動作をしたといいます。西村真琴さんはロボットを機械とは考えずに、生物の一員として迎えようとしていたのでした。

 やがて西村真琴さんはそれまでの崇高な知的活動の限界を悟り、自らの身体を盾にした行動に取り組み始めました。医療奉仕団を結成して戦争で傷ついた中国人の救出にあたったり、戦争の犠牲となった中国人孤児を日本の学校に通わせた後に母国中国に帰し職を斡旋する中国児童愛育所の運営をしたり、孤児の救済や保育の改革に73歳まで取り組みました。

 なお、二代目水戸黄門で有名で1997年に亡くなられた俳優西村晃さんは西村真琴さんの次男に当たります。また、學天則はその後、ドイツに売却されましたがその直後に行方不明になっています。


今回の番組は筑摩書房から1996年に発行された
大東亜科学綺譚」荒俣 宏 (著)
を参考にしました。
この本には西村真琴さんの他多くの日本人科学者が登場します。
是非ご一読下さい。

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講演会
教科書が教えないホットな科学の講演会3
宇宙のはじまりと終わり
2007年3月3日(土曜日)10:00~11:30
下関市立彦島図書館(入場無料・事前申込不要)
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出版物
最新科学おもしろ雑学帖
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《今週号の目次》
・Chapter-147 万能科学者西村真琴(詳細)
・惑星探査機が謎の減速
・イオンエンジン搭載小型惑星探査機「はやぶさ」
・イネの収量ホルモンを活性化する遺伝子発見
・タイタンにメタンの雨を降らせる雲を発見

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Chapter-146 サイエンスニュースフラッシュ 2007年1月

2007年02月03日 | 番組要旨
今回の放送を聴く

京都大学の研究チームが数字を理解する際に活躍する脳の領域を明らかにしたと発表しました。
 ローマ数字ではCが100、 Mが1000となり、桁数のより小さい数の文字が、より大きい文字の左にくると、大きい文字から小さい文字を引け、という読みの規則などもあります。従ってCMXCIXと書くと、999を意味することになります。
 今回の研究ではこのようにある人にとってなじみのない数字を見たときの脳の血液の流れと、その数字を読むことがだんだん上達していく過程の脳の状態を比較することで、脳のどの部分が数字の理解に関係しているかを分析しました。その結果、左半球前頭葉の背側部中央のかぎられた場所のニューロンのみが数字に習熟するにつれて活動が活発になっていくことがわかりました。

 九州大学と東京大学医科学研究所の共同研究チームは、日本人の脳梗塞の発症に関わる遺伝子多型を発見したと発表しました。
 脳梗塞患者さん1,126 人と同数の一般健常人について、全ゲノム上の5万2千カ所のSNPと呼ばれる遺伝子の中の一つの塩基と呼ばれる構成成分が普通と異なっているタイプを比較した結果、プロテインキナーゼC エータ(PKCη)という遺伝子上のSNP が脳梗塞と関連していることをつきとめました。この遺伝子変異がある患者さんではプロテインキナーゼC エータの活性が1.6倍高くなり、脳梗塞の発症率では最高で2.8倍も高くなることが福岡県久山町における疫学的調査によってわかりました。

 自律型海中ロボットを使った海底の観測でインド洋の水深2700メートルの海底で世界最大規模の溶岩台地を発見したと、東京大などの調査チームが発表しました。これは大規模な海底山脈の谷の部分が溶岩で埋め尽くされた形状で、世界でも例がないものです。その規模はインド洋を南北に走る中央海嶺に沿って長さ約26キロ、幅約2.7キロと細長く台地中央の平らな部分は溶岩が厚さ約300メートルも堆積していると推定されました。これは数万年前から現代までの間に海底山脈から粘性の低い溶岩が大量に噴き出て形成されたようです。この溶岩台地が形成された仕組みを検討することによって地球内部の大規模な対流を解明するヒントが得られる可能性があります。


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《今週号の目次》
・数字を理解する際に活躍する脳の領域
・日本人の脳梗塞の発症に関わる遺伝子多型を発見
・インド洋の海底で世界最大規模の溶岩台地を発見
・音を認識する神経細胞
・紅茶の心臓病予防効果はミルクで無効
・日本でも翼竜が繁殖していた
・植物の形を自由に小さくする新しい酵素を発見
・炭酸飲料好きも遺伝子が決める
・D体、L体混合物から D体のみを選び出す新しい方法
・透明な電子回路の実現に一歩近づいた
・深海の熱水噴出口から青い熱水の噴出を初めて確認
・満身創痍のハッブル宇宙望遠鏡
・マゼラン雲は何者か
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Chapter-145 家畜に悪影響を及ぼすカビ由来毒素を分解する遺伝子組み換えトウモロコシを作った

2007年01月27日 | 番組要旨
今回の放送を聴く

 日本の独立行政法人理化学研究所の研究チームは遺伝子組み換え技術によって、家畜に有害なカビ由来毒素を分解する能力を付加したトウモロコシを作り出すことに成功したと発表しました。

ムギやトウモロコシに感染するアカカビ(ムギ類赤かび病菌:Fusarium graminearum:フザリウム グラミネアルム)が作る「ゼアラレノン」は家畜に対して環境ホルモンとして作用し、死産や流産などを起こす可能性があります。アカカビは、発生を防ぐことが難しい上に、畜産業に用いられる飼料用穀物は、人間の食糧向けとは異なり栽培や保存コストをかけにくいため、感染防除に力が及ばないことが多々あります。

 ゼアラレノンは他のカビの活動を抑制する作用がありますが、Clonostachys rosea (クロノスタチス ロゼア)と名付けられたカビはアカカビ毒素を分解するタンパク質を作り出す能力を持ちアカカビ毒素に対抗しています。そこで、このカビのゼアラレノンを分解する酵素の遺伝子をトウモロコシに組み込んだところ、トウモロコシで解毒タンパク質が作られている株を作り出すことに成功しました。

 このトウモロコシの種子を自然の500倍以上となる高濃度のアカカビ毒素で人工的に汚染させたところ、解毒遺伝子を入れた遺伝子組み換えトウモロコシでは種子の胚、胚乳、表皮いずれの部分でも飛躍的にカビ毒が低減化されていました。また、収穫後のトウモロコシにアカカビを接種したところ、解毒遺伝子を入れていないトウモロコシではカビ毒が検出されるのに対し、組換えトウモロコシからは全く毒素が検出されませんでした。今回の成果は、家畜をカビ毒から守る実用穀類としては世界で初めての報告となるものです。

 今後は圃場に栽培してカビ毒蓄積量を測定することになっていますが、組換え穀類に対する社会的な拒否反応を考えると、直ちに食用の家畜に飼料として与えることは市場に受け入れられない可能性もあり、現時点ではまず、ブタに食べさせ続けてその子孫に与える影響についての研究を行う予定になっています。


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・家畜を守る遺伝子組み換えトウモロコシ作出に成功
・ルナーA計画中止
・青いバラ
・量子コンピュータでも解読不能の暗号通信装置
・植物の形を自由に小さくする新しい酵素を発見
・NASA提案の国際月探査計画を報告
・フロンやPCB、硫酸ピッチなどを無害化する移動式の廃棄物処理装置を開発
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Chapter-144 乳児の言語獲得に新たな学説

2007年01月20日 | 番組要旨
今回の放送を聴く

 病気や事故で生じた脳の部分的な損傷とその結果患者に生じる現象とを結びつけることによって、脳のどの部分がどのような機能を持っているのかを調べる研究がこれまで行われてきました。その結果、言語に関連しては脳の損傷を受けた部位の違いによって、意識は正常なのに言葉を流暢に話せない、字を上手に書けない、といった障害が生じたり、ウェルニッケ失語と呼ばれる状態では流暢に言葉を話すことができるものの、なぜか同じ言葉の復唱ができなかったり、文字による言語の理解ができなくなったりします。

 1980年代後半以降、fMRIと呼ばれる診断装置が開発され、生きているヒトの脳の活動を外部から観察することが可能になり、さまざまなかだいに取り組むボランティアの脳の活動を視覚化できるようになりました。この方法を用いて、フランスオルセー国立保険医学研究所の研究チームは生後3ヶ月の乳児の脳も、短い文章を繰り返し聞かせることによって、乳児はそれを一種の記号として認識できるとの研究結果を発表しました。

 脳のブローカ野と名付けられた領域は文法処理に関わっていると考えられています。今回の研究では、健康な三ヶ月齢の乳児に母親が2秒程度の短い文章を話しかけ、その間のfMRI分析を行いました。その結果、乳児期の言語習得の最も初期における発声をする段階以前からブローカ野は活動していることがわかりました。乳児の初期の発声には文法は存在していないと考えられますので、乳児におけるブローカ野の活動は、文法を学習した結果それを活用するために活動しているのではないと考えられます。すなわち、外部からの音声の情報にこの領域が反応することによって将来の文法を備えた会話に必要な複雑な学習をしている可能性が示唆されました。

 また、別の実験とあわせ三ヶ月齢児の脳は言語に関する津にような能力をすでに獲得していることが示唆されています。
・環境の中から母親の音を判断して認知する
・聞こえてきた言語を文章などの方に当てはめて標準化する
・イントネーションや抑揚の認識と学習、言葉の中の音節数の変化や語順の変化を検知する
・言語とその他の情報の入力を関連づけて記憶する




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・乳児の言語獲得に新たな学説
・核磁気共鳴画像法
・CT
・ブローカ野(運動性言語野)
・ヒトの脳の進化は特別な出来事だった
・地球上の最も強烈な暴風がそよ風でさえない惑星
・脳の右と左の構造の違いを生み出す分子メカニズムを解明
・確かに似ているラフレシアとポインセチア
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教科書が教えないホットな科学の講演会3

2007年01月14日 | ライブヴォイニッチ
 「教科書が教えないホットな科学の講演会3」を開催します。

テーマ 宇宙のはじまりと終わり

日時 2007年03月03日(土曜日) 10:00~11:30
会場 下関市立彦島図書館 2階視聴覚室
      (山口県下関市彦島)
入場無料(座席定員は40名程度です・立ち見もできます)

 本州最果ての地 (^^;) での開催ですが、お近くにお住まいの方は是非足をお運び下さい。受講申し込み等は不要ですし、途中入退室できますのでお気軽にお越し下さい。

 インターネット生中継を実施するかどうかはまだ決まっていません。


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Chapter-143 宇宙の暗黒物質の空間分布を初めて測定

2007年01月13日 | 番組要旨
今回の放送を聴く

 ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのマーガレット・ゲラーとジョン・ハクラらは、膨大な数の銀河の座標を三次元グラフ上にプロットする地道な作業によって宇宙の中ではたくさんの銀河が泡状の大規模構造を作って分布していることを1986年にらが発見しました。この構造は、宇宙初期に生じた密度の小さな揺らぎが少しずつ成長して、137億年余の時間をかけて進化したと考えられています。

 その際、目に見える物質の揺らぎだけで現在の宇宙の構造を作り出すには宇宙の年齢よりも多くの時間がかかる計算になることがわかり、今の技術では観測できいないダークマター(暗黒物質)があり、その密度の揺らぎの中で銀河が誕生したというアイデアが提唱されました。そこで、私たちが直接観測できないダークマターは、実際の宇宙の中では、どのように分布していおり、銀河の形成にどのように関わったのかを解明するためにCOSMOSプロジェクトが立案されました。COSMOSはCosmic Evolution Survey(宇宙進化サーベイ)の略でカリフォルニア工科大学のニック・スコビル博士を中心に世界各国から約70名の科学者が集まる国際的な共同研究です。

 COSMOSプロジェクトにはハッブル宇宙望遠鏡と日本のすばる望遠鏡が使用されました。ハッブル宇宙望遠鏡は2平方度(満月を並べると3×3=9個もすっぽり入ってしまう広さ)の視野の天域を高性能サーベイカメラで撮像観測を行い、観測した領域に含まれる約50万個の銀河の形態を詳細に調べ、「重力レンズ効果」と呼ばれる手法を用いて、視野内のダークマターの分布を調べました。ダークマターは巨大な質量を持っていると思われますので、ある場所に質量を持つ物質がより集中して分布していると、相対論的効果によって背景の天体の像にゆがみ、すなわち重力レンズ効果が生じます。生じた重力レンズ効果の程度によって、そこにどれだけの質量があるのかを推定できます。

 一方、国立天文台すばる望遠鏡を用いて、解析に用いられた約50万個の銀河の赤方偏移を測定し、距離を推定しました。この結果をハッブル宇宙望遠鏡の結果と合わせて解析すると、重力レンズ現象を引き起こしているダークマターの距離が推定できます。これにより、ダークマターの3次元的な空間分布を世界で始めて明らかにすることができ、ダークマターもまた、大規模構造を形成していることが、明らかになりました。 そして、これを、銀河の3次元分布と重ね合わせると、それらはほぼ一致しており、銀河はまさにダークマターの作る大規模構造の中に分布していることがわかりました。今回の観測で「ダークマターの作る大規模構造の中で、銀河が形成され、進化してきた」というシナリオが観測的に検証されたことになります。

 宇宙の暗黒物質(ダークマター)については、「最新科学おもしろ雑学帖」の21番にまとめてありますので、本をお持ちの方はあわせて読んでおいてください。 ニュートンプレス発行の「ニュートン別冊 宇宙創造と惑星の誕生」にもダークマターについて書かれています。

 重力レンズ効果については29番にまとめてあるのですが、本に書いたのは強い重力レンズ効果と呼ばれるより一般的な重力レンズ効果です。COSMOSで採用されたのは弱い重力レンズ効果と呼ばれるものです。それは銀河団などの顕著な構造がなくても、銀河が適当に集団化していると、その背景にある銀河から放射される電磁波は弱いながらも重力レンズ効果を受けるというものです。

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・Chapter-143 宇宙の暗黒物質の空間分布を初めて測定
・私たちの知っている科学では観測できないダークマター
・シリーズ人工衛星「JWST」
・宇宙での知性を持った生物探査
・音源の位置を特定する神経細胞では興奮の始まる場所が音の周波数に応じて最適化されていることを発見
・無色透明になる調光ミラー用薄膜材料が開発されました
・イネの遺伝子数は約32,000と推定
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プレスリリース 2007年1月8日

2007年01月08日 | お知らせ
インターネットラジオ局くりらじでは、下記の通りのプレスリリースを 2007年1月8日付で発行しましたので、こちらにも転載いたします。




プレスリリースタイトル

科学情報ポッドキャスト専門」ポータルサイト「サイエンスポッドキャストドットジェーピー」の開設について

プレスリリース本文

科学情報ポッドキャスト専門」ポータルサイト「サイエンスポッドキャストドットジェーピー」の開設について

 インターネットラジオ局"くりらじ"(山口県下関市 代表濱川豪児)は科学情報をテーマに制作されたポッドキャストコンテンツ専門のポータルサイト「サイエンスポッドキャストドットジェーピー ( http://science-podcast.jp/ ) 」のサービスを2007年1月5日より開始いたしました。

 「サイエンスポッドキャストドットジェーピー」は日本語で配信されている科学系ポッドキャストをひとつひとつ番組の内容を確認しながら収集し、新規に独自開発したソフトウエアによって自動更新を行うアンテナサイトです。上記 URL にアクセスすることによって、日本語の科学情報ポッドキャストにはどのような番組があるのか、最新の番組はどのようなものなのかがすぐにわかります。バックナンバーのRSSも独自に管理しており、容易に視聴することができます。また、専用アイコンをクリックするだけでユーザーのPCにインストールされた iTunes に番組を登録することもできます。

 さらに、単なるアンテナサイトに留まることなく、「サイエンスポッドキャストドットジェーピー」自身もオリジナル科学情報番組の制作に取り組みます。インターネットラジオ局"くりらじ"で毎週7万弱ダウンロードを誇る人気番組「ヴォイニッチの科学書」を移管すると共に、新番組の開発にも今後取り組んで参ります。

 インターネットラジオ局"くりらじ"では、「サイエンスポッドキャストドットジェーピー」を通じて、科学情報番組を局の主力テーマの一つと考え、今後新たな登録番組の収集と、オリジナル番組の制作を通じて、正しく、わかりやすく、聴いていて楽しくなる科学情報の提供に努めて参ります。

以上




 一般の方はプレスリリースをここなどで参照できます。

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