夢二を歩く

竹久夢二プロムナード

6月以降の【竹久夢二展覧会情報】夢二ファン 楠 英介

2014-05-11 18:16:52 | 今月の夢二情報
今年は竹久夢二生誕130年、没後80年です。各地でたくさんの【夢二展】が企画されています。
楠が掴んだものだけ掲載しています。料金、休館日などは各展示館へ照会ください。
漏れがありましたら、是非コメントでお知らせください。

《《 特別展、企画展 》》

『蕗谷虹児記念館』・・・新潟県新発田市
 【竹久夢二×蕗谷虹児 詩と挿絵の世界】 3月 日( )~ 9月28日(日)

『朝日町立ふるさと美術館』・・・富山県朝日町
 【夢二からの贈り物(メッセージ)―愛する人へ―】 6月21日(土)~ 8月 3日(日)
  生誕130年記念  夢二展図録を1冊にまとめ、再版

『高島屋』
 【生誕130年 竹久夢二展】
  京都店・・・ 8月27日(水)~2014年 9月 8日(月)
  岡山店・・・ 9月11日(木)~2014年 9月23日(火)
  日本橋店・・ 9月26日(金)~2014年10月 6日(月)
  横浜店・・・10月15日(水)~2014年10月27日(月)

『三鷹市美術ギャラリー』
 【竹久夢二展】 8/30--10/16

『ちひろ美術館・東京』・・・東京都練馬区下石神井
 【夢二からちひろへ】大正、昭和の子供の本の先駆者たち。
  2014年11月 6日(木)~2015年 1月31日(土)

《《 夢二美術館 》》(西から東へ)

『夢二郷土美術館』・・・岡山県岡山市 086-271-1000
 【夢二の愛した子どもたち】 6月 3日(火)~ 8月31日(日)

『夢二郷土美術館分館 夢二生家』・岡山県瀬戸内市 0869-22-0622

『金沢湯涌夢二館』・・・石川県金沢市 076-235-1112
 【夢二と笠井彦乃】 4月12日(土)~ 7月13日(日)
  「笠井千代(彦乃の異母妹)コレクション」収蔵記念
  湯涌は、夢二と彦乃が至福の時を過ごした場所。
  昨秋、彦乃と夢二に関する作品・遺品類が遺族によって寄贈・寄託された。

『竹久夢二美術館』・・・東京都文京区 03-5689-0462
 【竹久夢二 肉筆コレクション展】 4月 4日(金)~ 6月29日(日)
  -日本画・水彩画・ペン画・素描を中心に-

『竹久夢二伊香保記念館』・・・群馬県渋川市 0279-72-4788
 【夢二の素描展】 4/ 1~ 6/20
  夢二のスケッチ帳より
 【夢二と伊勢物語展】 4/ 1~ 8/20
  伊勢物語の装幀や挿絵
 【夢二の子供絵展】 4/ 1~11/20
  子供向け雑誌の挿絵等
 【夢二の浴衣、半襟展Ⅰ】 7/ 1~ 9/20
  生活に取入れられる物

『日光竹久夢二美術館』・・・栃木県日光市 0288-77-0777
 【常設展】

『竹久夢二美術館(相馬樓)』・・・山形県酒田市 0234-21-2310
 【常設展】

『夢二ルーム・田村市図書館』・・・福島県田村市 0247-82-1001
 【常設展】

《《 その他の夢二作品展示のあるところ 》》

『高原のミュージアム』・・・長野県富士見町 0266-62-7930

『竹久夢二ギャラリー・新滝』・・・福島県会津若松市 0242-26-0001

『大野宿 美術珈琲 鳳来館』(竹久夢二作品室)・・・愛知県新城市

「夢二の道を歩こう会」

2014-05-06 22:30:31 | 日記

 きょう(5月6日)、夢二研究の先達楠さんのお誘いにより「夢二の道を歩こう会」に参加させていただいた。この会は、昨年に続き2回目だという。金沢湯涌夢二館主催。
 歩き初めは少し肌寒く少し小雨も落ちたりしたが、お昼近くには季節らしいさわやかな5月の風も吹いてきて、山歩きには最適。

 実際、夢二が湯涌のこんな山道を歩いたのは10月のことだ(97年前)。写真にもあるように、朽ち木が道をふさいでいたりするところも多かっただろう。ここを夢二は、ときに一人で、ときに夢二を訪ねてきた友人と、ときに愛する人彦乃とおさない不二彦との3人で歩いたのだ。

※なぜか写真がダブっていますが、直せません。悪しからず。

夢二美術館、ちひろ美術館、他の旅 竹久夢二ファン 楠 英介の旅行記

2014-05-05 07:57:15 | 旅行
 2014年4月4日(金)から4日間の旅をしました。毎度おなじみ「青春18きっぷ」による各地を巡る旅です。今回は夢二の足跡巡りはありませんでした。

 訪問先は以下のとおり。
【安曇野ちひろ美術館】
ちひろの両親が開拓に入った安曇野に建つ広大な敷地の美術館。
【清春芸術村】(山梨県北杜市)
村は、白樺派の作品を展示する施設が中心。若き芸術家たちのコロニー、「ラ・リューシュ」と言う素敵な建物を見る。
【夢二美術館(東京)】
「夢二肉筆コレクション展」と最近発見された「ハワイ滞在時に描いた絵」も観賞。
【夢二研究会(東京)】
月例で開催されている「研究会」に参加。
【新宿・歌声喫茶ともしび】
東京へ行くと必ず寄る懐かしの歌声喫茶。
【葛飾区郷土と天文の博物館】
日本最大重量級の「フーコーの振り子」を見たが、他の天文展示も素晴らしい。
【蕗谷虹児展】
スカイツリータウンで、新設なった郵政博物館の特別イベントとして開催されている。
【ちひろ美術館・東京】
長く美術館の運営に携わって居られる松本由理子さんの講演会を聞いた。
【浜名湖花博】
2会場で開催されている。会場の受入れ体制は最悪で、見ずに帰ろうかと思ったが、きれいな花を見て、なんとか収めた。
【知多半島・半田市街散策】
半田は古い素敵な街。昔ビール工場だったという「半田赤レンガ建物」は日本屈指の大きさのレンガ造りの建物。



《1日目、旅の始まり》(列車大遅延)
幕開けは列車大遅延・・・。4月4日(金)05:32。北陸本線・森本駅(金沢市)下り普通一番列車に乗り込む。
富山駅で乗換え、新潟方面へ向かうも、ほどなく緊急停車。なかなか動かない。状況の説明もない。ずいぶん経ってから動き始めてホッとする間もなく、到着した次の駅で運転取り止め。後続の富山県内止まりの列車が新潟県まで運転延長するので乗り換えて欲しいとのアナウンス。それでも状況説明しないので、「どうしたのだ」と聞くとようやく「安全装置不具合」だと言う。
大遅延で次の乗換え駅糸魚川へ着く。大糸線の列車は2時間に一本くらいしかないので気をもんだが、遅延列車を待っていて、数分の遅れで発車。
やがて、信濃松川に着く。

【安曇野ちひろ美術館】(長野県松川村)
絵本画家いわさきちひろの両親は、戦時中、国策にそって活動する要人だった。その反省から、郷里松本に近いこの安曇野地方の荒れ地の開拓民として入植したのがこの松川村。建築技師だった父親は、その能力を生かして松川村に多大な貢献をする。
東京に住む、ちひろは結婚直後の貧しい挿絵画家時代に、生まれたばかりの長男・猛(たけし)を松川村の両親に預ける。
こんな背景から、この松川村の支援を得て、1997年に『いわさきちひろ美術館』2号館として、東京館20周年記念に合わせて、開館の運びとなったもの。


 今回の企画展は「窓際のトットちゃん原画展」で、ほのぼのとした絵をたくさん見て、良い気持ちになりました。
 私は、ちひろの絵が大好きで、さらにその人生、思想も大好きなのです。

【清春芸術村】(山梨県北杜市)
 信濃松川から電車で2時間かけて小淵沢です。そこからバス30分、清春(きよはる、地名です)芸術村前に到着。
村には、各施設が点在しますが、白樺派の作品を展示する「清春白樺美術館」が中心。ジョルジュ・ルオーの作品を展示する「ルオー記念館(礼拝堂)」もあります。
私のお目当ては、若き芸術家たちの創作と生活の場のコロニー、「ラ・リューシュ」と言う素敵な建物を見ること。これはパリに存在する同じ目的で建てられたラ・リューシュを模して、ほぼ原寸大で復元したもの。大きなレンガ造りの3階建ての建物で、12角形?の独特な形です。
人がいる気配は無かったが、何人かの芸術家が創作活動で住んでいるらしい。
 30年以上前に建てられたものだが、ある時その写真を見て、いつの日か見に行きたいものだとずっと憧れていたもので、やはり大変感動的な建物であった。
     
 この日は中央線で八王子まで移動して、遅い夕食の後、駅裏のホテルに宿泊。



《2日目、4月5日(土)》
 八王子から上野へ移動して、不忍池を抜けて「竹久夢二美術館」へ。上野公園や不忍池の桜は満開を過ぎているが、まだまだ見ごろで、見物人も大変多く歩くのに大変苦労した。

【夢二美術館(東京)】
「竹久夢二・肉筆コレクション展」が開催されていた。合わせて、最近発見された、「夢二が外遊時にハワイに2週間滞在した折に描いた絵『宵待草』」も展示されており、いつもより入館者が多かったような気がする。     

 ここでは、展示の説明はしてくれないので、一般の入館者にちょっと夢二のことを説明してあげた。迷惑そうにする人もいたが、熱心に聞いてくれる方もあって嬉しかった。

【夢二研究会(東京)】
月例で開催されている「研究会」に参加。
 研究者と愛好者で構成されている会で、私も時々お邪魔しているのです。皆さん優しく受け入れていただけるので嬉しい。
 この会は10年以上の歴史が有り、以前は夢二日記①~④の輪読をされていましたが読了し、いろんな夢二文献を読み合わせるようにされています。
今回からは荒木瑞子著『夢二逍遥』の読み合わせです。「夢二の自宅は【造り酒屋】だったが、家業衰退で【酒の取次販売】をしていた」と、一般的な夢二解説書に書かれています。岡山在住の荒木さんは、この醸造業であった旨を確認しようと種々調査されましたが、その証拠は見出せず、【取次販売】は確認できたとのことでした。
 今回は盛りだくさんで、徳富蘆花研究家のWさんの「永井荷風と夢二」のお話しや、ハワイで見つかった『宵待草』の絵についての紹介もありました。
そして、会の代表Sさんの最新刊『笠井彦乃と夢二』の本の紹介もありました。Sさんは、一週間後、金沢湯涌夢二館で『笠井彦乃と母・千代』と題して講演されます。Sさんは笠井彦乃の姪にあたる方です。彦乃の妹、千代さんは昨年亡くなられました。

【歌声喫茶ともしび】(東京新宿)
東京へ行くと必ず寄る懐かしの歌声喫茶。約50曲歌いました。

新宿のホテルに宿泊

《3日目、4月6日(日)》

【葛飾区郷土と天文の博物館】
 ここは設備改修工事のため半年間お休みでしたが4月5日に再オープンしました。
 日本最大重量級の「フーコーの振り子」が見たくて訪れました。他の科学展示も大変素晴らしいもので大感激です。
 「フーコーの振り子」とは、フランスの物理学者「フーコー」が地球の自転の証明を、長いワイヤーの先の重い振り子が時間とともに振れる角度が変わる現象をもって示したもの。

 ここのものは、ワイヤー16.2m、振り子は38cmその重量は130kgと日本最大重量級です。振り子の周りに円を描くようにピンが立っており、約15分毎に倒して行きます。
 ここには大きなプラネタリウムが有り、映し出される映像は自主制作の番組だそうで、学芸員さんのご努力は素晴らしいと思います。ここの番組は、我が地元の金沢のプラネタリウムでも上映されていると伺いました。
 博物館のその他の展示も大変素晴らしかったのですが、紙面の関係で割愛。

【蕗谷虹児(ふきやこうじ)展】
スカイツリータウンに移動して、新設なった「郵政博物館」の特別イベントとして開催されている「蕗谷虹児展」を見る。
出身地の新潟県新発田市に市立の記念館が有ります。今回の展示は200数十点の原画、書籍が並べられ、3分の2以上が新発田の記念館からの出品だったようです。『花嫁』の絵は大変有名です。
 蕗谷虹児は夢二より14歳若く、21歳の時、夢二の推薦で「少女画報」に挿絵を描いたことから人気画家となって行きます。
 デビューした時は「蕗谷紅児(本名一男)」でしたが、夢二の長男「虹之助(こうのすけ)」の「虹」を貰って改名します。
 蕗谷虹児は、生涯に渡って竹久夢二のことを「夢二先生」と尊敬していたのです。

【ちひろ美術館・東京】
 今年は絵本画家「いわさきちひろ」没後40年です。亡くなって3年後の1977年に開館した「ちひろ美術館・東京」は、ちひろの自宅を改装したちいさな美術館でした。その後2回の大改装が有って(大きくなって)現在に至っています。私はその3つの建物みんな見ています。
 最初からずっと運営に携わって居られる松本由理子さん(元副館長、いわさきちひろ記念事業団評議員)の講演会を聞いた。
 今回の講演内容は『ちひろが願った世界平和への思い』で、大変感銘しました。
由理子さんは、金沢に縁があるのです。お父上(故人)は金沢大学の教授で、由理子さんもハイティーンの頃は金沢にお住まいでした。私の周りには、先生の教え子や、良く知っている人が多くいます。若き日の由理子さんを知っている人も何人かいます。私はお二人とも面識は有りません。

 夕方東京を発って、浜松へ。

《4日目、4月7日(月)》

【浜名湖花博】
浜名湖の東岸2ヶ所で開催されている「浜名湖花博」。JRから近いガーデンパーク会場へ、舞阪駅から直行バスで行く。
ここの受入れ体制は最悪で、見ずに帰ろうかと思ったが、きれいな花を見て、なんとか収めた。気分が悪いのでこれ以上は書きません。


 早く帰りたくなったので、次の目的地岐阜県の「養老公園・養老天命反転地」は時間がかかるのでパスすることにした。でも、いつかは行ってみたい。

【知多半島・蔵のまち半田市街散策】
予定を変更し、古い素敵な街、半田へ。
昔ビール工場だったという「半田赤レンガ建物」は日本屈指の大きさのレンガ造りの建物。第二次大戦中は、中島飛行機製作所の衣糧倉庫として使われていたため、アメリカの戦闘機の銃撃を受け、建物は一部損傷し、そのまま残されています。北側の壁には多数の弾痕を確認できます。今年度は改修工事を行っており、中は見られません。来年度には常時公開の施設(半田市)になるそうです。

 「國盛(くにざかり)酒の文化館」(入場無料)は200年前から使われてきた酒蔵を活用した酒の博物館。ここもなかなか素敵な施設でした。

 ここで今回の旅は終わりです。6時間かけて金沢へ帰ります。半田⇒大府⇒大垣⇒米原⇒敦賀⇒福井⇒金沢⇒森本。
 4日間で、交通費は2300円×4日+αと1万円強でした。

 各地でお会いして、お話を聞かせていただいた皆様、ありがとうございました。
              おしまい