『10歳から身につく問い、考え、表現する力』(斉藤淳)を読んでいます。
語学を学ぶ目的は何かと考える時、私の考えの根幹にあるのは、語学は道具だということです。
自分のことを表現する道具です。
そのような時に、この本を読み始めました。
「序章『グル―バル時代』に必要な知力とは」の「機械にはできないこととは」の中に以下のような文章があります。
p.47
正解の存在しない時代を生き抜くために必要な力は、先にも述べたように、新しい価値を発見したり、つくり出したりすることができる力です。新しい価値を発見する前提として、自分にとって「価値がある」とはどのようなことかよく理解する必要があります。
(中略)自分の価値観を理解するためには、それを言葉で表現する力が必要になります。そして他者にとっても「価値がある」とはどのようなことか、同じようによく理解することが必要になります。つまり人間の幸せの基盤に何があるのかをよく考え、納得していることが大切だといえます。
日本語を学ぶことを通して、自分の価値観を理解してほしいと願っています。
そのための授業をしたいのですが、なかなかその部分が一緒に教えている先生方には伝わっていないところが悩みです。
でも、少しずつ理解してもらうしかありません。
また、学生にも日本でしっかり考えるようになってほしいと思います。