kotobatati (美弥乃静)

美弥乃のかくポエムです。
多少過激な表現もあると思うので、苦手なかたはご遠慮ください。

虚像

2007-07-02 05:36:20 | Weblog
君の唇に

君の瞳に

君の手の平に

君の言葉に

真実を感じないとしたら

きっとそれは
同じ流れの時が止まった瞬間なんだろう

振りかえると
冷たく
固まる自分がいる

どけてもどけても
固まっている自分がいる

心が動かないってそういうこと?

冷たい先に辿り着いた先は

…虚像

さぁ ここから
君は…どうする?


ダレ?

2007-04-26 16:41:20 | Weblog
ドキドキする胸の意味がわからなくて
いつも右手でぎゅっと掴む心臓は
まるで自分とか違う生き物のよう…

脳と心臓と
一つの体の中なのに、分裂しそうな不安に襲われる

わかっている
わかっているの

頭ではよくわかってる

なのに脈打つ心臓は、まるで自分を笑っているよう

「自分に嘘はつけないよ」
「素直になりなさい」

頭ではわかりたくないのに

疼いて仕方がない

アナタハダレデスカ?

2007-02-14 19:48:27 | Weblog
ツキツキ痛むおでこが
思考回路に霧をかけていく

自分が何を考えていたのか
何を言おうとしていたのかすら分からないくらいに
魅力的な膜のような霧が広がって

伝えようとした君は
時間がたてばたつほどその奥の奥へと
見えなくなってしまう
それがとても幻想的で言葉もなく見とれてしまったけれど

おでこの痛みがそれを許してくれない
唯一現実を教えてくれる痛み


見えない
君は薄い影

そこにいるのは
本当に君ですか?


赤い糸

2007-02-14 00:00:14 | Weblog
君と繋がっていたい
運命の赤い糸のように
君と抱き合っていたい…
運命の糸に縛られるように

赤い糸を見つけたのはつい最近で
それをくるくる巻くのが最近の私の楽しみ
不思議と誰にも見えないようで
くるくる巻いた糸は、もうだいぶん大きくて、鞠くらいになってしまった

鮮やかな赤

運命の人と巡り合うんだと思って
ワクワクしていた時間を過ぎて
どのくらいたっただろうか

最初は鳥の首が巻き付いていた

それは赤い血にそまり
糸は輝きを増したかのように思えた

それから糸は色々なものを巻き付けた
それはどんどん大きくなり

とうとう
生きていない
手首が絡まっていた

手首




糸は増える

もう癖になってしまった糸を巻く手は止まってはくれない

私はこの先にあるものを、愛することができるのだろうか?

この手
この足

ちゃんと並べてみる

いつしかそれが
私の楽しみになった

この赤い糸に繋がっているあなた

繋がっていたい
抱き合っていたい

あぁ…もう、あと少しだね


香り

2007-02-13 23:48:52 | Weblog
甘い香りに誘われて
疲れて動けないはずの足を上げ
ついた場所は
行きたいところとは全く違う場所でした
どろどろしたそこは
目を瞑れば天国で
開ければ地獄

疲れはてた足は
目を瞑ったまま崩れおちそうになるけれど
開けてしまった目は
現実をしっかり見ていました

あれは元めていたものでした
どろどろしたあれは
少しの形を残していました

あれは僕の思っていたものと違ったんです

もしくは
もう
違ってしまったんです
開けてしまったのが失敗でした
瞑ってこの香りに酔ってしまえば

気付いたことにも
気付かなかっただろうに…

どろどろしたあれは
どろどろしたあれで

もう
忘れようか

2007-01-20 10:36:07 | Weblog
浮き出る印をなぞってみては
確信する
君はここにいたんだと
ちゃんと証拠を残しては
追いかけろと言わんばかりに愛のこもった印を
残してくれる

その印を引き裂いて
君の元にむかうのが
私の楽しみなのです
少しでも多くの印を残して
私に見せて
絶対見つけてみせるから

ばら

2006-12-16 17:47:59 | Weblog
両手に溢れる赤い薔薇を握るたび
刺が刺さって痛くて
でもその握る瞬間が好きで
手のひらから散っていく花びらを見ながら
ふと不思議になる
別に赤い薔薇が好きなわけじゃない…

まるで手に入れたばかりの玩具のように
手放せない



2006-12-05 17:27:13 | Weblog
地上に出たら
冷たくて
必死で暖かいものを探したけど
表面では暖かくても
心まで届くことはなくて
冷えきった存在は
どんどん表情が消えていった

思いこむことはできる…
夢を見ることもできる…
きっとできるけど

それ自体
何だか寂しい気がして
辛い現実を見てしまった

心が暖かくなった瞬間
今までの氷が全て溶けてしまうことを願って
毎日生きている

諦めないよ?
きっともう少し



甘い毒

2006-12-04 06:52:17 | Weblog
傍にいてって思うのに
傍にいないでって願ってしまう

それは甘い毒

勝手に動く足はまるで違う人格のようで
いつの間にか
「らしさ」なんて
奪われて消えてしまう
本当の私って一体どれなんだろう?

これも
毒の作用なのだろうか?

2006-12-01 07:31:36 | Weblog
取り残されて
進んでいく君に
声もかけられないのは
まだひとさじ
自信が足りないから

この白い線のレールから歩みを外す勇気

出会ったのも
不思議な空気の夜だった
世界二人だけかのように
静まり返ったそんな冬
血の匂いに導かれるかのように惹かれあった
けれど
再び二人だけの時は秒針をうつことがなく
踏み出さない限りは一緒の時を歩めないことに気付いてしまった

勇気

か…

取り残さないでと願うのは
行くのではなくて
連れて行ってと願うのは
駄目なことですか?