突然ですがミニコンポの話です。
しかも40代世代に懐かしい350mm前後幅のミニコンポです。
AV機器に興味を持ち始めるにはやはり何かしら切っ掛けがあると思います。
私の場合は、親が買ったダブルデッキラジカセとこれもまた親がどこからかもらってきたTRIOのチューナー(KT-4005)でした。
チューナーはフルサイズの上、重くなんだこれと思ったのですが、ラジカセ内蔵のものと比べられないほどいい音がする。
テーブルコンポを購入してもエアチェックはKT-4005でやっていました。
生徒時代はスピーカー分離式のシャープのテーブルコンポ+ソニーのCDP‐35。
カタログを穴が開くほど眺めながら憧れのフルオプションにするため、お金を貯めている間にモデルチェンジしてしまいましたが何とかKENWOOD ROXY CD7を買いました。
その、憧れでもありお世話になったミニコンポのお話。
・KENWOOD
ミニコンポと言えばKENWOOD、KENWOODと言えばROXYと言われるほど人気がありました、ですがKENWOODの前身であるTrioから続く長いシリーズです。
グレードはxとして発売された順番は。(は形式番号末尾の各世代記号、例A-7X(CDx代)。
Trio ROXY x
(なかなか更新できないので実物写真を追加 trio ROXY 9(スピーカは7))
レコードプレーヤーは縦型、電動でふたが開きます。(写ってない)
xx(D)
(写真はtrio ROXY99です)
x0(F)
ここからKENWOODブランドで、x0とWxは併売時期が在ったようです。(シルバーモデルが基本でほぼWと外観は同じです)
Wx(G) CDプレーヤーが始めてオプションとして登場しました、さすがに高いですね。
Dx(S)
CDx(X)CDプレーヤー標準装備、全グレードセット販売になりました、オプションのサラプロと組み合わせた時の大型FL表示が”カッコイイ”、各ユニットのサイズのバランスもとれているので歴代では一番デザインがまとまっていると思う。
DGx(R) 光デジタル入出力が搭載されました、DATデッキも(最初で最後の)オプション登場。
DGxx(E) 大きな変更で幅が340mmから360mmになりました、LD搭載モデルも登場。
Gx(J) ドルビープロロジック搭載でAV統合が進んでいきます。
Jx(I) AIグライコ搭載、音場補正が出来るように。
Lx(5) 9、7がありませんでした、少し陰りが見えてきました。
PRO5(6) L5と併売されていたようなのですが資料がありません・・・、デザインはM7に近いです。
Mx(7) KENWOODの意地、今までアンプに付いていたサラウンドプロセッサーをグライコに移動、グライコ自体をサラプロ化、AIグライコを含め総合音場補正が出来ました。
Vx(8) 最終モデルです・・・、実はアンプとグライコが一体。
ここでROXYは役目を終えALLORAに引継ぎ歴史を閉じました。
(国外ではさらにモデルチェンジを継続していたようですが)
その他にも音質重視のHD(3世代)
DG77世代の高級モデルHD2
自他とも認める物量と価格が超弩級のESPACE フルセットで50万越え!。
が在りました。
これらを平行して毎年モデルチェンジしているとは本当に景気がよかった。
・SONY
KENWOOD ROXYと双璧をなすのがSONY Libertyです。
初期はよく知られるLBT-Vxではなくタイプxと表記、ミニコンポ形式に用いられていたVではなくYXでした。
大まかな順番では。
タイプx
Vx
Vxx XD910(XD910は今で言うハイコンポクラス、トライダルトランスと大出力アンプ、リニアスケートピックアップ採用のCDプレーヤ等、ESシリーズ手前まで(フルサイズ900番台同等?)の性能を持つ、KENWOODでのHDシリーズ、Vx05世代まで併売されていました)
Vx05 何故にデッキアンプにしたのか・・・、APMスピーカー搭載の最終モデルです。
Vx15 バラコンにしたが900番台無し・・・、すでに低価格路線に?
Vx25 セパレートアンプ!。
同時期にVxx00(V9900等もハイコンポ、聞かせるために機能を集約、そのためCDプレーヤとテープデッキにしかリモコンが付いていなかった。)
Vx50 まさにてっぺん!
Vx10 凄いサラプロだけど・・・。
VFx 実質の最終モデル
K965(海外モデルを国内販売にした物)
LibertyもミニミニコンポのPixyに道を譲り歴史を閉じました。
ほか、当時は各メーカーが色々競って発売されていました。
テクニクスのコンサイス(ミニコンポの長、電話機能まで取り込んでたな)
(画像は初世代)
パイオニアのプライベート、(カラーLCDを機能表示に始めて使ったのはここだと思う、TVも見れたけど今見るとホントに小さい、デリケートな部品なので正常に作動している固体があるのかどうか。あとなんでかウーハーがよく跳ねる印象)
ビクターのロボットコンポ(電動ボリュームでリモコン操作でボリュームが点滅しながら動く、画期的な機能・・・。まあ以前からリモコン対応で電子ボリュームぽいけど中でモーターを回している物もあったのよね・・・)
等々
煌びやかなFL表示、多少ドンシャリで耳に付く音、CDプレーヤー並み機能を持つレコードプレーヤー、せり出してくるターンテーブルやテープデッキ、そこまでいるかと思わせるグライコや音場補正、なんでもおまかせリモコン、統一性を持たせたデザイン、それらを統括した少年心をくすぐる”かっこよさ”これが一番と思います。
今ではデジタルガジェットでいい音を手軽に聞けるのでいい時代になった反面、ピュアオーディオの更なる高価格化の二極化でゼネラルオーディオが求められない時代なんだとさみしい感じがします。
今後は実機を検証していけたらと思います。
今はデジタル、ハイレゾの時代で当時のコンポブームを知る人、その面白さを知る人は少ないですよね。
私は昨年、自宅で朽ちかけていたLibertyXDをレストアしてもらい、当時購入できなかったAPMスピーカーをヤフオクで入手し、自宅で楽しんでおります。
ハイレゾもいいのですが、当時のレベルでも十分楽しんでおります。
しかし欲望は絶えないもので、記事を拝見させていただいてパイオニアの初期のプライベートが欲しくなりました。
さらなる記事を楽しみにしています。
昔はラジカセ、ミニコンポ、現在のソリッドオーディオやミニミニコンポ等のゼネラルオーディオは音響機器の入り口でより追及したい人はピュア沼に・・・、多くの音楽を聞きたい人はソフトにとあまり機器として記憶に残らないのかもしれませんね。
バブル期は力を入れて開発し、各社デザインや機能が個性が出ていて、シリーズとしてその進化を見てみるのも面白いのですが、ラジカセと違いいざ実機を収集しようとするととんでもないことになります(置き場的にとんでもないことになりました)ミニコンポ展を開こうとしたらどれだけのスペースが必要なのだろうか。
LibertyXD、レストアしてもらったのでしたらいい音でそうですね、120W+120Wのハイパワーで大事に思いっきり楽しんでください。
プライベートの初期・・・、いいですね、ブラックモデルの初期は何かすごい、何ともいえない凄みがある実機があったら現在の目で見たいです。
ミニコンポも仲間を呼ぶのでお気をつけください・・・。(SONY、KENWOODで一段落したのにテクニクスに・・・)
実機を記事にしたいのですが倉庫の整理がまだ終わらず、今しばらくお待ちください。