やっパリ、メトロで。

パリ在住だったブログ主が語る、パリ・フランス、日本の交通系散歩日記。鉄分やや多め。

【SNCF】 TGV Duplex(オール2階建てTGV)

2013-12-02 | SNCF(フランス国鉄)


SNCF(フランス国鉄)のオール2階建て新幹線車両 TGV Duplex は、
1996年より運行を開始しました。
LGV「高速新線」(ligne à grande vitesse)のうち、
パリ・南東線(LGV PSE : Paris - Sud-Est)の混雑緩和を目的として、
最初はパリ~リヨン間に導入されましたが、
現在では地中海線、北部方面、東ヨーロッパ線など、
多くの路線で使用されています。

両端が機関車、それにはさまれた8両の客車の、10両固定編成です。
客車の内訳は、1等車3両、バー車1両、2等車4両です。座席定員は545名。
需要が旺盛な路線では、2編成併結の20両編成、定員1090名で運転されます(客車は16両)。
(高速列車で世界一の定員は、
JR東日本のオール二階建て新幹線Max E4系8両編成を2編成併結した1634名)

現在、内装のリニューアルを行った車両が出てきていますが、
今回のログでは、改装前の車両を取り上げます。


外観塗装を変更した車両が出てきましたが、
内装リニューアル工事とは連動していないようです。
画像の208編成も内装はオリジナルのままでした。

2等車は緑を基調とした内装。
階上室(2階)は、天井がドーム型。

車両間の通り抜けはすべて2階で行われます。
JR東海371系や小田急ロマンスカー20000形、元・特急「あさぎり」の2階建て車両の構造に酷似しています。
車両間の通行があることから、比較的車内に動きがあります。
そのため、iDTGV*運用では、
子供づれが騒いだり、ポータブルDVDプレイヤーやパソコンの音を出してもよい、
「iDzap」に割り当てられます。

*iDTGV : SNCFの子会社iDTGV社が発売を管理し、SNCFが運行を行う列車。
窓口販売を行わず、ネットのみの販売網によって、廉価を実現しているほか、
サイトより座席位置が選べたり、車内サービスも他のSNCF発売列車よりも充実している。
http://www.idtgv.com/fr/



階上、階下とも、客室に入るとすぐに大型荷物置き場があります。


階上室デッキ部分、トイレと客室入口の間に、補助席があります。
満席時、立ち席承知券 (place selon disponibilité)となってしまった際には、
こちらへ。

階段を下ると、デッキと階下室になります。



階下から階上を。

階下室(1階)は天井が平らなのが特徴ですが、他は階上室と変わりません。
各車両、片側が行き止まりになっているので、通り抜けがなく静かです。
それを生かして、iDTGV運用では「iDzen」
(日本では、山陽新幹線「ひかりレールスター」の「サイレンス・カー」に相当)に割り当てられます。


2等車座席です。

リクライニングボタンを押して、座面を前にスライドすると、わずかに倒れます。
シートピッチは日本の特急列車に比べると狭いですが、
足は前座席下に伸ばすことができます。バー式フットレストもあります。
窓割りは座席配置と一致していないので、真横が壁になってしまう場合もあります。
運次第。


1等車階上室。車内の基本構造は同じですが、
ソファーのようにどっしりとした座席と、赤を基調とした内装となります。

バーは1等車と2等車の中間にあります。
階下は機器室、階上がバーとなります。




"DEC 1996 première mise en service du TGV DUPLEX"
「TGV Duplex 1996年12月運転開始」
バー車カウンター横にあった掲示です。
指と先頭車の流線型をなぞらえています。


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