図書館屋の雑記帳

自分のこと、図書館のこと、図書館関係団体のこと、本や雑誌など図書館の資料について気の向くまま書いていきたいと思います。

日本図書館協会と少年法

2006-11-02 | 図書館つれづれ

読売新聞に
少年容疑者の顔写真掲載、閲覧を制限せず…図書館協会
という記事が出ました。
朝日新聞にはもう少し詳しく報道されています。

常務理事会で討議したあと、全国図書館大会でさらに討議された結果を、
全国大会の報告のひとつとして各新聞が報道したものです。

DORAさんはこれについて、
1.パブリックコメントのような形で会員に問うべきではないか。
2.大多数の会員が知る前に、新聞報道として出るのはいかがなものか。

という疑問を述べています。私見を述べたいと思います。

1.について。日図協でパブリックコメントを求めた事例は過去にはありますが、
様々な課題について、パブリックコメントを求めることを慣例にするところまでは、
できていません。また、単なる結果報告なのか、パブリックコメントを求めているのか、
HPのレイアウトを含め明確になっているとは言い難いものがあります。
 今後私図書館屋としては、一会員として原則パブリックコメントを求めるよう
要望していきたいと考えます。
 ただ今回の場合、既に出された見解等について、その内容が公表時期によって
異なるという事例であり、その整理について常務理事会および議決機関である
全国図書館大会で行うというのは、筋的には間違っているとは思えません。

2.について。
 今回の行動の発端は、山口の事件に関し、事務局長コメントが従来の見解と違う、
ということから各地の図書館で混乱が発生したというものです。
 日図協としては、そのような混乱を再度招かないよう、また今回の事例の総括上からも
見解等の相違について整理しておく必要性から自由の委員会も含め、
早急にそれを実行することを決めたようです。
 タイミングからすると10月始めの常務理事会で内容を確認し、大会用の文書作成を経て、
大会で討議するという流れから、ぎりぎりの状況だったと推測されます。
 とはいってもHP上で事前に文書を公表する等の措置はとれた訳で、詰めの甘さが
認められると思います。
 
 私図書館屋としては、日図協の会員としてこのようなことについて率直に要望したいと
思いますし、会員の責務として常に疑問に思うことについて提起を行ないたいと考えています。


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