工作機械ジャーナル

プロが見てきた工作機械

すごい機械を見つけた話

2006年09月05日 | Weblog
なんと30年も前に造られた機械を本気で整備して動かしてみたら
直角度も平行高度度もフルストロークで5ミクロン 
テーブルを意地悪く90度づつ割り出してやってみても変わらない、
もちろんスピンドルの振れはテストバーの先で2ミクロン 
全部バッチリOKでした

びっくり、おどろき、その機械は誰だ?   安田ジグマスターYBM50Jです 
ああやっぱりでしょう
金と手間を惜しまず、本物の技術屋が設計してちゃんと造った機械じゃなけりゃだめなんだということ
これを肝に銘じて下さい ただし、加工のプロにしか使えませんがね

最近の機械は早いが「コチャククテ」長持ちしないんです、
大メーカーの技術屋に聞いてみたら、
今の機械は動きが早くて、スピンドルがたんと回るので
仕事量が多くなって早く機械がだめになっちゃうのはしかたないんだそうです、
おまけに、早く機械がだめになれば次々に機械が売れて皆儲かるから、
この方がいいんだともノタマウしまつで困ったものです

確かに機械の寿命は長くても短くても困っちゃうんですが
*どこかのメーカーのように30年もたった機械が具合が悪くて人が死んだからといって
平謝りに謝って、金を出して回収するなどたわけたことをやって人気をとるようでは
機械屋もお先真っ暗としか言いようがありません

最後に今日のキーワード
最近の機械は寿命が短くなっているから気をつけた方がよい
良い機械は精度も競争力も長持ちするが高い、だから、
良い機械を買うほうが儲かるとは単純に言えないのだが、機械の良し悪しにかかわらず
機械を使い切ってしまうようなすごい技術者はめったにいない
機械の良し悪しを見抜くことがなかなか難しい、そこで機械に詳しいプロの出番ということになるんです
 
                     キーワードにしちゃー長いか?