おとなりカフェ

保育ママさん、来年度から



厚生労働省は来年度から、保育ママ(=家庭福祉員)への補助金を増やすこと、「保育ママの指導や相談にあたる「家庭的保育支援員」を新たに配置することを考えているとのこと。考え方としては一歩前進だと思います。

保育ママさんは、現実的には自治体ごとに運用され、国家資格を必須とせずに主に低年齢保育所保育の補完的な役割を持たされてきました。
東京都でいえば江戸川区が、0歳児保育を保育所ではなく保育ママさんが担うことで知られています。
また最近は、保育所に入所できないからというのではなく、あえて「家庭的保育」を選ぶ親が保育ママさんに保育を頼みたい、というケースも増えています。

という意味でも、一つの選択肢としての保育ママさんの存在は大きいと思いますが、いずれにしても、3歳未満の子どもを3人、一人の保育者が引き受けるのは、現実的に大変な困難があります。

保育所保育の指針では、この3:1は基準に合っていますが、国家資格があれば可能かとか、そういうものではありません。0-2歳の子どもが3人、大人の目と手が一人分ではひじょうに困難を感じることの多いのが現状です。
保育所は、計算上は子ども:大人が3:1だとしても、複数の人の目と手があるので大丈夫なのです。

ですから、保育ママさんの少なすぎる収入を上げて、日常のサポート体制を確保することがずっと必要と考えられてきました。そういう意味では一定の成果をあげるものと思います。
それに、保育ママさん10人程度に一人ということですが、「家庭的保育支援員」が配置されて、保育ママさんの体調が悪ければ、なんとか休むことも可能にしていけるでしょう。

でも、もう一段必要だと思うのは、子ども数を4人にして二人分の人件費を確保し運営できるという選択肢も認めていけるといいかもしれません。

保育ママさんを長く続けている人は、だいたい近くにサポートしてもらえる人を確保しています。必要に応じてその人に来てもらい、わずかながらも人件費を支払うとき、結局保育ママさんが自分の収入の一部から支払っているのが現状です。

地域のつながりや善意、預かる子どもがかわいい、結果としてのやりがい、など良いことを感じながらこの大変な役割を引き受けている保育ママさんが、今後増えていく方向を見出せることはとてもありがたいことです。
ただ、保育ママさんの定期的な研修や交流のシステムも今後必要になっていくはずです。
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