圧倒的なボーカリスト・センスを誇示した、
氷室京介が歌う、
ゴスペル・オブ・ジュダの『Bloody Moon』。
昨日配信開始したばかりの、
『OFFICIAL PIRATES MIX CROSSOVER 12-13』では、
あまりの歌唱力、
スキルのある歌唱法、
そして、氷室にしか出せないセンスと、
まさに、完璧主義者氷室京介の表現力により、
ある意味での疑念が起きている人もいるだろう。
そう、
「これ、CDの声を流してるんじゃないの?」という、疑心暗鬼の話だ。
俺自身も、実際に2日間、武道館でその生歌を聴いてみて、
初日に関しては、そんな疑いがゼロではなかったことをこのブログでも綴った。
そして今回、そういった雑音を完全払拭する意味でも、
2日分の『Bloody Moon』を比較検証してみることにした。
今回比べる場所は、相当のツンボでない限り、
誰にでも違いが分かるであろうという部分をピックアップしてあるので、
両日ファイルをお持ちの方は、是非、聴き比べてみてはいかがだろうか。
各日『Bloody Moon』、
■1:44辺り~「冷たい石のハートに血が渦巻くか」の、
"くか" が、
※30日は、サラリと歌っているのに対し、
※31日は、やや息が持たなかった時にある、
最後の声の押し出しのような感じに聞こえる。
これは、その前の箇所、
"血が" の所で、
30日よりも31日の方がビブラートを強くきかせた為に、
息継ぎ無しで終えようとした一節の最後で、
やや息が持たなかったという可能性も考えられるだろう。
基本的に、この声の出し方というのは、
喉が乾燥するというか、喉が貼りついてしまう傾向にあるので、
通常のボーカルよりも必要とする湿度こそが、その命綱でもあるという、
まさに、この曲に感じるイメージと同じ、
そんなデリケートさを持つ歌唱法とも言えるのだ。
他の比較場所として、
■各日4:39辺り~「赤い月よ」の、
"月よ" が、
※31日は「つきよ」と聞こえるのに対し、
※30日は「つめよ」と聞こえる。
これは、歌詞を間違えそうになった場合に見られるような、
よくある話と言った感じでもあるだろう。
氷室の歌の上手さ、
表現力の高さが招いた、
今回の検証。
そう、
様々な人にもたらした、
『Bloody Moon』の "弊害" は、
"名誉ある弊害" という名に変えて、
氷室京介の歴史に、
新たな語り草を刻んだと言えるだろう。
※ここの記事で述べている歌唱法云々のウンチクは、
全て素人の勘と実際に自分が歌った場合においてのイメージです。
ご了承ください。
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