現在、オフィシャルパイレーツ MIXとして絶賛配信中の、
エドヴァルド・グリーグ 『ペール・ギュント-朝』のオープニングが眩しい、
2012年末、氷室京介 日本武道館ライヴの音源、
『Kyosuke Himuro OFFICIAL PIRATES MIX CROSSOVER 12-13』。
煌びやかで穏やかな時を作りあげた、その始まりは、
会場にいたオーディエンスの熱気をも無にするという、
別の時間にあった不動のクラシック曲だったと言えるだろう。
しかし、御行儀の良いひとときは、
チャーリー氏のドラムを合図に、
ロックン・ロールの猛者(もうじゃ)達によってぶち壊されてしまう。
「始まっちまったよ・・・」
なにか、そんな戦き(おののき)をも覚えるかのようなファースト・コンタクトは、
まさにその曲、、、
『(小)悪魔とランデブー(RENDEZ-VOUS)』だったと言えるのではないだろうか。
今回のライヴでは、BOØWY曲に関して賛否両論はあったと思う。
俺自身も、まさかそれが1曲目に来るとはという、
悪い意味での驚きを感じてしまった、、
一方で、
ライヴ後にもこのブログで綴ったことだけれど、
「今回のBOØWYはちょっと違うぞ?!」という、
別の驚きになるのに、そう時間はかからなかった。
つまりは、誰でもその違いが分かったであろう、、
まずはその音、
氷室京介のボーカルが素直にカッコ良かったのだ。
ここ最近に目立った、鼻にかかる声は修正され、
まさに、
「氷室京介、覚醒。」、、
そんなことを感じるライヴであったとも言えた。
2011年2月の横浜アリーナファイナル後に、
このブログで綴ったことを、ふと思い出す。
次に氷室の歌声を聴けるのはいつになるのだろうか。
刻々と進む時の中で、
人は何を求め、何を得、そして何を失うのだろうか。
失っていく物を取り戻そうとする精進が、
その人をどう変えていくのだろうか。
その執着の先にある物は、果たしてどんな輝きを魅せるのだろうか。
と。
そして最後に、その輝きこそが、
当時そこで観た氷室京介だったのかも知れないとも綴った。
しかし、
執着のその先にある輝きというものは、
横浜で放った輝きよりも、
更に高みの場所にあったのだということを、
二年後の今に知り、
そして、二年間という時に在った精進を感じることができたのが、
2012年12月30-31日の、日本武道館ライヴだったのだ。
煌びやかなステージとは違う、別の時間にあった、
氷室京介の "精進" と、
そんな目映ゆい場所に到達した、
氷室京介の "覚悟" は、
きっと、一段たる輝きを放ちながら俺達の前に現れ、
そして、25周年というアニバーサリーイヤーを飾ることだろう。
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