MID NIGHT-XXX

~眠れない夜のために~

沈黙の青色

2013-06-20 00:00:00 | Weblog


氷室京介の新曲、『THE SUN ALSO RISES』が、

8月21日発売のベスト・アルバム、

『GREATEST ANTHOLOGY』
に収録されることが決まった。

新曲ならば、オリジナル・アルバムでの披露目を期待したいところだが、

様々な諸事情が弊害となっているのは御存じの通りだろう。

もしかしたら人は思うかも知れない。

「ヒムロック、そろそろ頼みます!」と。

俺自身も、そんな気持ちが皆無だったと言えば、

それは嘘になるかも知れない。

しかし、先日読んだBOØWY時代の記事を見て、

その考えは一変することとなる。


時は1985年の夏まで遡る。

アルバム『ジャスト・ア・ヒーロー』の創作活動真っ只中。

以前にもこのブログで綴った話だけれど、

氷室は、あのアルバムをリリースし終えた後に、

自身が歩んで来た軌跡を回想するかの如く、、、

一つの歴史を刻んだのだと確信するかの如く、、

まるで遠い日の記憶を辿るかのように、こんなことを語っていた。



『「JUST~」の詞もあの頃だから書けたんだよね。

 やっぱりその時々の空気や自分の精神状態や生きてるエネルギーみたいなモノが

 いつも入ってなきゃいけないと思うし、

 だから今、「JUST~」と同じアプローチのモノを自分で書けたとしても

 以前とはぜんぜん違うモノになると思うし。

 少なくともこのアルバムのような詞を全曲は書けないよ、今のオレには。

 変わっていくことが義務感みたくなったらそれもイヤだけど、

 その都度自信を持って変化するのはイイよね。』


   ~「月刊カドカワ 1991年 4月号より一部抜粋」




特異なセンスの詰まった特別な作品。

そして、そんな傑作が誕生するまでの逸話として、

別な場所では、こうも語られていたのだ。



『曲は俺とホテイで30曲ぐらいあがって、

 そん中から選んだ曲に詞をつけるのに、いつもは2週間ぐらいで、

 あまり考えずにスタジオでパッと浮かんできたりしてたんだけど、

 今回は、田舎に帰って、こもりっきりでやった。

 ただのラヴソングになっちゃうのも癪に触わっちゃうし、

 深く読めない人にもラヴソングにきこえて、しかし、

 本当にわかっちゃう人には、すごくわかっちゃうっていう詞を書きたかったんだ。

 で、思い通りにやれて、あがったものをみんなも気に入ってくれたからね。』


   ~「ARENA37℃ SPECIAL vol.3 2001年12月号増刊より一部抜粋」




その始まりの場所で感受した様々な思い…。

季節は夏。

冷えたグラスの中で踊る炭酸の気泡が、

デジャヴのように弾けるたびに、

時間の流れを感じてゆく。

刹那の時にあった閃きは、いずれ多くの人々の心を魅了して、

それぞれの人生と共に生きづいていっただろう。

一瞬が永遠にへと変わった、、、

THIS MOMENT


氷室がそこで感じた物語と、

そこから始まった全てと、

時には振り返ってみたいそんな場所は、

ただの生まれ故郷ではない、

全ての始まりの場所であったのかもしれない。

そう、

だからこそ、、それを強く感じるからこそ、

俺は、思いを定めるのだ。


いつの日にか その心に、

また日が昇ることを信じて...。



THE SUN ALSO RISES。












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