2012年12月31日。
日本武道館。
氷室京介カウントダウンライヴ。
武道館へ向かう為の車では無い、久しぶりの電車移動は楽だった。
6時間を超える長時間の車中待機もなく、
サラリと行って、サラリと入場した俺達を待っていたのは、
回復した体調と、
そして事前に思い描いていたイメージとは違った良席という祝福。
武道館という場所は、
本当に席によってその評価が左右されてしまう場所だなと、
つくづく感じたのは俺だけではないだろう。
『Sarracenia』で噴き続けた「スモーク」は、
照明の色と相まって、
毒々しい毒霧のようにその世界観を演出した。
霧が噴射される音、、
「プシューーーーーッ・・・・ッ」という、
"食虫植物の息づかい" さえも確かめることが出来るという、
氷室の歌声とリンクした噴射音は、
俺達に自らの悍ましさを威嚇するかのように鳴り続けていた。
そう、まさに「もう一人の楽器隊」、、
そんな言葉を捧げたいほどの、いい仕事をしていた、
『感じる曲、Sarracenia』だっただろう。
30日のMCで、
氷室は風邪をひいたと嘆いていたが、
そんなことは微塵も感じない歌声で、
『Sarracenia』はもちろんのこと、
『TRUE BELIEVER』では、完全にその歌声に引き込まれてしまう。
そっと目を閉じれば、
終わらないと思っていたあの頃の夏が蘇る…。
氷室京介は、いつも俺達のリアルに寄り添っているけど、
あの『TRUE BELIEVER』は、
俺達の想い出に寄り添うような、
そんな、"過ぎし日" にまで踏み込む、
素晴らしい美声だったのではないだろうか。
「想い出は くりかえせない
似ていても 同じものじゃない」
http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND63907/index.html
昨日聴いた『TRUE BELIEVER』は、
昔に聴いたそれとは似ているが、決して同じものではない。
それは、俺達自身が変わっていくのだから、
その時代時代で感じる曲というものが、
その時々でどう感じるのか、、何を訴えるのか、
異なってしまうのは当たり前の話なのかもしれない。
しかし、二つだけ、変わらない物があった。
それは氷室京介が、そこで、ただ歌う、
その姿。
想い出は繰り返せないけれど、
そこで刻んだ想い出のすべては、
時には、身を粉にして、
時には、鬼気迫るように、
いつでも真剣だったという、
同じ人がいた。
いつの日か、繰り返せぬ想い出が、
繰り返す事の出来ない思い出に変わる時が来るのだとしても、
氷室京介と共に歩んだ季節は、
その最後の時まで、
きっと俺達の中で輝き続けるのではないだろうか。
そう、
そこで見つめたオーディエンス達の瞳が、
あの頃と変わらない、
少年のような瞳だったように。
■2012.12.31 TOKYO NIPPON BUDOKAN
01.RENDEZ-VOUS
02.PARACHUTE
03.PLASTIC BOMB
04.WARRIORS
05.TO THE HIGHWAY
06.“16”
07.ONLY YOU
08.TRUE BELIEVER
09.永遠~Eternity~
10.IF YOU WANT
11.Doppelganger
12.BANG THE BEAT
13.Weekend Shuffle
14.SUMMER GAME
15.FREE featuring DAITA
16.Sarracenia
17.Bloody Moon(GOSPELS OF JUDAS)
18.LOVE & GAME (Tessey Nakano Remix)
19.忘れてゆくには美し過ぎる...
20.WILD AT NIGHT
21.WILD ROMANCE
~ENCORE~
22.DRIVE
23.The Distance After Midnight
24.ANGEL
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