2014年12月25日中日新聞
「蓮如さんかるた」制作へ 来年の生誕600年記念
あわら市など 読み札を公募
「蓮如さんかるた」
二〇一五年が浄土真宗中興の祖・蓮如上人(一四一五~一四九九年)の生誕六百年に当たることを記念し、ゆかりが深いあわら市などは二十四日、上人にまつわる伝承などを題材とした「蓮如さんかるた」の制作に乗り出すことを発表した。一五年十一月末に販売を始める予定。「北陸発のクールジャパン」と銘打ち、将来的には日本の精神文化の海外発信にもつなげる。
かるたは、上人が布教の拠点とした吉崎御坊があったあわら市と、本願寺文化興隆財団(京都市、大谷暢順(ちょうじゅん)理事長)が制作する。費用は約七百万円で五千セットを作る。
価格は税別で二千円を予定しており、両者の関係施設やインターネットで販売する。東京の県アンテナショップ「ふくい南青山291」で二十四日にあわら市の橋本達也市長や大谷理事長らが会見し、読み札の一般公募を同日から開始することなどを発表した。
読み札は俳句調とし、一五年三月まで公募する。選考の上で採用された読み札に合わせ、絵札は著名な漫画家が十四、十五枚ずつ執筆。ドラマ化された「アリエスの乙女たち」などで知られる里中満智子さん、「デビルマン」などのヒット作を生み出した永井豪さん、「てんじんさん」で文化庁芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した木村直巳さんと、強力な布陣が顔をそろえる。
橋本市長は会見で、北陸新幹線の金沢開業を前に関東圏からの誘客に力を入れていることを紹介し、「かるたがこうした活動に貢献し、より多くの皆さんにあわら市や北陸に興味を持ってもらえるよう期待する」と強調。大谷理事長も「将来は英語やフランス語にして、海外の人にも楽しんでもらえるようになれば」と話した。
応募の参考になる蓮如上人の伝承は、同財団のホームページ=「本願寺文化興隆財団」で検索=で確認できる。応募はあわら市がファクスなどで受け付ける。(問)あわら市政策課=0776(73)8005 (桂知之)