バイク(普通二輪)の免許を取りに行っているのですが。
京みたいな晴れの日は、バイクがいいと思う。
早く乗りてぇ〜。
今日は知り合いの個展へ向かいます。
・・・半年ぶりのブログ更新^^;
京みたいな晴れの日は、バイクがいいと思う。
早く乗りてぇ〜。
今日は知り合いの個展へ向かいます。
・・・半年ぶりのブログ更新^^;
前からやりたかったんです。
自分の好きな曲から想像して、小説を書いてみたらどんな風になるんだろうって。
私、三人書房ってユニットで音楽してるんですけどw
自分が作った曲の中でも、小説をまず書いて、歌詞を考えた曲があったり。
人の小説を読んで、その小説に合う曲を作ったりと。。。
クリエイティブな作業をしていると、
いい作品に出逢ったとき、メロディーや、ストーリーが出てくることがよくあります。
って、今日はなんだかインテリな感じですが。
そうやって出来た三人書房の曲は、やっぱり愛着がありますね。
他の曲とは違う、情景を描きながら歌っています。
また、このシリーズをやってみようと思っているんですが、
結構恋愛ものに偏る傾向があるので、次回はどうするかなぁ〜。
みなさんも機会があったら聞いてみてください。
「外は白い雪の夜」
本当に、
昭和の名曲です。
かしこ
自分の好きな曲から想像して、小説を書いてみたらどんな風になるんだろうって。
私、三人書房ってユニットで音楽してるんですけどw
自分が作った曲の中でも、小説をまず書いて、歌詞を考えた曲があったり。
人の小説を読んで、その小説に合う曲を作ったりと。。。
クリエイティブな作業をしていると、
いい作品に出逢ったとき、メロディーや、ストーリーが出てくることがよくあります。
って、今日はなんだかインテリな感じですが。
そうやって出来た三人書房の曲は、やっぱり愛着がありますね。
他の曲とは違う、情景を描きながら歌っています。
また、このシリーズをやってみようと思っているんですが、
結構恋愛ものに偏る傾向があるので、次回はどうするかなぁ〜。
みなさんも機会があったら聞いてみてください。
「外は白い雪の夜」
本当に、
昭和の名曲です。
かしこ
「カランカラン・・・」
19:02。時夢放流のランプを見つめ、ドアを開けたら、小気味良いベルの音が空気に溶け込んだ。
寂しい女の背中と空気に一瞬息を呑む。
「いらっしゃい・・・」
マスターは昨日も逢ったかのように静かに、微笑んでいた。
何も言わず、席に座ると、彼女は目も合わせず、手に取った小説を読んでいた。。。
真新しいマニキュアの赤と、ドライマティーニがそっと二人の空気を和らげている。
「今夜は、大事な話があるんだ・・・」
自分でも驚くくらい平静を装っていた。
目の前にI.W.ハーパーが静かに置かれた。
彼女はそっと、小説を閉じた。
***
ドライマティーニのグラスの淵をそっと指で撫でた後、初めて彼の目を見つめた。
数年前とは比べものにならないほど、店に人はいない。
「この店の名前を聞いた時から、気付いていたわ」
涙が頬を伝う。もうこれ以上、彼の目を見つめられない。
「何年になるかな?」
「・・・」
言葉にならない感情が、涙となり、溢れる。
「最初に出逢ったのもここだったね、確かあの時、、、」
「もう、、、いいのよ」
何が?何がいいの?結局、何も変わらなかった。
***
傷つけあった時間に終止符を打つ。そのためにここへ来た。
彼女の髪から、漂う香りが悲しい。
こんな思いをするくらいなら・・・などと考えても彼女の涙がそれを許してはくれないだろう。
時間だけが過ぎ、タバコを見つめて彼女が言う。
「そのタバコで終わってしまうのね」
急な言葉と、彼女の涙にただうなずくしか出来なかった。
彼女は吸い終わったタバコを並べて涙を流している。
『サヨナラ』
タバコでなぞった言葉。11本のタバコ。
最後のタバコに火をつけて、彼女の目を見つめた。彼女の指輪がそっと音を点てた。。。
***
泣いてしまった。
グラスに映る私の顔は、化粧も崩れ、ひどい顔だった。
「最後にもう一度化粧をさせて、最後くらい綺麗でいたいじゃない」
精一杯強がって、そして笑顔になれた。
やがて時間は過ぎ、外は白い雪が降っている。
彼の最後のタバコを『サヨナラ』と並べ、席を立つ。マスターは優しく微笑む。
店を出ると、いつものように彼の背中を見つめ、彼の影を踏み、歩いていた。
帰ったら思い切り泣こう。
明日からまた新しい時間が二人を包むのだから。
彼の影は街頭の明かりに照らされ、長く、遠くまで続いていた。
(おわり)
***
「外は白い雪の夜」
歌:よしだたくろう / 詞:松本隆 / 曲:吉田拓郎
大事な話が君にあるんだ 本など読まずに今聞いてくれ
ぼくたち何年つきあったろうか 最初に出逢った場所もここだね
勘のするどい君だから 何を話すか わかっているね
傷つけあって生きるより なぐさめあって 別れよう
だから Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love 外は白い雪の夜
あなたが電話でこの店の名を 教えた時からわかっていたの
今夜で別れと知っていながら シャワーを浴びたの哀しいでしょう
サヨナラの文字を作るのに 煙草何本並べればいい
せめて最後の一本を あなた喫うまで 居させてね
だから Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love 外は白い雪の夜
客さえまばらなテーブルの椅子 昔はあんなににぎわったのに
ぼくたち知らない人から見れば 仲のいい恋人みたいじゃないか
女はいつでも ふた通りさ 男を縛る強い女と
男にすがる弱虫と 君は両方だったよね
だから Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love 外は白い雪の夜
あなたの瞳に私が映る 涙で汚れてひどい顔でしょう
最後の最後の化粧するから 私を綺麗な想い出にして
席を立つのは あなたから 後姿を見たいから
いつもあなたの影を踏み 歩いた癖が直らない
だから Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love そして誰もいなくなった
Bye-bye Love そして誰もいなくなった
Bye-bye Love Lu…
Bye-bye Love Lu…
Bye-bye Love Lu…
Bye-bye Love Lu…
19:02。時夢放流のランプを見つめ、ドアを開けたら、小気味良いベルの音が空気に溶け込んだ。
寂しい女の背中と空気に一瞬息を呑む。
「いらっしゃい・・・」
マスターは昨日も逢ったかのように静かに、微笑んでいた。
何も言わず、席に座ると、彼女は目も合わせず、手に取った小説を読んでいた。。。
真新しいマニキュアの赤と、ドライマティーニがそっと二人の空気を和らげている。
「今夜は、大事な話があるんだ・・・」
自分でも驚くくらい平静を装っていた。
目の前にI.W.ハーパーが静かに置かれた。
彼女はそっと、小説を閉じた。
***
ドライマティーニのグラスの淵をそっと指で撫でた後、初めて彼の目を見つめた。
数年前とは比べものにならないほど、店に人はいない。
「この店の名前を聞いた時から、気付いていたわ」
涙が頬を伝う。もうこれ以上、彼の目を見つめられない。
「何年になるかな?」
「・・・」
言葉にならない感情が、涙となり、溢れる。
「最初に出逢ったのもここだったね、確かあの時、、、」
「もう、、、いいのよ」
何が?何がいいの?結局、何も変わらなかった。
***
傷つけあった時間に終止符を打つ。そのためにここへ来た。
彼女の髪から、漂う香りが悲しい。
こんな思いをするくらいなら・・・などと考えても彼女の涙がそれを許してはくれないだろう。
時間だけが過ぎ、タバコを見つめて彼女が言う。
「そのタバコで終わってしまうのね」
急な言葉と、彼女の涙にただうなずくしか出来なかった。
彼女は吸い終わったタバコを並べて涙を流している。
『サヨナラ』
タバコでなぞった言葉。11本のタバコ。
最後のタバコに火をつけて、彼女の目を見つめた。彼女の指輪がそっと音を点てた。。。
***
泣いてしまった。
グラスに映る私の顔は、化粧も崩れ、ひどい顔だった。
「最後にもう一度化粧をさせて、最後くらい綺麗でいたいじゃない」
精一杯強がって、そして笑顔になれた。
やがて時間は過ぎ、外は白い雪が降っている。
彼の最後のタバコを『サヨナラ』と並べ、席を立つ。マスターは優しく微笑む。
店を出ると、いつものように彼の背中を見つめ、彼の影を踏み、歩いていた。
帰ったら思い切り泣こう。
明日からまた新しい時間が二人を包むのだから。
彼の影は街頭の明かりに照らされ、長く、遠くまで続いていた。
(おわり)
***
「外は白い雪の夜」
歌:よしだたくろう / 詞:松本隆 / 曲:吉田拓郎
大事な話が君にあるんだ 本など読まずに今聞いてくれ
ぼくたち何年つきあったろうか 最初に出逢った場所もここだね
勘のするどい君だから 何を話すか わかっているね
傷つけあって生きるより なぐさめあって 別れよう
だから Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love 外は白い雪の夜
あなたが電話でこの店の名を 教えた時からわかっていたの
今夜で別れと知っていながら シャワーを浴びたの哀しいでしょう
サヨナラの文字を作るのに 煙草何本並べればいい
せめて最後の一本を あなた喫うまで 居させてね
だから Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love 外は白い雪の夜
客さえまばらなテーブルの椅子 昔はあんなににぎわったのに
ぼくたち知らない人から見れば 仲のいい恋人みたいじゃないか
女はいつでも ふた通りさ 男を縛る強い女と
男にすがる弱虫と 君は両方だったよね
だから Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love 外は白い雪の夜
あなたの瞳に私が映る 涙で汚れてひどい顔でしょう
最後の最後の化粧するから 私を綺麗な想い出にして
席を立つのは あなたから 後姿を見たいから
いつもあなたの影を踏み 歩いた癖が直らない
だから Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love そして誰もいなくなった
Bye-bye Love そして誰もいなくなった
Bye-bye Love Lu…
Bye-bye Love Lu…
Bye-bye Love Lu…
Bye-bye Love Lu…
「トゥルルル・・・、トゥルルル・・・、ただいま電話に・・・」
携帯電話を閉じた。
電話に出なかったのは、仕事中からか、まだ時間が早かったからか、それとももしかしたら、、、今夜の別れをもう一度考え直しているのかもしれない。理由は知るすべも無かった。
もう一度電話をした。
すぐに彼へ電話が出来たのは、気持ちの整理がついている証拠だった。
「トゥルルル・・・、トゥルルル・・・、ただいま電話に・・・」
留守番電話に、平静を装う。
「忙しいところごめんなさい。今日仕事が早く終われそうだから。19時には行けるわ。また電話します。」
時が培ったものは、彼への愛と、この別れなのかもしれない。
朝起きて、会社に病欠の電話を入れ、一人、部屋でテレビを見ていた。
いつもは見ることの無い平日のホームドラマ。
ヒロインは、傍から見れば滑稽なほど男を愛している。
「バカな女・・・」
つい口元が緩む。
"男を縛る強い女"
"男にすがる弱虫女"
以前彼が話した女の種類について。
『君はどっちだろう?』
結局、彼は
『両方かな?』
と、答えを出したが。。。
今思えば私は
"男にすがる弱虫"かもしれない。
女はみんなそうかも。。。このドラマのヒロインの様に。
今、16時。
シャワーを浴びる。
昨夜、泣かなかったせいか、目は腫れていなかった。
今夜は一番綺麗でいよう。またこの部屋に帰ってきて、一番にお風呂で泣こう。
あと、8時間後、ここで。
今夜はいくら泣いたっていいんだから。それまで。。。
堪えていた一筋の涙は、シャワーの水に紛れて、頬を伝う。
今夜、抱かれることは無い。
多分、多分。。。でも、いつも彼の前では綺麗でいたい。
最後、今夜だけは。
お風呂から出て、暫くした後、電話が鳴った。
彼からだった。
一通りの会話をし、19時の約束をし、電話を置いた。
なんだかあっけない会話だった。
いつもの様に。
化粧はいつもより乗りが悪い。
思えば睡眠不足だし、何より、ずいぶん歳を重ねていた。
そう、あのころよりずっと。
そして、赤いマニキュアを綺麗に塗りなおし、捨てようと思っていた写真に目を落とす。
昨夜ベッドの上で何度も見直した彼の写真。いつもカメラの前ではおどけて見せていた写真の中で、唯一真正面からまじめな顔で撮った写真。
「あの人、こんなに鼻が高かったっけ?」
独り言を合図にゴミ箱へ放り込む。
いつものスーツにいつものバッグ。
そしていつもの香水。
18:30には店に着く時間。
晴れやかに家を出た。
(つづく)
携帯電話を閉じた。
電話に出なかったのは、仕事中からか、まだ時間が早かったからか、それとももしかしたら、、、今夜の別れをもう一度考え直しているのかもしれない。理由は知るすべも無かった。
もう一度電話をした。
すぐに彼へ電話が出来たのは、気持ちの整理がついている証拠だった。
「トゥルルル・・・、トゥルルル・・・、ただいま電話に・・・」
留守番電話に、平静を装う。
「忙しいところごめんなさい。今日仕事が早く終われそうだから。19時には行けるわ。また電話します。」
時が培ったものは、彼への愛と、この別れなのかもしれない。
朝起きて、会社に病欠の電話を入れ、一人、部屋でテレビを見ていた。
いつもは見ることの無い平日のホームドラマ。
ヒロインは、傍から見れば滑稽なほど男を愛している。
「バカな女・・・」
つい口元が緩む。
"男を縛る強い女"
"男にすがる弱虫女"
以前彼が話した女の種類について。
『君はどっちだろう?』
結局、彼は
『両方かな?』
と、答えを出したが。。。
今思えば私は
"男にすがる弱虫"かもしれない。
女はみんなそうかも。。。このドラマのヒロインの様に。
今、16時。
シャワーを浴びる。
昨夜、泣かなかったせいか、目は腫れていなかった。
今夜は一番綺麗でいよう。またこの部屋に帰ってきて、一番にお風呂で泣こう。
あと、8時間後、ここで。
今夜はいくら泣いたっていいんだから。それまで。。。
堪えていた一筋の涙は、シャワーの水に紛れて、頬を伝う。
今夜、抱かれることは無い。
多分、多分。。。でも、いつも彼の前では綺麗でいたい。
最後、今夜だけは。
お風呂から出て、暫くした後、電話が鳴った。
彼からだった。
一通りの会話をし、19時の約束をし、電話を置いた。
なんだかあっけない会話だった。
いつもの様に。
化粧はいつもより乗りが悪い。
思えば睡眠不足だし、何より、ずいぶん歳を重ねていた。
そう、あのころよりずっと。
そして、赤いマニキュアを綺麗に塗りなおし、捨てようと思っていた写真に目を落とす。
昨夜ベッドの上で何度も見直した彼の写真。いつもカメラの前ではおどけて見せていた写真の中で、唯一真正面からまじめな顔で撮った写真。
「あの人、こんなに鼻が高かったっけ?」
独り言を合図にゴミ箱へ放り込む。
いつものスーツにいつものバッグ。
そしていつもの香水。
18:30には店に着く時間。
晴れやかに家を出た。
(つづく)
「ピピピピ・・・・・」
目が覚めると同時に、答えは出ていた。
目覚まし時計の音ははいつまでも部屋の中を繰り返し、繰り返し走り回っている。
何度か止めた筈なのに、身体は動かず、今日は何度もやり過ごした。
いつもより3時間遅い朝食。
今日は会社を休もう。
今まで、欠勤なんてインフルエンザを患った時ぐらいしかなかったのに。
今日は、インフルエンザに感謝した。
昼過ぎ、それでもいつものようにスーツを着込み、玄関で二度、靴紐を結びなおす。
いつもと変わらない時間が過ぎている。変わっているのは、僕の心と、太陽の高さくらいだ。
行く当てもなく、電車に乗れば、今までと変わらない景色が違って見えた。
喫茶店に入り、コーヒーを注文した。彼女によく似た店員だった。
喫茶店のコーヒーより、それは変わらない。
変わるはずの無い、答えだった。
彼女とは同じ時間を過ごした事実もまた、変わらないだろう。
何時間、こうしていただろう。
店員の目が煙た色に変わったのは僕が吸っているタバコのせいじゃなく、居座った時間のせいだと気付くまでに多少の時間がかかった。
そんな風に、彼女の心に居座り続けた僕は、やっぱり煙たかったのかもしれない。
答えと現実は、変わらない。
「ブブブブブ・・・・」
携帯電話のバイブレーターが、その時間を告げた。
(つづく)
目が覚めると同時に、答えは出ていた。
目覚まし時計の音ははいつまでも部屋の中を繰り返し、繰り返し走り回っている。
何度か止めた筈なのに、身体は動かず、今日は何度もやり過ごした。
いつもより3時間遅い朝食。
今日は会社を休もう。
今まで、欠勤なんてインフルエンザを患った時ぐらいしかなかったのに。
今日は、インフルエンザに感謝した。
昼過ぎ、それでもいつものようにスーツを着込み、玄関で二度、靴紐を結びなおす。
いつもと変わらない時間が過ぎている。変わっているのは、僕の心と、太陽の高さくらいだ。
行く当てもなく、電車に乗れば、今までと変わらない景色が違って見えた。
喫茶店に入り、コーヒーを注文した。彼女によく似た店員だった。
喫茶店のコーヒーより、それは変わらない。
変わるはずの無い、答えだった。
彼女とは同じ時間を過ごした事実もまた、変わらないだろう。
何時間、こうしていただろう。
店員の目が煙た色に変わったのは僕が吸っているタバコのせいじゃなく、居座った時間のせいだと気付くまでに多少の時間がかかった。
そんな風に、彼女の心に居座り続けた僕は、やっぱり煙たかったのかもしれない。
答えと現実は、変わらない。
「ブブブブブ・・・・」
携帯電話のバイブレーターが、その時間を告げた。
(つづく)
「ツー、ツー、ツー・・・」
電話の切れた音を、しばらく暗い部屋で聞いていた。
暗い部屋に、時計の明かりと、私の胸の鼓動だけがうるさく響いている。
何度も覚悟していたのに。
何度も電話を取る度に、覚悟をしていたのに。
今夜の電話は、そんな予感が的中したことを、あの人の声が教えてくれた。
部屋の明かりをつけた後、エアコンのスイッチを入れた。急に部屋が騒がしくなる。
このまま、私の鼓動をかき消して欲しい。
枕元に置いてある、読みかけの小説を読み始めても、文章は頭に入らない。
今夜は、眠れそうに無い。
何度も、時計を見ることになりそう。
明日、どんな顔をして彼の前にいればいいのか?
強がってみても、もう動き出してしまっている現実は留めようも無く、相変わらず胸の鼓動は私に現実を知らせている。
思えば5年。
「時夢放流」で初めてキスをしてからの仲。どうせ、あの人は忘れているだろう。
窓を開けると、冷たい風が部屋の中に迷い込む。
初めてあの人に出逢ったのもこんな冷たい風が吹く日だった。
「時夢放流」からの帰り道、誰か別の女性にあげるはずだった指輪を私にくれた。その事実は後で知ったことだけれど。
その指輪を探さなきゃ。明日、それをつけていくつもりだから。
押入れの中。
本棚の上。
テレビ台の引き出し・・・。
頭の中では探しているのに、身体は動かない。
きっと、あの中にある。今夜は探さないでいよう。見つけたら、涙が止まらなくなりそうだから。
昔のことばかり。昔のことばかりが頭を過ぎる。
友達にも
「結婚はいつ?」
最近はよく聞かれる。こんなにすれ違いばかりの二人なのに。
でもいつか、いつか結婚できると信じていた。
空回りする、時間の中、私は思い出の中で生きてきた。
思い出なんて、色褪せるものと言うけれど、私の中では日に日に色濃くなってゆく。最近は特に。
きっと明日、それも全部捨てなければいけない事になると思うと、、、
今夜は、泣かないでいよう。
もう一度、手元の小説に目を落とす。
少し文字がぼやけてきたところで、深呼吸をひとつ。
こんな時間を、いつまで耐えることが出来るの?
早く明日になればいい、でも、明日が少し怖い。
矛盾をかき消すように、本を閉じた。
その渇きは喉なのか、心なのか・・・
冷蔵庫の水。コップに注ぐその量より、明日は涙を流すのだろうか?
そんな、他愛も無い自問自答を繰り返し、少し冷静さを取り戻させられる。
一口飲むたびにその分、涙が溢れそう。このコップに満たされた銀色の水に精一杯の我慢を無意識に溶かしていた。
今夜はやっぱり眠れそうに無い。
明日、一番綺麗でいなきゃいけない日なのに。明日は今まで以上に綺麗で居たかった。
別れがくるなんて、思いもしない時期もあった。
でも、今夜は確信できる。きっと、きっと明日から別々の時間を、お互い過ごす初めの一日になると。。。
ベッドに横たわり、もう一度、深く深呼吸。
涙は、明日までとっておこう。
きっと、明日は、涙が止まらないのだから。
明日は、会社を休もう。
多分、普通にしている自信がない。。。
(つづく)
電話の切れた音を、しばらく暗い部屋で聞いていた。
暗い部屋に、時計の明かりと、私の胸の鼓動だけがうるさく響いている。
何度も覚悟していたのに。
何度も電話を取る度に、覚悟をしていたのに。
今夜の電話は、そんな予感が的中したことを、あの人の声が教えてくれた。
部屋の明かりをつけた後、エアコンのスイッチを入れた。急に部屋が騒がしくなる。
このまま、私の鼓動をかき消して欲しい。
枕元に置いてある、読みかけの小説を読み始めても、文章は頭に入らない。
今夜は、眠れそうに無い。
何度も、時計を見ることになりそう。
明日、どんな顔をして彼の前にいればいいのか?
強がってみても、もう動き出してしまっている現実は留めようも無く、相変わらず胸の鼓動は私に現実を知らせている。
思えば5年。
「時夢放流」で初めてキスをしてからの仲。どうせ、あの人は忘れているだろう。
窓を開けると、冷たい風が部屋の中に迷い込む。
初めてあの人に出逢ったのもこんな冷たい風が吹く日だった。
「時夢放流」からの帰り道、誰か別の女性にあげるはずだった指輪を私にくれた。その事実は後で知ったことだけれど。
その指輪を探さなきゃ。明日、それをつけていくつもりだから。
押入れの中。
本棚の上。
テレビ台の引き出し・・・。
頭の中では探しているのに、身体は動かない。
きっと、あの中にある。今夜は探さないでいよう。見つけたら、涙が止まらなくなりそうだから。
昔のことばかり。昔のことばかりが頭を過ぎる。
友達にも
「結婚はいつ?」
最近はよく聞かれる。こんなにすれ違いばかりの二人なのに。
でもいつか、いつか結婚できると信じていた。
空回りする、時間の中、私は思い出の中で生きてきた。
思い出なんて、色褪せるものと言うけれど、私の中では日に日に色濃くなってゆく。最近は特に。
きっと明日、それも全部捨てなければいけない事になると思うと、、、
今夜は、泣かないでいよう。
もう一度、手元の小説に目を落とす。
少し文字がぼやけてきたところで、深呼吸をひとつ。
こんな時間を、いつまで耐えることが出来るの?
早く明日になればいい、でも、明日が少し怖い。
矛盾をかき消すように、本を閉じた。
その渇きは喉なのか、心なのか・・・
冷蔵庫の水。コップに注ぐその量より、明日は涙を流すのだろうか?
そんな、他愛も無い自問自答を繰り返し、少し冷静さを取り戻させられる。
一口飲むたびにその分、涙が溢れそう。このコップに満たされた銀色の水に精一杯の我慢を無意識に溶かしていた。
今夜はやっぱり眠れそうに無い。
明日、一番綺麗でいなきゃいけない日なのに。明日は今まで以上に綺麗で居たかった。
別れがくるなんて、思いもしない時期もあった。
でも、今夜は確信できる。きっと、きっと明日から別々の時間を、お互い過ごす初めの一日になると。。。
ベッドに横たわり、もう一度、深く深呼吸。
涙は、明日までとっておこう。
きっと、明日は、涙が止まらないのだから。
明日は、会社を休もう。
多分、普通にしている自信がない。。。
(つづく)
「バタン・・・」
私は、勢いよく冷蔵庫のドアを閉めた。
缶ビールを開け、冷えた体と、乾いた喉に勢いよく流し込む。
つい数時間前まで、考えてもいなかった彼女との別れ。
急に現実と向き合ってみた。
もう何年、二人で前向きな話をしていないだろう。
星の見えない空の下、今にも雪が降りそうな雲が遠くまで続いている。
「仕事?」
彼女と逢っても出るのはその日の話だけ。いつも決まって、同じ出来事の話をした。
「仕事?」
私の話がひとつ終わると、決まって彼女は「仕事の話?」と、つぶやく。
今思えば、いつも綺麗に塗り直した左の中指、赤いマニキュアを見つめながら。
なぜか、今日はその
「仕事?」
と、左手を見つめながらつぶやく彼女の声と横顔が、耳と瞼に絡みついて離れなかった。
きっと、今夜は眠れないだろう。
何度も時計を見ることだろう。
何かと言えば、二人はすれ違い、ただ、身体を重ねるだけの関係になっていた。
他人から見れば「もうすぐ結婚をするかも」と思われるくらい、喧嘩も無く、会話も普通に出来る二人なのに。
最近は、その時間すべてが、どこかすれ違っている事をお互いが感じているようだ。
今夜、答えが出る。
別れるのか、別れないのか、今夜、答えが出る。
きっと明日の朝は、もう悩まないで済みそう。そんな根拠の無い自信に、少し冷静さを取り戻させられる。
明日の朝には。。。
携帯電話を見つめ、彼女の番号を引きずり出す。
何度見ても覚えられない番号。今夜は、覚えることが出来そうだ。
躊躇無く、いつもと変わらない電話番号を見つめ、通話ボタンを押す。
「トゥルルル・・・、トゥルルル・・・、トゥル」
「もしもし」
「あ、ごめん、寝てた?」
少し、疲れた彼女の声は艶っぽく響く。
聞きなれたはずの声なのに。
「いいえ、寝てないわ、今、お風呂から上がったところ、どうしたの?」
「明日の夜、空いてる?」
「・・・ええ、空いてるわ、少し仕事で遅くなるかもしれないけど・・・」
仕事、、、その単語に少し戸惑った。
多分その戸惑いはモノラルの受話器から伝わっているはずだ。そういう仲でもある。
「じゃ、久しぶりに『時夢放流』でも行こうか?」
昔よく行った、ひどく寂れたBARだ。もう、何年も行っていない。
そう、何年も。
「・・・懐かしいわね、まだ営業してるのかしら?」
「多分ね、電話してみるよ、後で」
少しの沈黙の後、彼女が続ける。
「・・・マスター、元気かしら」
「どうかな・・・」
相変わらず乾いた返答だと、自分の言葉に少し唇が揺るむ。
「・・・」
「じゃ、明日、仕事終わったら電話してくれ」
「うん・・・わかったわ、じゃぁね」
「オヤスミ・・・」
少し、音の無い時間が流れ、残りの缶ビールを一気に飲み干した。
相変わらず、今にも雪が降りそうな雲は遠くまで続いていた。
(つづく)
私は、勢いよく冷蔵庫のドアを閉めた。
缶ビールを開け、冷えた体と、乾いた喉に勢いよく流し込む。
つい数時間前まで、考えてもいなかった彼女との別れ。
急に現実と向き合ってみた。
もう何年、二人で前向きな話をしていないだろう。
星の見えない空の下、今にも雪が降りそうな雲が遠くまで続いている。
「仕事?」
彼女と逢っても出るのはその日の話だけ。いつも決まって、同じ出来事の話をした。
「仕事?」
私の話がひとつ終わると、決まって彼女は「仕事の話?」と、つぶやく。
今思えば、いつも綺麗に塗り直した左の中指、赤いマニキュアを見つめながら。
なぜか、今日はその
「仕事?」
と、左手を見つめながらつぶやく彼女の声と横顔が、耳と瞼に絡みついて離れなかった。
きっと、今夜は眠れないだろう。
何度も時計を見ることだろう。
何かと言えば、二人はすれ違い、ただ、身体を重ねるだけの関係になっていた。
他人から見れば「もうすぐ結婚をするかも」と思われるくらい、喧嘩も無く、会話も普通に出来る二人なのに。
最近は、その時間すべてが、どこかすれ違っている事をお互いが感じているようだ。
今夜、答えが出る。
別れるのか、別れないのか、今夜、答えが出る。
きっと明日の朝は、もう悩まないで済みそう。そんな根拠の無い自信に、少し冷静さを取り戻させられる。
明日の朝には。。。
携帯電話を見つめ、彼女の番号を引きずり出す。
何度見ても覚えられない番号。今夜は、覚えることが出来そうだ。
躊躇無く、いつもと変わらない電話番号を見つめ、通話ボタンを押す。
「トゥルルル・・・、トゥルルル・・・、トゥル」
「もしもし」
「あ、ごめん、寝てた?」
少し、疲れた彼女の声は艶っぽく響く。
聞きなれたはずの声なのに。
「いいえ、寝てないわ、今、お風呂から上がったところ、どうしたの?」
「明日の夜、空いてる?」
「・・・ええ、空いてるわ、少し仕事で遅くなるかもしれないけど・・・」
仕事、、、その単語に少し戸惑った。
多分その戸惑いはモノラルの受話器から伝わっているはずだ。そういう仲でもある。
「じゃ、久しぶりに『時夢放流』でも行こうか?」
昔よく行った、ひどく寂れたBARだ。もう、何年も行っていない。
そう、何年も。
「・・・懐かしいわね、まだ営業してるのかしら?」
「多分ね、電話してみるよ、後で」
少しの沈黙の後、彼女が続ける。
「・・・マスター、元気かしら」
「どうかな・・・」
相変わらず乾いた返答だと、自分の言葉に少し唇が揺るむ。
「・・・」
「じゃ、明日、仕事終わったら電話してくれ」
「うん・・・わかったわ、じゃぁね」
「オヤスミ・・・」
少し、音の無い時間が流れ、残りの缶ビールを一気に飲み干した。
相変わらず、今にも雪が降りそうな雲は遠くまで続いていた。
(つづく)
長く、
5年も所属した会社で、
今日、退職手続きをした。
久しぶりの事務所。
僕を担当する営業の人は不在。
見知らぬ事務所の人に、
狭いブースの中で必要書類を渡され、
必要事項を書いていく。
住所、
氏名、
電話番号、、、
そして印鑑。
一人きりの狭いブース内。
日雇いのアルバイトじゃない。
派遣とはいえ、5年も働いたのにね。
長い間、
それなりに働いたつもりだ。
担当者が出てきて
「お疲れ様でした」
と、ひとことあってもいいじゃない。
ん?これが都会ってやつか?
最後に、アンケート用紙。
”○○(会社名)にひとことありますか?”
長い間、お世話になりました。
素敵な職場、仲間に出会えたことに感謝しています。
と。
ま、派遣先ではまだ縁があって引き続き働くんだけどねw
と、すこし辞職の雰囲気を、
シミュレーションした夜でした。
5年も所属した会社で、
今日、退職手続きをした。
久しぶりの事務所。
僕を担当する営業の人は不在。
見知らぬ事務所の人に、
狭いブースの中で必要書類を渡され、
必要事項を書いていく。
住所、
氏名、
電話番号、、、
そして印鑑。
一人きりの狭いブース内。
日雇いのアルバイトじゃない。
派遣とはいえ、5年も働いたのにね。
長い間、
それなりに働いたつもりだ。
担当者が出てきて
「お疲れ様でした」
と、ひとことあってもいいじゃない。
ん?これが都会ってやつか?
最後に、アンケート用紙。
”○○(会社名)にひとことありますか?”
長い間、お世話になりました。
素敵な職場、仲間に出会えたことに感謝しています。
と。
ま、派遣先ではまだ縁があって引き続き働くんだけどねw
と、すこし辞職の雰囲気を、
シミュレーションした夜でした。
あとわずか。
遣り残したことは、
数知れず。。。
あ、髪切らなきゃ。
今年は本当に良い一年でした。
色んな人に感謝しています。
申し訳ないくらい・・・
ありがとうございました。
って、まだ半月残ってますけど。
来年も、今年のように
良い一年でありますやう。
だから、まだ半年残ってます。
髪もまだ切ってないのに。。。
遣り残したことは、
数知れず。。。
あ、髪切らなきゃ。
今年は本当に良い一年でした。
色んな人に感謝しています。
申し訳ないくらい・・・
ありがとうございました。
って、まだ半月残ってますけど。
来年も、今年のように
良い一年でありますやう。
だから、まだ半年残ってます。
髪もまだ切ってないのに。。。
「Happy Xmas (War Is Over)」
この曲を聴くと
ひざがガクッっとなる。
もうそんな時期ですか?
もう今年は終わりますか?
歌詞の意味など知らないし、
「反戦」
などという言葉に
妙な抵抗感が全身を駆け巡る性格の私だけど。。。
そんな意味を抜きにして、
この歌がとっても好きです。
ジョン・レノンに憧れて、
髪を伸ばして、
髭を伸ばして、
ギターを弾いてみたけれど、
結局何も変わらなかった。
変われなかったのかもしれない。
私は、私で。
あなたはあなた。
自分を大切にしよう。
「Happy Xmas (War Is Over)」
そんな歌だと、
今も思っている。
この曲を聴くと
ひざがガクッっとなる。
もうそんな時期ですか?
もう今年は終わりますか?
歌詞の意味など知らないし、
「反戦」
などという言葉に
妙な抵抗感が全身を駆け巡る性格の私だけど。。。
そんな意味を抜きにして、
この歌がとっても好きです。
ジョン・レノンに憧れて、
髪を伸ばして、
髭を伸ばして、
ギターを弾いてみたけれど、
結局何も変わらなかった。
変われなかったのかもしれない。
私は、私で。
あなたはあなた。
自分を大切にしよう。
「Happy Xmas (War Is Over)」
そんな歌だと、
今も思っている。
眠れない理由はいくつか思い当たる。
でも、
それを言い訳にはしない。
ただ、眠れないのです。
こんな夜は、
雨でも降ってくれていればと、
いつも思う。
今夜は何時になったら眠れるのだろう。
あの人は、
眠っているのかな?
起きているといいな。
明日晴れるかな?
雨だといいな。
あの映画のタイトルは?
・・・ムーンライト、、、ライト、、、なんとか?
そんなことを、
繰り返して、
また眠れない。
明日はきっと、
いい日になるだろう。
でも、
それを言い訳にはしない。
ただ、眠れないのです。
こんな夜は、
雨でも降ってくれていればと、
いつも思う。
今夜は何時になったら眠れるのだろう。
あの人は、
眠っているのかな?
起きているといいな。
明日晴れるかな?
雨だといいな。
あの映画のタイトルは?
・・・ムーンライト、、、ライト、、、なんとか?
そんなことを、
繰り返して、
また眠れない。
明日はきっと、
いい日になるだろう。
恋もしなくなるのかな。。。
寂しいな、
こんな素敵なことなのに。
などと、
考えている今日は、
やはり夏バテ中か?
寂しいな、
こんな素敵なことなのに。
などと、
考えている今日は、
やはり夏バテ中か?









