DR-Zの車検 …15000カンデラの壁

2009年09月19日 01時35分28秒 | バイク
今日はバイクの継続車検に挑んできました。

早朝から軽整備して、役所で書類をかき集めて陸運局(わりと家の近所)へ!
ま、大した不安はない。何度かやってるんで。

実際に、滞りなく検査はパス。
ある一点を除いては。

その問題はヘッドライト。
検査項目は、光軸(光の方向)と光量(明るさ)の二点。


検査は一日に三回まで受けれる。

【一度目】
光軸は合格。だが光量だけアウト。
「光量足りてませ~ん!」
と検査ラインに検査員の声が響く。

うーむ。。今まではこれで検査を通ってきたのだが。
まあ思いつく限りの対策を講じるしかあるまい。

ライトカウル周辺をばらしてレンズを清掃、ライトバルブを白色系からノーマルの暖色系に戻す。
これで色温度が変化して、光量センサーがより沢山の光を読み取ってくれるはず。

念を入れ、陸運局近所のテスター屋で予備検査をしてみる。
が、ここでキツイ事実が明らかになる。

光軸はやはりok、問題の光量は11000カンデラ。
11000…全然足りてない!
なにしろ合格値は15000カンデラ以上。
この数値の開きは軽整備でどうにかなる数値ではない。ヤバイ、これはヤバイ。

「いや~これは無理ですね。ライトユニットごと他車種のものに交換するか、電装屋に持ち込んで、電装系を丸ごと見直さないと・・・」
とはテスター屋の兄ちゃんの弁。

さてどうするべ、と思案するものの、時計を見ると既に14時。
検査受付は16時まで。
このまま考え込んでも仕方が無い、取り合えず二回目を受けてみよう。
検査時、アクセルをふかしてみよう。
バッテリーを刺激すれば少しは明るくなるかもしれん。


【二度目】
業者の列に並び、俺の順番。光量計測ロボットが目の前にまわりこんでくる。

今だ。アクセルオン。
轟音と熱風。

結果。
「光量足りてませ~ん!!」

・・・。
まぁそうだろう。妥当な帰結だ。
で、今の計測値はいくつよ?と聞いてみる。

「あー・・・6000カンデラですね。これはちょっと・・・。」



6000だと・・・馬鹿な、予備検査より大幅に落ち込んでいる!
もう整備しなおす時間は無い。ましてや電装系なんか絶対無理。
もう今日は無理なのか。かなりの敗北感。

火鉢のように熱くなったバイクを引きながら、とぼとぼとラインを出る。
数百台はあろうかという敷地内の四輪と二輪を眺めながら、アイスコーヒーをすすりクールダウン。
考えてみる。

なぜこんなに数値に開きが出るのか??
検査ロボットかテスター屋の、どちらかの機械がおかしいのではないのか??

いや・・。
ヘッドライトを真正面から覗き込んで見る。正視できないほどの確かな光量が出ている。
が、自分の眼がある一点に来た時しかまぶしくない。それはほんとにピンポイントの一点。
・・・・。
これじゃね・・・?



光軸は合格値ではあるが、その値にはあそびが設けられていると考えるべきだろう。
光軸は合格値ではあるが、厳密に言えばずれている。
普通のライトならそれで影響無いのだろうけど、これはオフロードバイクの貧弱なライトである。

つまり、ロボットに対して光軸をより直角に照射すれば、光量値も大きく出るのではないだろうか?


【三度目】
あまり根拠のない推論を手がかりにして、ラストの三度目。
検査ロボットを無心でにらみつけ、光の直線を頭の中に描きながら、それがロボットの計測部に収束するように集中。
自分の神経を全てバイクに注ぎ込む。もうロボットアニメのソレやアレのように。

・・・。
・・・・・・・。
数秒後、『光量 ○』のランプが奥の電光板に点灯。

よっしゃっ!ガッツポーズ!!
いやー、こないだの合格発表よりうれしいw
検査員の兄ちゃんの驚きの表情が何よりのご褒美ですw


…こうして、無事車検の延長に成功しました。
いやー、疲れたけど楽しかったわぁ。
自分が手塩にかけた機械が、法令で定められた公的水準を満たす!最高じゃないですか!
最近は思うがままに遊び呆けていたけど、これはかなり楽しい部類に入る!
まさかのランクインですw




【まとめ】
ネットでDR-Zの車検体験記を読み漁ると、どうやらパーツ交換で光の量を増やすことに傾注される方が多いようです。
しかし、ポイントは、検査機に光の軸の一番中心で測らせることなのではないのでしょうか。
私の5年モノのどノーマルライトで検査通るのですから。
これでもうどんなバイクの車検も怖くなくなってきたように感じます。

うーん、しかし、狙って垂直水平に光を放つなんてそう簡単に出来るもんじゃありません。
それをここ一番の集中に応えてくれるとは、なんと頼もしい!
自分にとっては、DR-Zは不思議な信頼感を感じる機械です。
まだまだ乗るぜ、DR-Z!

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