モダンデザイン・デザイナーズ家具・名作家具を考える。

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アール・ヌーヴォー イギリス編(近代建築運動・芸術運動-6)

2013年08月15日 | 近代建築運動・芸術運動

ベルギーやフランスで 『アール・ヌーヴォー(Art Nouveau)』 と呼ばれていた運動は、イギリスでは、 『モダン・スタイル(Modern Style)』 と呼ばれる事が一般的だったようです。

イギリスは、そもそも近代建築運動・芸術運動の元祖とも言える 『アーツ&クラフツ運動(Arts and Crafts Movement)』 が始まった事もあり、その理念の延長線上に 『モダン・スタイル(Modern Style)』 が開花します。

そして、とりわけイギリスが他のヨーロッパ各国とは海で隔てられていた事もあり、イギリス式アール・ヌーヴォー 『モダン・スタイル(Modern Style)』 は、他国の影響を受ける事も少なく、独自のスタイルに発展したと言えます。

マッキントッシュハウス(Mackintosh House)『モダン・スタイル』の初期段階は、他のヨーロッパ諸国同様、植物模様や曲線を用いる傾向が強かったのですが、スコットランド地方で展開された 『スコティッシュ・アール・ヌーヴォー(Scotish Art Nouveau)』 は、他の国が曲線を多用していたのに対し、直線的で幾何学的な要素で表現される事が少なくなかったのが特徴です。

『スコティッシュ・アール・ヌーヴォー』は、チャールズ・レニー・マッキントッシュ( 1868-1928 Charles Rennie Mackintosh)を中心として4人で結成されたグループ『ザ・フォー(The Four)』により積極的に活動が展開されました。
チャールズ・レニー・マッキントッシュについて

又、『スコティッシュ・アール・ヌーヴォー』は、スコットランドのグラスゴーを中心に活動が展開されたことにちなんで、 『グラスゴー派(Glasgow Style)』 とも呼ばれます。

 

『グラスゴー派』は直線的な造形を特徴としますが、ドイツの 『ユーゲントシュティール(1890-1910 Jugendstil 青春様式)』 、さらに後のオーストリアの 『ゼセッション(1897-1920 Secession ウィーン分離派)』 に強い影響を与えます。



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