モダンデザイン・デザイナーズ家具・名作家具を考える。

世の中のすべての製品には歴史があり、現在に至ります。
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古代エジプト文明-2(建築)

2013年07月11日 | 建築・芸術

カルナック神殿古代エジプトでは、神を崇拝する事が毎日の生活の中で非常に重要な行為でしたので、エジプト全土に神々を祭る神殿がたくさん建てられました。 神殿は、長期間にわたって朽ちる事が少ない石材が多用されましたので、現在でも遺構は沢山残っています。 又、古代エジプトで使用された石材は、その後の時代に比べ大きいのが特徴で、古代の建築事業に投入されていた労働力は相当のものであった事を連想させます。

さらに墳墓も重要な建築事業の一つでした。 なぜなら、死後、来世で生活を送るには現世同様に肉体が必要です。 その為には、死後の肉体を保存する、つまりミイラ化し保存する為の場所が必要だったからです。 そして、墳墓は、立派であればあるほど良かったに違いありません。 墳墓は、一部の王族の場合、葬祭殿を併設するもの、岩山をくり抜いて作る岩窟墳墓など内部には壁画が書かれたりする大規模なものでしたが、一般の人々の場合は、ごくごく質素なものでした。

ピラミッドエジプト建築のうち、いまだに謎が多いピラミッドについて、何の為に作られたかは沢山の学説があり、そもそもピラミッドがどのように作られたかも謎がいっぱいです。 一方、ピラミッド建設事業は、ナイル川が氾濫する間の農民たちの格好の失業対策となった事、そして農民たちの労働に対する報酬としてパンとビールが支給された事等が明らかになっています。 農民たちにとって肉体労働は大変だったかもしれませんが、1年間を安定して生活する手段の一つとなっていた事は喜ばしいことだと思います。

一般の人々の住居は耐久性の低い日干し煉瓦造でしたので、あいにく現在では保存状態の良い遺構は多くありません。



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