まっくろくろすす。
いわゆる、カイガラムシが誘発する、黒すす病と呼ばれる症状です。
社団法人 農林水産技術情報協会さんのサイトが、カイガラムシに詳しいです。お勧めします。
黒すすのひどいものは、出荷しないようにしています。ただ、これでもちゃんと食べられます。中身さえ大丈夫なら、外見は気にしないのでぜひほしい、という方は、ご連絡くださいませ。
私は、みかん農家としてこれまで現場で仕事をしてきましたから、一般的なみかんがどのように栽培されるのかを、よく知っています。
農薬を使わずに栽培すると、どうしても病害虫のリスクを負うことになります。黒すすが、いい例だと思います。
ただ、そのリスクを負ってでも、できるだけ環境への負荷のない農的暮らしを、広めたいと思っています。
カイガラムシ防除には、マシン油という、機械油を水で希釈したものを散布するのが、効果的といわれています。
マシン油は、ほかの殺虫剤と違って、害虫が抵抗性をつけない点から、(殺虫のメカニズムがほかの薬剤と異なる)JASの有機栽培でも、使用が認められています。
私は、今のところ、このマシン油も使用する予定がありません。
これまで7年間、農薬不使用を続けながら、カイガラムシの発生の仕方を常に注視してきました。専門的な観察とまではゆきませんが、みかん山で起きるいのちのダイナミックな動きを感じ取るには、農薬不使用が欠かせないといえます。
ただみかんを栽培して販売するだけじゃ、つまらんでしょ。
農薬不使用には、面白さもたくさん詰まっているわけです。なかなかやめられまへん。