「仇討ち買い」
内容
四年前、鶴之輔(玉山詩)の父・彦坂数馬(石黒賢)は、苗村藩を脱藩した。
しかしその直後、数馬は建部玄武(風間俊介)のあだ討ちに遭い、
鶴之輔の目の前で殺されてしまう。
鶴之輔もまた、玄武の手にかかろうとしたとき、
偶然、居合わせた井川屋主人・和助(津川雅彦)により鶴之輔は、救われる。
天神さんに寄進するはずだった“銀二貫”とひきかえに。
そして現在。
天明元年。鶴乃輔は松吉(林遣都)となり、
大坂・天満の井川屋で丁稚として働いていた。
毎日のように、言葉づかいなどを番頭の善次郎(塩見三省)に叱られながら。。。
目指すは、天神さんに寄進する“銀二貫”だと。
敬称略
原作は未読。
話は、人情時代劇だそうだ。
なかなか、良い題材ですね。
一昔前は、いろいろな時代劇が放送されていましたが、
やはり。。。人気があるのは剣劇。
実際、カタチが単純なのもあるし、作りやすかったのもあるのでしょう。
この手の作品は、気が付けば消滅し。
時代劇のマンネリ化が加速。
そして、今に至る。
って感じなのだが。。。
こういう作品は、ホントに珍しいですね。
NHKとしても、かなり挑戦的な選択だと言えるかもしれませんね。
時代劇に限らず、ドラマは
色々なカタチがあって、それを魅せてこそ作品群として成立し。
視聴者にも選択肢が生まれてくるわけである。
1度、完全などん底を味わったからこそ出来る選択なのでしょう。
内容も、ホントに良く描けているし。
武士と町人をシッカリ描ききっているのも好感が持てる部分。
そして、細かい部分まで、丁寧な演出。音楽も良いし。
BSで放送中の《神谷玄次郎捕物控》とともに、
渾身の出来の時代劇だといって良いでしょうね。
シリアスな部分だけで無く、コミカルな部分もあるし。
見事ですね。ほんと良いバランスです。