▽以前書いた、課題で出されたアンケート、集計終わりました。
「アンケートの統計結果はレポートととして提出する以外に用いることはありません。」
「アンケートの回答は統計的に処理され、特定の個人が識別できる情報として、公表されることはありません。」
とアンケート内に記載いたしましたので、
レポート(報告書)として、個人が識別できない状態のものを提出(投稿)させていただこうと思います。
▽
インターネットを使ったコミュニケーションにおいて、文末について笑いを意味する「(笑)」(含「笑」・「笑い」)や、その省略形の「w」(含「ww」・「www」)、また、表情を文字で表現する「顔文字」などの使用意識について、若者(18~26歳)を中心にアンケートを行い、合計56人(男性35人女性21人・学生26人学生以外30人)から回答を得た。
質問項目
「1.仲の良い同い年(同学年)の相手に自分がおもしろいと思っていることを伝えたい時の文末の表現」
「2.仲の良い同い年(同学年)の相手からの冗談やおもしろい話を読み、それに反応する際の文末の表現」
「3.そこまで親しいというわけでもない同い年(同学年)の相手に自分がおもしろいと思っていることを伝えたい時の文末の表現」
「4.そこまで親しいというわけでもない同い年(同学年)の相手からの冗談やおもしろい話を読み、それに反応する際の文末の表現」
「5.仲の良い年下の相手に自分がおもしろいと思っていることを伝えたい時の文末の表現」
「6.仲の良い年下の相手からの冗談やおもしろい話を読み、それに反応する際の文末の表現」
「7.そこまで親しいというわけでもない年下(下回生)の相手に自分がおもしろいと思っていることを伝えたい時の文末の表現」
「8.そこまで親しいというわけでもない年下(下回生)の相手からの冗談やおもしろい話を読み、それに反応する際の文末の表現」
「9.仲の良い年上(上回生)の相手に自分がおもしろいと思っていることを伝えたい時の文末の表現」
「10.仲の良い年上(上回生)の相手からの冗談やおもしろい話を読み、それに反応する際の文末の表現」
「11.そこまで親しいというわけでもない年上(上回生)の相手に自分がおもしろいと思っていることを伝えたい時の文末の表現」
「12.そこまで親しいというわけでもない年上(上回生)の相手からの冗談やおもしろい話を読み、それに反応する際の文末の表現」
アンケート調査の結果、以下のことがわかった。
・どの項目においても、自分から相手に伝えるときより、相手の出した話題に反応するときの方が「w」の出現率が若干だが上がる。
・相手との年齢の上下に関わらず、親密度の高くない相手に対しての「w」の使用率は仲の良い相手に対しての「w」の使用率より明らかに下がる。
・年上の相手に対して「wを用いる」と答えた人数は同い年・年下にくらべて明らかに少ない。
・社会人になるとネットスラングである「w」の出現率が下がるのではと予想していたが、使用すると答えた学生と学生以外の間に有意差は見られなかった。
・「(笑)」の使用率について、全ての質問を通して「(笑)を用いる」と一度以上答えた数は全体の約92%にのぼり、「(笑)」のインターネットでの書き言葉としての普及率の高さがうかがえる。ちなみに一度も「(笑)を用いる」を選ばなかったのはいずれも男性だった。
・「w」の使用率については、「wを用いる」と一度以上答えた男性は約54%、女性は約48%で、若干だが男性の方が使用率が高い。一方、「顔文字を用いる」と一度以上答えた男性は約60%、女性は約71%で、こちらも若干ではあるが女性の方が顔文字の使用率が高いという傾向が見られた。
アンケート統計結果より
「w」系列のことばはネットスラングということもあってか、年上や親しくない相手への使用は避けられる傾向にあるようである。インターネット上の掲示板「2ちゃんねる」や2ちゃんねる開発者が開設に携わった「ニコニコ動画」などでは「w」に相手を小ばかにしたようなニュアンスを含む場合も多く、そのことも使用率の低さに影響しているかとも考えられる。
(笑)についてはインターネットの普及が進む前から雑誌などでその使用が見られ、特に抵抗なく用いることのできる「自分がおもしろいと思っている」ということを伝える表現方法であるといえるだろう。
自由記述の欄に文末に「!」を用いるといった回答や、相手への反応にwのさらに派生形である「草」(文字の形状から、複数並ぶと草が生えているように見えることに由来する)を用いることもあるとの回答があった。顔の表情がわからない文章でのやりとりの中で、相手に誤解を与えないためにも「自分がおもしろいと思っている、笑っている」という表現の方法はこれからも様々な人によって編み出されて行くことと思う。
今後の課題
今回はシチュエーションを年齢・親密度だけに絞った調査だったが、昨今普及の目覚ましいLINEにおいて自分の感情を表現するのにスタンプを用いることが増えている。このような「スタンプ」の使用率や、「w」や「(笑)」を使用する際の意識(印象)などについても追加調査が可能であると考えられる。(するとは言ってない。)
▽アンケート解析の時間の割にわかったことは少なかったかなというのが正直な所。
作るのが下手くそということはよくわかったので、次はプレ調査をするとかして精度をあげたいところです。
わかったことは多くなかったけれど、絶対にwや(笑)は使うもんかという信念を持っているであろう人も少なからずいて、見ていて面白いものではありました。
協力してくださった方々ありがとうございます。
また、アンケートを「研究室で拡散しようか」と聞いてくださった卒業論文用アンケートを受け慣れていらっしゃる方々、今回は講義の課題だったのでお願いしませんでしたが、本番では非常に頼りにしています。(アンケートするかわかんないけどね)
今回のこのレポート(報告)では、学校に提出するレポート用に計算したところ以外は詳細を計算するのが面倒になって「明らかに」とかざっくりした言葉を使ってごまかしています。
ここの数字だけはどうしても出してほしい、という方がいればブログのコメント・FBのコメント・Twitterのリプライ・LINE等でお知らせください。
がんばりますので。
▽報告書の最後の方で書いた「草」ですが、最近こいつが猛威を振るっています。
主にニコ動で、かな。
単純に一語だけ「草」と書く人もいれば、「全然関係なくて草」とか「言い訳の下手さに草生える」といったように面白いと思った事象とともに書く人もいます。
あと「大草原不可避」とか。
一般語訳すると「草」だけなら「ウケル」、事象とともに書くなら「笑っちゃう」、「大草原不可避」は「思わず大爆笑」かな。
あと「もう顔面草まみれや」とかね。
まー、ネットスラングは奥が深い。
そして元ネタを知らずに使ってしまっている人がいて怖い。
この前、一回生の受ける講義で女の子が「ハルコの草なのがさー」って言ってるのを聞いて、若者の言葉の受容ってすさまじいなーと思った。
すぐ取り入れてさらに発展させちゃう。
「ハルコのおもしろいのがさー」よりたしかに語数は少ないし、相手がSNS好きだったら親近感もわくのかな。
ハルコちゃんが臭くないことだけを切に願う。
「アンケートの統計結果はレポートととして提出する以外に用いることはありません。」
「アンケートの回答は統計的に処理され、特定の個人が識別できる情報として、公表されることはありません。」
とアンケート内に記載いたしましたので、
レポート(報告書)として、個人が識別できない状態のものを提出(投稿)させていただこうと思います。
▽
報告書
「(笑)/w/顔文字の使い分けについて」
インターネットを使ったコミュニケーションにおいて、文末について笑いを意味する「(笑)」(含「笑」・「笑い」)や、その省略形の「w」(含「ww」・「www」)、また、表情を文字で表現する「顔文字」などの使用意識について、若者(18~26歳)を中心にアンケートを行い、合計56人(男性35人女性21人・学生26人学生以外30人)から回答を得た。
質問項目
「1.仲の良い同い年(同学年)の相手に自分がおもしろいと思っていることを伝えたい時の文末の表現」
「2.仲の良い同い年(同学年)の相手からの冗談やおもしろい話を読み、それに反応する際の文末の表現」
「3.そこまで親しいというわけでもない同い年(同学年)の相手に自分がおもしろいと思っていることを伝えたい時の文末の表現」
「4.そこまで親しいというわけでもない同い年(同学年)の相手からの冗談やおもしろい話を読み、それに反応する際の文末の表現」
「5.仲の良い年下の相手に自分がおもしろいと思っていることを伝えたい時の文末の表現」
「6.仲の良い年下の相手からの冗談やおもしろい話を読み、それに反応する際の文末の表現」
「7.そこまで親しいというわけでもない年下(下回生)の相手に自分がおもしろいと思っていることを伝えたい時の文末の表現」
「8.そこまで親しいというわけでもない年下(下回生)の相手からの冗談やおもしろい話を読み、それに反応する際の文末の表現」
「9.仲の良い年上(上回生)の相手に自分がおもしろいと思っていることを伝えたい時の文末の表現」
「10.仲の良い年上(上回生)の相手からの冗談やおもしろい話を読み、それに反応する際の文末の表現」
「11.そこまで親しいというわけでもない年上(上回生)の相手に自分がおもしろいと思っていることを伝えたい時の文末の表現」
「12.そこまで親しいというわけでもない年上(上回生)の相手からの冗談やおもしろい話を読み、それに反応する際の文末の表現」
アンケート調査の結果、以下のことがわかった。
・どの項目においても、自分から相手に伝えるときより、相手の出した話題に反応するときの方が「w」の出現率が若干だが上がる。
・相手との年齢の上下に関わらず、親密度の高くない相手に対しての「w」の使用率は仲の良い相手に対しての「w」の使用率より明らかに下がる。
・年上の相手に対して「wを用いる」と答えた人数は同い年・年下にくらべて明らかに少ない。
・社会人になるとネットスラングである「w」の出現率が下がるのではと予想していたが、使用すると答えた学生と学生以外の間に有意差は見られなかった。
・「(笑)」の使用率について、全ての質問を通して「(笑)を用いる」と一度以上答えた数は全体の約92%にのぼり、「(笑)」のインターネットでの書き言葉としての普及率の高さがうかがえる。ちなみに一度も「(笑)を用いる」を選ばなかったのはいずれも男性だった。
・「w」の使用率については、「wを用いる」と一度以上答えた男性は約54%、女性は約48%で、若干だが男性の方が使用率が高い。一方、「顔文字を用いる」と一度以上答えた男性は約60%、女性は約71%で、こちらも若干ではあるが女性の方が顔文字の使用率が高いという傾向が見られた。
アンケート統計結果より
「w」系列のことばはネットスラングということもあってか、年上や親しくない相手への使用は避けられる傾向にあるようである。インターネット上の掲示板「2ちゃんねる」や2ちゃんねる開発者が開設に携わった「ニコニコ動画」などでは「w」に相手を小ばかにしたようなニュアンスを含む場合も多く、そのことも使用率の低さに影響しているかとも考えられる。
(笑)についてはインターネットの普及が進む前から雑誌などでその使用が見られ、特に抵抗なく用いることのできる「自分がおもしろいと思っている」ということを伝える表現方法であるといえるだろう。
自由記述の欄に文末に「!」を用いるといった回答や、相手への反応にwのさらに派生形である「草」(文字の形状から、複数並ぶと草が生えているように見えることに由来する)を用いることもあるとの回答があった。顔の表情がわからない文章でのやりとりの中で、相手に誤解を与えないためにも「自分がおもしろいと思っている、笑っている」という表現の方法はこれからも様々な人によって編み出されて行くことと思う。
今後の課題
今回はシチュエーションを年齢・親密度だけに絞った調査だったが、昨今普及の目覚ましいLINEにおいて自分の感情を表現するのにスタンプを用いることが増えている。このような「スタンプ」の使用率や、「w」や「(笑)」を使用する際の意識(印象)などについても追加調査が可能であると考えられる。(するとは言ってない。)
▽アンケート解析の時間の割にわかったことは少なかったかなというのが正直な所。
作るのが下手くそということはよくわかったので、次はプレ調査をするとかして精度をあげたいところです。
わかったことは多くなかったけれど、絶対にwや(笑)は使うもんかという信念を持っているであろう人も少なからずいて、見ていて面白いものではありました。
協力してくださった方々ありがとうございます。
また、アンケートを「研究室で拡散しようか」と聞いてくださった卒業論文用アンケートを受け慣れていらっしゃる方々、今回は講義の課題だったのでお願いしませんでしたが、本番では非常に頼りにしています。(アンケートするかわかんないけどね)
今回のこのレポート(報告)では、学校に提出するレポート用に計算したところ以外は詳細を計算するのが面倒になって「明らかに」とかざっくりした言葉を使ってごまかしています。
ここの数字だけはどうしても出してほしい、という方がいればブログのコメント・FBのコメント・Twitterのリプライ・LINE等でお知らせください。
がんばりますので。
▽報告書の最後の方で書いた「草」ですが、最近こいつが猛威を振るっています。
主にニコ動で、かな。
単純に一語だけ「草」と書く人もいれば、「全然関係なくて草」とか「言い訳の下手さに草生える」といったように面白いと思った事象とともに書く人もいます。
あと「大草原不可避」とか。
一般語訳すると「草」だけなら「ウケル」、事象とともに書くなら「笑っちゃう」、「大草原不可避」は「思わず大爆笑」かな。
あと「もう顔面草まみれや」とかね。
まー、ネットスラングは奥が深い。
そして元ネタを知らずに使ってしまっている人がいて怖い。
この前、一回生の受ける講義で女の子が「ハルコの草なのがさー」って言ってるのを聞いて、若者の言葉の受容ってすさまじいなーと思った。
すぐ取り入れてさらに発展させちゃう。
「ハルコのおもしろいのがさー」よりたしかに語数は少ないし、相手がSNS好きだったら親近感もわくのかな。
ハルコちゃんが臭くないことだけを切に願う。