あてやかに華奢にましろき波をもて水草洗ふあかつきの風
自らの心のごとくいちじろし金錆色のさびしき胡蝶
春の日もたそがれ時にしたしみぬ二十の人はもののけのため
夜となれば毒水を打つ神ありて身うちの痛むわれとおもひぬ
非常なる罪障によりほのほもて身のつくられし人ならめわれ
ふるさとは恋しけれども浦島の筥ならぬかと訪はず七とせ
わが小指琴をたたきて歌ふらく紫摩黄金の春とこそなれ
まぼろしに岩より垂れしお納戸の袂など見ゆ初秋の朝
枝にきて野鴉がなけば雨まじり八重のさくらの薄赤く散る
華やかに初冬の風二側のたかき松をばうごかして行く
自らの心のごとくいちじろし金錆色のさびしき胡蝶
春の日もたそがれ時にしたしみぬ二十の人はもののけのため
夜となれば毒水を打つ神ありて身うちの痛むわれとおもひぬ
非常なる罪障によりほのほもて身のつくられし人ならめわれ
ふるさとは恋しけれども浦島の筥ならぬかと訪はず七とせ
わが小指琴をたたきて歌ふらく紫摩黄金の春とこそなれ
まぼろしに岩より垂れしお納戸の袂など見ゆ初秋の朝
枝にきて野鴉がなけば雨まじり八重のさくらの薄赤く散る
華やかに初冬の風二側のたかき松をばうごかして行く