とけてねぬ伏見の里はなのみして たれふかき夜に衣うつらん
松虫の声だにつらきよなよなを はてはこずゑに風よわるなり
ひとすぢにたのみしもせずはるさめに うゑてしきくの花を見むとは
龍田山やまのかよひぢおしなべて もみぢをわくる秋のくれ哉
おくれじとちぎらぬ秋のわかれゆゑ ことわりなくもしぼる袖かな
てる月の光そふべき秋来ぬと聞くもすずしきをぎのうはかぜ
春日山朝日まつまのあけぼのにしかもかひある秋とつぐなり
せき水のかげもさやかに見ゆるかなにごりなき世の望月の駒
秋ふかき山田のなるこおしなべて治れる世のためしにぞひく
秋はきぬ月はこのまにもりそめて おきどころなき袖のつゆ哉
松虫の声だにつらきよなよなを はてはこずゑに風よわるなり
ひとすぢにたのみしもせずはるさめに うゑてしきくの花を見むとは
龍田山やまのかよひぢおしなべて もみぢをわくる秋のくれ哉
おくれじとちぎらぬ秋のわかれゆゑ ことわりなくもしぼる袖かな
てる月の光そふべき秋来ぬと聞くもすずしきをぎのうはかぜ
春日山朝日まつまのあけぼのにしかもかひある秋とつぐなり
せき水のかげもさやかに見ゆるかなにごりなき世の望月の駒
秋ふかき山田のなるこおしなべて治れる世のためしにぞひく
秋はきぬ月はこのまにもりそめて おきどころなき袖のつゆ哉