片腕ガンマンvs盲目ドラゴン

C級映画鑑賞記やら日々の出来事をつらつらと・・・。

「100発100中」を観た!

2010年03月28日 23時26分02秒 | ホラー&アクション映画
原題:100発100中
監督:福田 純
出演:宝田 明、浜 美枝、有島一郎
製作:1965年 東宝
時間:93分
種類:TOHO LD
画質:★★★★☆

本ブログでは、007の影響を受けたヨーロッパ製スパイ映画を度々紹介していますが、我日本でも御多分に洩れずブームに便乗した作品が何本か作られていたのでありました。
今回紹介する、東宝が1965年に製作した「100発100中」も、その内の1本であります。

お話は、インターポールの捜査官(?)アンドリュー星野(宝田 明)が、香港=東京=マニラを股に掛けて女殺し屋・沢田ユミ(浜 美枝)と手塚刑事(有島一郎)の協力を得て、武器密売団のボス、ユベール・ルボワ(マイク・ダニーン)を追い詰めていくというもの。
はたしてその結末は・・・そしてアンドリュー星野の正体は・・・。

さてこの作品、私個人的には”主役”以外は完璧な作品でして(笑)
私、主役のアンドリュー星野を演ずる(宝田 明)氏がどうも苦手で・・・

それ以外は、プラスチック爆弾を操る女殺し屋に扮する(浜 美枝)は、カラフルな衣装や水着姿を披露し、この作品がきっかけで67年「007は二度死ぬ」のボンドガールに選ばれたのも納得のキュートな演技を披露しています。

又、この二人に絡む手塚警部を演ずる(有島一郎)がこれまたいいです。
今時、こんなとぼけた演技の出来る俳優さんは中々いないと思いますね。思わずその仕草に声を出して笑ってしまいました。
そしてもう一人、ルボワの手下の殺し屋・小森に扮する(平田昭彦)が渋いです。
常にウィスキーの携帯ボトルを手にし、ウィスキーをちびちびやりながら、その中に隠された硫酸系の液体を相手に浴びせるのだぁ~!

とにかく非常にテンポの良いつくりでスパイ映画定番の小道具もうまく使われています。
星野の持っている青酸ガスが噴出する赤いライターが持ち主を転々とする様子を描きつつそれは最後に殺し屋・小森の手のなかに・・・形勢逆転を企む小森が知らずにそれを使って最期を遂げる事になる・・・というようなよく練られた脚本であります。

セスナとパラシュートを使った空中アクション・シーンも稚拙でいいし(笑)
クライマックスの空のドラム缶にマッチを投げ入れて爆発させるシーン、炎が上がり飛び交うドラム缶・・・時々糸が見える(笑)
そしてラスト、星野とルボワの対決シーン。 ライフルから飛んだ空薬莢を空中でキャッチ、それにキスをするシーン等々スパイ映画の醍醐味をギュッと詰め込んだ和製スパイ映画に仕上っていると思いますね。

何回も観ているうちに主役の(宝田 明)氏にもだいぶ慣れてきました(笑)

この作品の続編が68年に「100発100中/黄金の眼」のタイトルで作られています。
今回視聴したのはLDでしたが、シリーズ2作品をセットにしたDVD-BOXがリリースされましたので、是非続編のほうも見たいと思っております。
続編では、アンドリュー星野にスンナリ入っていけると思います(笑)。




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